ドイツでマルチリンガルを育てる

明日はクリスマスイブだというのに今日も仕事で何の準備もしていない。
明日恵子が夕方戻ってくるが、全くクリスマスらしさがみあたらない家をみてびっくりするかもしれない。
とりあえず子どもたちのプレゼントだけは用意した。
ニコちゃんは1ヶ月前からサンタクロースにお願いの手紙を書いてツリーの前においておいた。
私と夫は自転車を買ってあげたのに、サンタクロースからもプレゼントがもらえると信じて疑っていない。先日何が書いてあるのかその手紙をこっそり読んで、ツリーの後ろにおいておいた。
しばらくしてニコちゃんが「ママ、大変。サンタクロースが僕のお願いの手紙を持ち帰った！」と大騒ぎ。
あわててニコちゃんがいないときにツリーの後ろの手紙を回収した。
でもニコちゃんの希望の品は100ユーロ弱のレゴ。自転車も300ユーロもしたのに、100ユーロもサンタの代わりに使いたくないと思った。ずっと迷ってたのだけど、仕方なく昨日仕事の帰りにトイザらスに寄って買った。オンラインで注文するとニコちゃんが受け取ってしまうという危険もあるから、仕方がない。でもなんだか親からももらってサンタからももらえると都合がいいからニコちゃんはサンタは親だと知っていて知らないふりを続けているのではないかと勘ぐりたくなった。純真を装っているとしたら、とんだ役者だ。たぶん半信半疑なんだと思う。でもいると信じたいという気持ちのほうが強いのだろう。仕方ない。夢を見させてあげよう。

ニコちゃんは来年のイースター休みにアメリカに行くので、先日パスポートを申請しにいった。今持っているパスポートは生まれてすぐに申請したもので、10年の有効期限が来年切れる。即日発行のパスポートで機械読み取り式ではないので、そもそもそのパスポートではアメリカには行けない。
ドイツのパスポートはうちから徒歩５分にある市役所で作れる。わざわざ領事館まで行かなくてもいいし、申請料も安いし便利。今回は両手の人差し指の指紋を採取されたのでびっくりした。10歳以上の子は自分でパスポートにサインをしないといけないが、ニコちゃんはまだ9歳なので、サインなし。身長と目の色を書く欄もある。前のパスポートには６０ｃｍと書いてある。今度のは１４０ｃｍ。大人だったらわかるけど、なぜ子供のパスポートにも身長が必要なんだろう？？

今週は社長の長男がクリスマス休暇で、代わりに三男が来て仕事をしている。
三男君は学生で来年の夏に卒業予定らしい。社長の息子達は３人共企業経営学を専攻している。ママの影響が大きいのだろう。三男君の大学は３学期制で３ヶ月講義で１ヶ月休みというサイクルだそうだ。三男君はお菓子を食べたりコーヒーを飲んだり自由にしている。事務所といっても三男くんには自分の家とそうかわりないもんね。

今週はお客さんが多くてワインやチョコなどのギフトが事務所に山積み。
ひとつぐらいおすそ分けをしてくれてもいいのに・・と思わなくもなかったが、今日帰るときに社長から思いがけずプレゼントを貰ってびっくりした。金箔付きのポインセチアの鉢植と、地元で作られたハンドクリーム。私の事務所は「療養地」で有名で、地元の名前がついた自然化粧品が作られているということを頂いて初めて知った。その他にドラッグストアの商品券もはいっていた。優しい人だなーと感激した。私は事務所になんにも持っていかなかった。チョコレートぐらい持っていけば良かったと後悔した。そんなことに全然気が回らなかった。恥ずかしい。

一昨日恵子とスカイプをした。週末１泊でエジンバラまで友達に会いに行き、休む間もなく、今週は来年の留学のための書類集めに奔走しているそうだ。来月１３日までにすべての書類を揃えて提出して、大学側からの回答を待たなくてはいけないので、まだ留学できるかどうかはわからない状態。交換留学に応募するには、どの大学に行きたいかだけではなく、どの研究室でどんな研究をするのか、どの講義を受けるかもすべて決めておかないといけないとのこと。私は交換留学というのは、大学側がお膳立てをしてくれるのかと思っていたが、そうではなく、自分で興味を持った研究室の教授にメールを書いていれてもらえるか打診をしなくてはいけないらしい。
幸い希望大学出身のポスドクとたまたま知り合いになって、色々と情報をもらうことができたそうだ。実験で深夜帰宅の毎日だから化学が嫌いになっちゃうかも・・と言われたそうだ。でも今でも十分そういう生活を送っているようなので、理系学生の宿命なのだろう。私の知らない世界がそこにはある。