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カテゴリ:子供
私は週3日働いている。逆に言えば平日2日間丸々休みの日があるわけだが、それでももう少し自由になる時間が欲しいなーと思ってしまう。
木曜日、仕事を終えて帰宅、いそいで夕飯の支度。夜7時過ぎにようやく落ち着き、ニコちゃんに金曜日のテスト勉強をするように言った。しかし、ノートやプリントを全部学校においてきた、と呆れた返事。テーマは「火」で、「Verbrennungshaus」「Brandklassen」「消防署の4つの役割」を説明しろなどの問題が出ることはわかっていたのだが、プリントがなければ答えがわからない。仕方なく、インターネットで調べた。私が一生懸命説明しているのに、「あっ、ママ、そういえば、Eくんから誕生日会の招待状をもらった」と言い出した。今する話ではない、と思ったが、招待状をよく見たら、誕生会は翌日の金曜日。私は仕事があるからプレゼントを買いに行く隙がない。 木曜日の夜遅くに夫が帰ってきた。金曜日の朝、夫に「ニコちゃんが学校から帰ってきたら一緒にプレゼントを買いに行って。予算は15ユーロぐらいね。」と伝えた。 昨日は社長に朝仕事を指示されたのだが、午後「やり終えましたが2-3わからないところがあります」と聞きに行ったら、「これからミュンヘンに行かなくてはいけないから時間がない。」と言われた。社長はでかけてしまい、社長の息子に聞いたが「あとは私がやるから、そのままでいい」と言われ、私はやることがなくなってしまった。「今日は帰ってもいいよ。」の一言を期待したのだが、言ってもらえず、ゴミを片付けるなどの雑用をしながら5時ぴったりに会社を出た。 家についたら、賢浩は昼寝をしていた。「今日はサッカーはないの?」と聞いたら、「遅刻だー」と慌てて飛び起きた。夫は「(車庫の中ではなく)玄関の前に君の車がとめてあるのだから、そのままスタジアムまでおくってやれ」と言った。私は拒否した。結局は夫が賢浩を送った。 夫に誕生日プレゼントのことを聞いたら、ニコちゃんと一緒に買いに行って、ニコちゃんが選んだものを買ったと言った。10ユーロぐらいのものだと言う。Eくんからは15ユーロの商品券をニコちゃんの誕生日にもらったのに、お返しが10ユーロなんて・・・・。7時頃ニコちゃんは帰ってきたのだが、映画館に連れて行ってもらってみんなでポップコーンやジュースを飲みながら見たそうだ。その話を聞いて、ますますプレゼントのことが気になった。 今週も賢浩のアメリカ留学の手続きに振り回された。 学生ビザをとるには、ビザ取得費用のほか、SEVISという国土安全保障省が管轄しているプログラムの登録費用を払う必要がある。登録自体は学校側が行い、費用は留学する側が払う。先週の日曜日に夫が支払い手続きをしようとしたら、私達のクレジットカードを受け付けてもらえず「Western Union」を通しての振り込みを選択せざるを得なかった。夫が必要書類をすでにプリントアウトしてくれて、私に手続きをするように言った。郵便局がWestern Unionの代行をしていることがわかった。しかし、月曜日は私も一日仕事で郵便局に行く時間がない。 月曜日に仕事から帰ってきたら、賢浩は庭にいた。ニコちゃんが家にいると思っていたので、午後は鍵を持たずに学校に行ったらしい。しかし、ニコちゃんは友達の家に遊びに行っており、庭で30分ぐらい待つ羽目になった。それは鍵を持っていかなかった自分の責任だと思うのだが、怒りの矛先はニコちゃんに向けられ、兄弟げんかが始まった。いろいろなことが積み重なり、やってられないと思った。賢浩には「自分のことなのだから、SEVISの支払いは自分でしなさい。ママは今後一切君のアメリカ行きの手続きには関わりたくない。」と宣言した。しかしその後も賢浩はあいかわらず寝ても覚めてもスマホをいじるだけでSEVISのことをしている様子がない。そもそもSEVISが何かもわかっていない。夫から「賢浩が自分でするわけないじゃないか。早く支払いをしないと、来週の月曜日のビザの面接に間に合わないよ。賢浩に苛々するのはわかるが、ここで支払いをしなければ、あと2年間賢浩に苛々させられ続けるんだよ。」と言われた。 賢浩には「SEVISの支払い証明がなければビザは確実におりない。振り込んだその日には入金確認できないから、今振り込まなければ月曜日には支払証明を提示できない。ママは君から具体的な指示がない限り行動しない。具体的指示があっても木金は仕事だから何もできない。