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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2016年09月10日
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義姉から長いメールが送信されてきた。
賢浩は今週末クラスメートの誕生会に招待されている。クラスメートの家まで義姉に送ってもらって、そこからみんなで車で3時間ほど離れたビーチに行って2泊3日のキャンピング。ドイツとはスケールが違うなーと思った。平日は金曜日を除いて3時間勉強(宿題を含む)、休日は4時間勉強するというスケジュールを義姉たちは賢浩に課している。しかし今週末はできないので、前倒しでその分余計に自主的(?)に勉強していたと義姉の「報告書」には書いてあった。

11年生、12年生はギムナジウムの「高学年」にあたり、その時期にわざわざアメリカのドイツ人学校に転校してくる子はほとんどいない。賢浩のクラスメートは、賢浩を除き、みんな長年学校に通っていていろいろな「ルール」を分かっている。だから先生から学校生活に関する説明がほとんどない。例えば、先日テストがあった。賢浩は授業時間内に提出すればいいと思っていたのだが違っていた。時間に余裕があると思い丁寧にゆっくりといていたのに、予想外に早めに答案を回収されて最後まで問題が解けなかったらしい。先生はテストはXX分間でやるようになどの指示は何も出さなかったのに、ほかのクラスメートは何分間でやらなければいけないか時間を知っていた。知らなかったのは賢浩だけ。賢浩の得意な生物のテストだったので、賢浩の落ち込みは激しかったようだ。見かねた義姉が学校側に「新入生にとって説明がないまま新しい環境になじむのは大変なことで、賢浩は少々戸惑っている。ほかの子にとっては当たり前のことであっても、説明してやってほしい。賢浩にも友達に聞いて情報を集めろと言っているが、どんな情報がかけているのかさえも分からなければ、聞くこともできない。生物の先生に伝えてください。」とメールを書いた。私なら「馬鹿だなー。なんでテスト時間を確認しなかったの?」とか「あなただけが先生の説明を聞き落としたんじゃないの?」と賢浩を責めていたかもしれないのに、義姉はあくまでも賢浩の側に立ってあげている。
また「賢浩は動物に興味があって、将来獣医や動物学を勉強したいと考えている。大学はドイツに戻る予定でいるが、どのような選択肢があるのか、どのようなレベルが必要とされているのか、何を勉強すべきか、などの情報を集めたい。」と学校側に申し出て、さっそく担当者と話し合いのアポを取り付けていた。ドイツ人学校で、ドイツ本国から派遣されている先生も多く、みんながみんな英語ができるわけではない。それでも義姉はひるまず英文でメールを学校に送り、返事が来るまで何度もトライする。義姉は自分もフルタイムで働いていながら、学校への送迎だけではなく賢浩の宿題やテスト勉強を義兄と交代で見てあげている。そして問題があると、こまめに学校と連絡を取っている。ドイツ語ができないのに保護者会にもきちんと顔を出している。甥のためにここまでしてくれるのは普通じゃない。本当にすごい人だと思う。そういう熱意が伝わるから、あの怠け者の子が義姉たちの敷いているレールの上を走る努力をしているのだろう。
私は恵子がギムナジウム生のころ「ママたちはドイツの学校の仕組みがわからないから、Abiturや大学進学のことは自分で友達や先生に聞いて調べなさい。」と突き放していた。たぶん賢浩がこっちのギムナジウムにそのまま通っていたら、私は同じことを賢浩に言っていたと思う。子供にとっては義姉のような親のほうがありがたいはずだ。

義姉からの「報告書」は「どうか賢浩のやる気をそぐ言動だけは慎んでほしい。頑張っているけど、結果はすぐに出るものではない。たとえテストで悪い点をとっても、叱るようなことはしないで。こんなに勉強してもできないなら、勉強する意味がないと本人が思ってしまうのが一番怖い。いつも励ましてあげてほしい。」という私たちに対する要望で結ばれていた。肝に銘じたい。





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最終更新日  2016年09月10日 08時52分06秒
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