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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2016年10月29日
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カテゴリ:子供
アメリカに行ってしまった賢浩とは1-2週間に一度スカイプで話すぐらいで、WhatsAppでメッセージを書いても既読にはなるが返事はこない。義姉は賢浩の勉強スケジュールをきっちりコントロールしていて、来週はテストが重なっているので今週末はスカイプをする時間がないと言われる場合もある。こちらにいた時は、私達も賢浩がPCを使うことに制限をかけたり、スマホを取り上げたり、アメとムチを使い分けるなど色々と試みたが、成績下降を食い止めることができなかった。そもそも本人にやる気が無いのに、親ばかりが頑張ってもどうにもならない。生活態度を注意しても荒れるだけで、観葉植物を滅多気切りにされたり、弟にきつく当たったり、逆恨みの「倍返し」状態になるだけで、私も夫もほぼ匙を投げていた。

片時もスマホから離れられなかった賢浩が、アメリカでは完全に義姉のコントロール下にいる。
親には子供の扶養義務があるが、伯父伯母には甥の扶養義務はない。彼らの好意で賢浩はアメリカで恵まれた生活を送ることができていることは彼もわかっている。スポンサーを怒らせるほど彼も馬鹿ではない。
先日賢浩が数学のテストで1-をとった。数学で1がついている成績をとるのは何年ぶりだろう。たぶん本人の自信にもなったと思う。それはやっぱり義姉夫婦のおかげだと思う。来月下旬の感謝祭の休みには3人でメキシコに旅行に行くそうだ。Abiturまでまだ先は長いけど、義姉夫婦に任せておけば心配はないと思う。

先週恵子たちのWG(学生寮)でWG-Castingがあった。入居希望者を公募し同居人が面接して入居者を決めるというもの。結構面倒くさいので、なるべく長く入居してくれる人を希望している。だから短期留学で半年とか1年しか入居しない人はメール選考で落とすらしい。あと募集欄に「どんなWGライフを望んでいるか書いてください」とあるのに、書いていない人は「応募要項をよく読んでいない」ということで落とすと言っていた。あと長々と自分の履歴書を添付してくる人も選考外と言っていた。履歴書があったほうがその人となりがわかるから安心ではないのか?と聞いたら、堅苦しくて一緒にいて肩がこりそうだから敬遠される、と言われた。結局「長く住む予定」で「キレイ好き」で「WGに住んだ経験がある」人が好まれるようだ。それプラス面接での話しが楽しい人を選ぶと言っていた。性別は全く関係ないそうだ。
恵子たちのWGには5つ部屋があるが、恵子は2番めに古い住人になってしまった。2年前にあんなに部屋探しに苦労していたのが遠い昔のことのように感じる。

大学の掲示板で「日本語で会話の相手をしてくれる人を求めています」と拙い日本語で書いてあるメモを見つけたそうだ。何週間も貼ってあったので、まだ誰も見つかっていないのかな?と思って「私で良ければ相手をしますよ」と連絡をとったそうだ。そうしたら相手から「30分で20スイスフラン(2000円以上)払います」と言われたそうだ。恵子は「私の日本語ではお金はもらえない」と断ったそうだが、スイスは物価も高いけど賃金水準も本当に高いんだなーとびっくりした。1週間に1回大学のカフェテリアであって会話の練習に付き合ってあげているらしい。彼は日本語検定の5級を今度受けるそうだ。その程度なら恵子でも問題なく教えてあげられるけれど、やはり敬語や漢字は苦手で、日本人留学生と話していると、分からない言葉も結構あると言っていた。だから自分の自信のある化学とか物理、数学の家庭教師をバイトでしたいと思っていて登録したが、全然話が回ってこないと言っていた。理工系の大学だから数学の得意な人はゴマンといるからだろう。

先日にこちゃんの学校で、進路説明会が夜7時半から開かれた。仕事の日で疲れていたし、翌日も仕事だったので、行かなかった。恵子も賢浩もギムナジウムの1択だったが、にこちゃんの場合、能力的にギムナジウムは難しいと思う。でもギムナジウムに入れたい気持ちもある。学校からはたぶんギムナジウムの推薦はもらえないと思う。しかし今は制度が変わって、学校の推薦ではなく家庭で判断していいことになっている。だからどうしても子供をギムナジウムにいれたいと思えばいれることは可能だ。ただ入ってから子供が苦労するか、もしくは別の学校に転籍を余儀なくされる可能性が高い。
レアルシューレもギムナジウムもどちらもうちから徒歩圏内だが、ギムナジウムのほうが若干近い。また上の子供達が通っていたので、カリキュラムも知っているし、先生方も知っている人が何人かいる。でもレアルシューレはまったく未知の世界。にこちゃんとあんまり遊んでほしくないな、と思っている子達はだいたいレアルシューレ行くつもりらしい。私としてはそういう子達と同じクラスになるのは避けたいし、そういう子達とつるんでほしくない。小学生なのに、午後6時過ぎに平気で遊ぼうと誘いに来る子達がよくわからない。ニコちゃんの進路問題は本当に頭痛の種だ。





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最終更新日  2016年10月29日 23時36分32秒
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