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昨日は、ガレージのドアを開けっ放しにしたまま車のバッテリーの充電をしていた。私が朝声をかけた近所に住むおじいさんがガレージを覗きに来た。私は自分のやっていることが正しいことか自信が持てなかったが、おじいさんが大丈夫と言ってくれたので、安心した。
しばらくしたら、玄関のチャイムが鳴った。近所のおじいさんが立っていた。車をみると、なんと充電器のケーブルが既に外れている。おじいさんは勝手に充電器を外してしまっていた。そして私にエンジンを掛けてみろ、といった、恐る恐るキーを回すと、エンジンが動いた。おじいさんは、「このまま山の上まで走ってくれば、バッテリーが自然に充電されるよ。」と言った。 おじいさんは、はずした車のケーブルを元に戻そうとしてくれたが、80代後半で、手が震えている。私がやります・・と言って、スパナでネジを回そうとしたら、それは危ない、といって、震える手でペンチみたいなものを使ってネジをしめてくれた。 「次からは、車のケーブルを外す必要はない。そのまま充電器を接続させればいい。とにかく、プラスとマイナスを間違えないことと、ケーブルを繋いでから電源をいれることを忘れないで」と教えてくれた。 職場までは30分弱。職場にまで辿りつけたとしても、帰りにまたエンジンがかからなくなったらどうしよう、と少し不安はあった。とりあえず、そのまま出勤した。事務所の入っているアパートのビルの横に2台分の駐車スペースがある。社長たちは地下の駐車場に止めているので、私はこの駐車スペースを使ってもいい、と言われている。たぶんアパートの来客用の駐車スペースなのだろう。しかし、たまに先客がいることもある。昨日もすでに2台の車が止めてあった。仕方なく、近くの路上に止めようとしたら、近くのアパートの住人が出てきて、「XXXのナンバープレート(私のナンバープレートは事務所のある地域のものではない)の車がなんでここにとまっているのか?」と私に聞こえよがしに言った。 えー、路上(公道)なんて誰が止めてもいいんじゃないの?と思ったが、さすがに口答えする勇気はなかった。おじいさんは私をみて、「あなたは、あそこの建物の中で働いているんだよね?なんであそこの建物のところにとめないの?」と言った。私があそこで働いていることを知っているんなんて、きっとこのおじいさんは、いつも窓から私が建物の横に駐車して中に入っていく様子をみているんだなーと思った。「あなたの社長はあなたが駐車できるスペースを確保してあげるべきだ。」といったので、「駐車する場所はありますが、今日はすでに他の車が止まっていて、できないんです。」と答えた。おじいさんは、「それはあなたの問題であって私の問題ではない。朝7時に来れば駐車する場所なんていくらでも空いている。」ともっともなことを言った。「いつもはもっと早くに来るんですが、今日は車が故障してしまい、この時間になってしまいました。いつもはあそこにとめているんですが・・・」と説明したら、「あなたがいつもとめている場所にある赤い車は向こうのパン屋で働いている人の車だな。なんであそこに停めているんだろう。」とブツブツつぶやいた。どの車が誰の所有でその人はどこで働いているということまでこのおじいさんは知っているのか?と恐ろしくなった。 「あのー私はここに停めてはいけないんですか?」と聞いてみた。おじいさんは「もちろんとめてもいいですよ。2-3時間なら」と言ったので、「えーと、5時までですけど」というと、難色を示された。そもそもこのおじいさんの許可を貰う必要はないし、他の車だってとめてあるのに、なんで私だけ難癖をつけられないといけないのか納得出来ない。しかし面倒くさいので、少し離れた別の場所に移動してとめた。 友人にこの話をしたら、「うわー、典型的なドイツの年金受給者ね。お年寄りは暇なのよ。他の人のことを本当によく観察しているから。ちょっと気に喰わないことがあったら、すぐに難癖つけてくるから面倒くさいよ。」と言った。 本当に憎たらしい爺さんだなーと思ったけど、いざ困った状況に陥ったら、私の近所に住むおじいさんのように良い意味のおせっかいを一生懸命焼いてくれるのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年05月21日 04時54分29秒
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