日曜日に久々に賢浩と話しをした。学校は楽しいが、レベルはアメリカの学校のほうが高く、特に英語はクラスでも下のレベルだといっていた。賢浩の学年は2クラスに分かれており、一つはドイツ駐在員の子弟でドイツの大学を目指している子どもたちのクラス。賢浩がいるのはインターナショナルのクラスで片親がドイツ人でアメリカに移住してきた人たちが多い。賢浩は英会話に全く困らないし、普通に英語でテレビや映画を見ても問題なく聞き取れ、理解できる。だからこちらにいる時は賢浩は英語がペラペラな子というイメージを持たれていたし、本人も英語はできると思っていたと思う。しかし、アメリカのクラスメートは賢浩よりもっと英語が上手だった。そのうえドイツ語も賢浩よりできるという屈辱。ドイツ語の本をたくさん読みなさいと言われているそうだ。しかしドイツ語の本がないと言っていた。ドイツにいる時は家にも図書館にもドイツ語の本はいくらでも溢れていたのに、皮肉な話だ。
義姉と少し話した。義姉は「彼の問題は読解力と作文力だ。英語に限らずドイツ語もフランス語も点数が思うように取れないのは、すべて読解力のなさが根本にある。数学、化学、物理、生物などの理数系科目は今のところいい成績を取れているが、文系科目は壊滅的だ。私は彼の英語を徹底的に鍛えるつもりだ。私の夫は彼に理系科目の試験テクニックを教えている。問題は短期間で彼の読解力を向上させなくてはいけないことだが、幸い彼にはやる気があるので、私達も全力でサポートしたい。」と言った。私は「その問題はニコにもあてはまる。ニコも読んでも内容を理解できない。ニコのできなさは、賢浩の比ではない。」といったら、「でもニコにはまだ時間がある。まだ若いのだから、今からでもいくらでも挽回できる。」と言われた。しかし問題は本人にやる気が無いこと。「来年早々には進級先を決めないといけないから、そんな悠長なことも言ってられない。」というと、義姉は「私は多少無理をしてでもギムナジウムにいれるべきだと思う。一度下の学校に行ったら、そこから上に上がるのはよほどのやる気と才能がないと難しい。10歳で子供に限界線を引くのは酷だ。」と言った。どう考えてもニコちゃんはギムナジウムのレベルではない。本当に頭が痛い。
義姉は「ニコはクリスマスにアメリカに来るのか?」と聞いた。アメリカでは小学生を一人で家で留守番させてはいけないそうで、もし来るなら、私か夫が付きそってくれ、と言われた。私も夫も2週間以上休みを取れる状況にない。義姉は「夏休みは都合が悪いから、イースターなら賢浩も休みになるから、休み明けにテストがなければ一緒に休暇を楽しめる」と提案した。私は4月は試験直前対策コースがあって全く休めない。夫も4月の予定は不明なので、とりあえず最悪の場合はニコを一人でアメリカに行かせるということで話がまとまった。しかし当のニコちゃんは「一人でアメリカに行く自信がない」と消極的。もちろんサポートサービスを頼むけど、小学校4年生で一人で飛行機に乗ってアメリカに行くって勇気がいると思う。私たちも心配だ。そう考えると7歳でアメリカに一人で行った恵子はすごかったなーと思う。しかもパリで乗り継ぎだった。ニコちゃんの時は直行便を予約するつもりだ。空港までは送るし、飛行機の中ではどうせテレビゲームをしているだけだろうから、案外本人が思うほど心細くはないのではないかと思う。
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最終更新日
2016年11月09日 05時12分35秒
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