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テーマ:海外生活(7774)
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アメリカの学校に通う賢浩は、今のところ転校してよかったと思える状況にある。
仲の良い友達もでき、学校のサッカークラブにはいり、授業では苦手な討論会に積極的に参加したり、義姉たちが決めた規則を守り、たまに一緒に夕飯を作ったり、好きなものはほぼ何でも買ってもらえるし、毎日楽しく暮らしているようだ。しかし週末には何かと予定が入り、普段の日は時差もあるので、なかなか本人とは話す機会がない。今週末もフランス人学校とドイツ人学校のサッカーの対抗戦。アメリカの現地校との試合よりもみんな気合が入っているとのこと。 先日にこちゃんの学校で保護者会があった。 にこちゃんの学校は小学校だけではなく、ハウプトシューレと特別学級も併設している。ハウプトシューレは5年生から9年生までで、オプションで10年生のクラスがあるが、今年は10年生に進級希望の生徒が16人に満たなかったので、開設されなかったそうだ。小学校は4年生までで、5年生からギムナジウム、レアルシューレ、ハウプトシューレに分かれる。4年生まではどの学年も80名前後いるのだが、隣に併設されているハウプトシューレに進級を希望するのはよその町からの生徒も含めても20人程度。閉校になるといううわさが毎年絶えない。5kmぐらい離れた山の上の村に小学校の分校もある。今年の新入生は8人だったそうだ。「本校」の先生の数が足りなくて、週1時間授業時間がけずられている状況なのに、バスで十分通える距離にある分校をなぜ残しておくのか不思議だ。先生が足りないといえば、実はにこちゃんの学校には校長先生もいない。長く勤めていた校長が夏休み前に定年退職したが、まだ後任の校長が赴任してこない。本当に先生が不足している。そういう状況で、さらにドイツ語を母国語としない生徒のための特別クラスも設けられた。難民としてこの街にやってきた子供たちのためのクラス。先生一人一人の負担が大きくなって学校の質がどんどん落ちているような気がする。 私の友人は人口800人ぐらいの村に住んでいる。その街にも去年難民用のアパートができた。村には店も学校もないので、車がないと生活できない。バスもあるが本数は少ない。村の人たちが協力して助けてあげているそうだ。4-5家族が暮らしているそうだが、中東からの難民は一人もおらず、インド人家族とあとはアフリカ人とのこと。難民用のアパートはもともとは空き家だった古くて大きな家なので、光熱費がものすごくかかるらしい。それで役所が悲鳴を上げて、「こんなに光熱費は出せない」と言って、ほかの町に引っ越しを命じたそうだ。引っ越したところで、彼らは光熱費を自己負担しているわけではないから、節約しようとは思わないだろう。 難民家族の中に赤ちゃんもいて、先日1歳の誕生会がそのアパートで開かれたそうだ。私の友人の同僚が誕生会に招待され、そこでとった写真を友人はみせてもらったらしい。ビール瓶があちこちに転がっているのがやたら目についたと言っていた。いろいろなところから難民仲間(?)が来ていて、夜中までどんちゃん騒ぎをしたので、近所の人が通報して、警官が駆け付ける事態になったそうだ。 正直難民を自分たちの町に受け入れることを歓迎している人は少ないのに、こういう問題を起こすとどういう結果になるのかということを考えないのだろうか?羽目を外したい気持ちもわかるし、卑屈になる必要もないけど、物には限度がある。彼らの「常識」と私たちの「常識」はもしかしてかなり違うのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年09月25日 05時26分49秒
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