本当にアメリカに行きたいなら自分でよく考えろ。」と伝えたが効果はなかった。 火曜日は何もしなかったが、さすがに水曜日になり、まずいと思った。仕方なく地元の郵便局に行って「Weustern Union」から振り込みたいと伝えたら、すぐに専用の書類を出してきてくれた。しかし一番最初の欄が入金額でユーロ表示。「200米ドルを振り込みたいのですが」というと、「金額はユーロで書いてください。」と言われた。「いくらになりますか?」と聞いても「自分で調べてください」というつれない返事。 いったん家に帰ってネットでチェック。Western Unionに電話をして換算金額と手数料を教えてもらった。でも自分の聞き取り能力に不安があったので、学校から帰ってきた賢浩にもう一度電話で確認させた。 郵便局からもらってきた専用の振り込み用紙は賢浩に記入させた。入金額の次は、受取人の氏名の欄だった。姓、名、と分かれていた。しかし夫がプリントアウトしたクーポンには団体名(?)しかかかれていない。賢浩はもう一度電話をしてなんと記入すればいいのか聞いた。すると「郵便局では個人あての送金しかできません。団体に送金する場合は、他のところに行ってください」といって、他の機関を紹介してくれた。しかし「でも、そこは水曜日は休みですね。」と言った。それで水曜日もあいている機関を探してくれた。うちから遠かったけれでもしかたない。賢浩をつれて車で行った。 しかし、その機関でも「うちも個人宛の送金しかしていない」と言われた。信じられない。そこで団体にも送金できるWestern Unionの代理店を調べてもらい、今度はそこに行った。そこは銀行ではなく、怪しい感じの店だった。場末のインターネットカフェだった。こんなところから送金できるのだろうか?と不安に思ったが、選択肢がない。その店では最初に身分証明書の提示を求められた。賢浩がパスポートをみせた。店主は賢浩のパスポートを見ながら「滞在許可は?」と聞いた。「このパスポートにはビザがついてないけど?」と言った。「滞在許可は必要ないので・・・」と言ったら、「必要に決まっているじゃないか」と言われた。「英国籍なのでいりません」と言ったら、パスポートの表紙をみて「あっ、イギリス人なの?じゃあ、いらないね。」とあっさり納得してくれた。そりゃあ、一目見て、誰も賢浩が英国籍なんて思わないよね。ここがイギリスならまだしも、ドイツに住んでいる見た目アジア人の子がイギリス人なんて想像つくはずがない。 店主はラップトップに人差し指一本打法でたどたどしく情報を打ち込んでいった。 「送金先の都市は?」と聞かれた。「セントルイス」と答えた。「セントルイスなんてないなー」と店主が言った。「都市」ではなくて「州」を入力しないといけないようなのだが、住所欄には「MO」と書いてあるだけ。MOって何州の略なのかわからなかった。賢浩がスマホを取り出し調べた。ミズーリ州だった。 最後の最後に「送金先の口座と銀行番号」と聞かれた。なんと書類にはどこにも送金先銀行名と口座番号が書いてなかった。私はWestern Unionという銀行に送金するのかと思っていたが、Western Unionというのは銀行でなく送金サービスであることにこの時点で初めて気づいた。 結局送金はできなかった。怪しい感じの店で賢浩の個人情報をすべて入力されてしまったことが心配になった。 夫と相談し、SEVISに「支払い方法を変更したい。どうすればいいか?」という問い合わせのメールを出した。翌朝返事をもらい、朝早く賢浩を叩き起こしクレジットカードで支払いを試みた。今回はアメリカで発行された賢浩のクレジットカードを使ったら、あっという間に手続きが終わった。今まで私たちはなにをしていたんだろうか?でも、どういうわけだか、私達のクレジットカードは受け付けてもらえなかった。いったいどうしてなんだろう? とにかく後は月曜日のインタビューがうまくいくことを祈るだけ。 インタビューに必要な書類を確認しろと何度もいっているのに、まったくやる気を見せない。全部他力本願。苛々するし、どうしてもガミガミ叱ってしまう。やっぱり賢浩にはアメリカに行ってもらったほうが私の精神上いいと思う。あと2ヶ月の我慢と自分に言い聞かせよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年06月11日 13時45分24秒
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