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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2016年12月03日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
世の中はクリスマスムードなのに、我が家にはひとつもクリスマスらしいものがない。
一昨日ニコちゃんに「ママ、週末になったらツリーを飾ろうね。僕も手伝うから・・」と言われた。すっかり忘れていた。アドベンツカレンダーを用意するもの忘れていた。夫がお菓子のアドベンツカレンダーを買っておいてくれたので、それで間に合わせた。
今週は本当に忙しかった。
月曜日は普通に1日仕事。その後買い物をして夕飯の支度。
火曜日は学校で2時半まで試験対策コース。
水曜日と木曜日は片道100km離れた所で開催されたセミナーに参加。
久々にアウトバーンを走行した。行きは途中から渋滞でノロノロ運転。帰りは西日が直撃で全然前が見えなかった。それで2日目は帰りに30分ほどスーパーで買い物をしてからアウトバーンにのったら、帰宅ラッシュにぶつかってしまった。かなりの交通量。トラックが前方にいると追い越すのが普通だけど、追い越し車線の車が途切れず、車線変更をするタイミングがなかなかつかめなかった。前方とバックミラー・サイドミラーを見るのに大忙しで、標識を見落としてしまった。暗くてどの辺を走っているのかわからず、気がついたら降りるべき出口を走りすぎていた。
そして今日金曜日は普通に全日仕事。
5日間の走行距離が550km。本当に疲れた。
そのうえ木曜日にニコちゃんのテストがあって、火曜日も水曜日も疲れて帰ってきているのに、夕飯後にテスト勉強に付き合うのが精神的にも辛かった。テストがあるとわかっているのに教科書やノートを学校に置きっぱなし。ニコちゃんにはやる気がない。やれば確実に点数が取れるとわかっているテスト。無理やり勉強させるのは至難の技。

しかしセミナーは面白かった。
若い子ばかりかと思いきや、私のようなオバサンも結構いた。そういうオバサンは研修生ではなく、すでに税理士事務所で働いているベテランさんたちだが、税法は毎年変わるので、たまにこういうセミナーに参加して、新しい知識を身につけている、と私の隣りに座った人は話してくれた。
セミナー会場では250ページの資料が渡された。2日間でその内容をほぼすべて終えた。ものすごいスピードだったが、講師は要点をわかりやすく説明してくれ、飽きることもなったし、あっという間に時間がたった。9時から途中休憩と昼休みをはさみ午後3時半までぎっしり講義があった。

今回は所得税法の中の特別控除の話が中心だった。
私は日本で税金申告をしたことがないので、日本の税法がどれだけ複雑かは知らない。ドイツの税法は世界一複雑と言われているそうだが、他の国と比べたことがないので、真偽の程はわからない。しかし複雑であることは間違いない。

いくつか記憶に残ったことを書きとどめておく。

子供が私立の学校に行った場合、学費の3分の1(上限5000ユーロ)は控除できる。EUの学校、もしくは全世界のドイツ人学校も対象だが、スイスの学校に行った場合は、対象外。この場合の学校というのは専門学校や大学は含まれない。
子供が「Hochbegabte」(高知能児)の学校に行った場合、病気と同じ扱いで、医療経費として控除の対象になる。

離婚をして片方が養育費を払う場合、養育費を受け取る側からの同意書があれば、養育費支出を最大13805ユーロまで控除できる。その代わり養育費を受け取る側は養育費に課税されてしまう。
養育費を貰う側が養育費を課税対象にすることを拒否した場合、養育費支払い側は、最大8652ユーロまでしか控除できない。しかも、養育費受け取り側に624ユーロ以上の所得がある場合はさらに控除額が減額される。

最初の職業訓練に関わる費用は特別控除枠で年間最大6000ユーロまで認められる。
しかし一度職業訓練を受け、2度目以降の職業訓練の場合は、必要経費として、全額控除できる。
例えば、高校卒業後、職業訓練を受けてパン屋や修理工になったが、勉強をしたくなって大学に入った場合、学費、教科書代、大学への交通費、大学近くへの引越し費用などをすべて必要経費として申告することができる。しかし、高校卒業後直接大学に入った場合はできない。
それ故、まず3ヶ月で終わるフライトアテンダントの研修を受け、その後パイロットの研修を受け、そこでかかる費用をすべて必要経費につける、というような「裏技」を考える人が増えてしまった。そこで裁判所は「最初の職業訓練とは最低でも1年以上かかるものをいう」と規定した。

ドイツには教会税がある。キリスト教徒には払う義務があるが、キリスト教徒でなければ払う必要はない。
イタリアのサッカー選手ルカ・トニがFCバイエルに所属していた時、FCバイエルンから支払われる給料から本来なら所得税、連帯税とともに教会税も源泉徴収されていなければならなかったのに、徴収されていなかった。FCバイエルンがキリスト教徒であると申告しなかったからだ。そのため遅延金を含め170万ユーロを請求された。誰に責任があるのかで裁判になり、結局はルカ・トニの顧問税理士がドイツには教会税があることをルカ・トニに説明する義務を怠った責任があるということで、税理士が税務署に支払わなくてはいけないことになった。もちろん保険で払ったそうだが、説明義務を怠ると税理士には高くつくというエピソード。





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最終更新日  2016年12月03日 09時20分50秒
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