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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:子供
日本に住んでいる友達から「日本、メダルとった!興奮する」などというメッセージがラインで来たりする。私も日本のネットニュースを見ているから日本人選手の活躍ぶりは知っている。でも、テレビは全然みてない。日本の選手の活躍ぶりはほとんど放映されないし、放映されたとしても何時からどのチャンネルでやっているのかわからない。ドイツの選手の名前は一人も知らない。
にこちゃんは夏休みに入ってから、ほぼ毎日「妖怪ウォッチ」をテレビで見るのが日課。いつの間にか自分で漫画専用チャンネルをインストールしていて、やたら詳しい。私が家にいないときはいつも漫画を見ているんだろうなーと容易に想像がつく。でも、ドイツのお店では妖怪ウォッチのグッズを見たことがないから、まだそれほど浸透していないように思う。 賢浩がアメリカに行ってから1週間がたった。 義姉も義兄も仕事があるから平日の日中は賢浩は一人で過ごす。 義姉たちから出された勉強課題をこなしたり、義姉たちのために夕飯を作ったり、猫の世話をしたり、テレビを見たり、ドイツにいた時よりはまともな生活をしているようだ。 新学期からの教科書を買うために学校にもすでに行ったそうだ。 賢浩の通う学校は卒業時にドイツのAbiturがとれる。つまりドイツの大学に入る資格がもらえる。アメリカ史の授業をとると、アメリカの高校卒業資格もとれる。在学中に「SAT(アメリカの大学進学適性試験)」を受けることもできる。大学はドイツに戻るつもりだから、とる必要はないのだけど、賢浩は「ここで取れる資格は全部取る。ここで受けられる試験は全部受ける。」とかなり貪欲。 恵子は昨日から試験が始まった。時間内に全部書ききれなかったと落ち込んでいた。 この2か月、ものすごく勉強していたが、どんだけ勉強しても十分な気がしない、自信が持てない、と言っている。「大学の試験に比べたら、Abiturなんて大したことない試験だったなーと思うよ。」「大学1年目の試験が一番大変だと思っていたけど、2年目のほうがもっと難しい。」と愚痴っている。きっと来年の今頃は「2年目の試験は今思えば大したことなかった」と言っているかもしれない。毎年毎年大変が更新している。私は欧米の大学はそんなに大変なのか?理系はそんなに大変なのか?と思っていたのだが、夫も義姉、義兄、夫のいとこもみんな欧米の大学を出ているが、みんな口をそろえて「恵子は勉強のし過ぎ、深刻に考えすぎ。大学は本来もっと楽しい場所。」と言う。 今はまだ学士課程。このあと修士、博士課程への進学するつもりでいるのに、途中で息切れしないかと心配だ。 私も来年の試験に向け、そろそろ本当に勉強を始めないとまずい状況になってしまう。 一番の問題はドイツ語力で、本を読んでも意味が分からない。売上税は学校では時間がなくて内容の3分の1も終わらず、試験も一度もなかった。どの売買に売り上げ税がかかり、その税はいつ発生したのか、どこで発生したのか、という基本的なことが理解できていないので自分で勉強しなくてはいけない。所得税については学校でも勉強したし、研修でも所得税申告をやらせてもらう機会があり、なんとなくいろいろなことが理解できるようになってきた。例えば、私の研修に関する費用は、自分の収入がなくても配偶者の所得から年間6000ユーロまで特別控除できる。これは「最初のAusbildung」にだけ適応される。私の場合日本で大学を出ているが、それがドイツでも「Ausbildung」とみなされてしまうと、特別控除は適応できない。自分の収入から「必要経費」として差し引くしかない。その場合は上限はないが、自分の収入がなければ控除できない。 研修に関する費用というのは授業料とか交通費とか参考書の類の支出。授業料と交通費は労働局から支給されているので、私の場合は参考書類への支出が主になる。試験に受かるためにはドイツ語力の向上は必須。しかしドイツ語学校にかかる費用は「必要経費」とは認められない。語学取得はごく特殊な場合を除き、所得税控除の対象にはならない。なぜなら就職するしないにかかわらず「言葉」は日常生活で必要なものなので、洋服や食費が控除の対象にならないのと同じ扱いになる。外国人がドイツ語を習うだけではなく、ドイツ人が仕事で使うために英語やフランス語を習うことも控除にならない。 ちなみに、賢浩の学校の授業料はその3分の1、上限5000ユーロまで特別控除の対象になる。子どもをドイツ国内の私立学校に入れる場合だけではなく、EU国内の学校に通わせる場合も適応される。EU以外の国の場合は、「ドイツ人学校」であることが条件になる。だから子供を日本の学校に通わせた場合は控除の対象にならない。所得税は身近な問題でもあるので、勉強していて面白いが、ほかの税については本を開く気にすらならない。恵子の爪の垢でも煎じて飲もうかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年08月14日 17時56分39秒
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