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テーマ:海外生活(7774)
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恵子が「この家にいると勉強できないから」と言って今日の夜スイスに戻った。にこちゃんはとても悲しがっていた。ニコちゃんと一緒に恵子を車で駅まで送っていった。電車が来るまで10分ほどホームで待った。無人駅で待合室などない。雪が降っていて、かなり寒かった。よくみるとニコちゃんは裸足にサンダルという格好だった。手袋もしてないのに、雪を丸めて遊んでいた。「子供は風の子」「バカは風邪ひかない」というのはやはり本当なのだろうか?
今日は夫の知り合いを我が家に招待した。 私達より少し年配のご夫婦で犬を2匹連れてきた。2匹ともかなり大きくてびっくりした。夫が「子犬の時はどれぐらいだったんですか?」と聞いたら、「中古(Gebraucht)の犬なので、引き取った時はすでに大きかったです」と言った。犬でも「中古」という言葉を使うのかとびっくりした。12歳だそうだが、飼い主が死んでしまったり、劣悪な環境に置かれていたなどの理由で「Tierheim」に保護されていた犬を3年前に引き取ったとのこと。しかもベルリンのTierheimから引き取ったというので、驚いた。ベルリンまで引き取りに行ったというのがすごい。小さい頃から大きな犬を飼うのが夢で、いろいろな事情で叶わなかったが、できる状況になったので、いろいろと探して、ようやく巡り会えた犬らしい。すごい情熱だと思った。ニコちゃんは大喜びで犬と遊びたがったが、一匹は負傷していてそれほど体力がなく、もう一匹はかつての飼い主の家にいた子供にイジメられていたそうで、子供に対してトラウマがあり、子供を怖がる性質があるそうで、ニコちゃんが近寄ると逃げてしまった。 昼ご飯の後、ニコちゃんと夫と夫の友人は犬2匹を連れて散歩に出かけた。 奥さんと私と恵子の3人はお茶を飲みながら話をした。 奥さんは日本の文化にすごく興味があるそうで、習字を習っていたこともあるそうだ。空手や合気道、禅も習っていたという。「私の日本語名は「こき子」です。」と自己紹介してくれた。 こき子さんは、「私は昔から色々なことに興味があったのだけど、両親は「女には学問は必要ない」といって、私はギムナジウムに行くことを許してしてもらえず、遠回りをして、大きくなってから自分でAbiturを受けて、大學に入ったのよ。」と教えてくれた。ハイデルベルグで物理を学んだそうだ。旦那さんも物理の専門家。お二人共リベラルな考えの持ち主なので、こき子さんのご両親がそんな人達だとは想像もつかなかった。 そのうち男性3人と犬2匹が戻ってきた。 旦那さんが「ドイツには1972年まで結婚した女性は夫の許可がなければ働いてはいけない、夫は妻の仕事をやめさせる権利がある、と法律に記載されていたのですよ。」と言った。「政権がSPDになり、ヴィリー・ブラントがそれを改正したのだが、長い道のりだった。アメリカほどではないが、やはりドイツにもロビーイストはいて、既得権をなかなか手放したがらない。例えば、レギューラーコーヒーだが、すでに挽いてあるものは100%コーヒーというわけではないんですよ。不純物が混じっているとしてヤコブスを消費者団体が訴えたことがあるが、法典にX%までは他のものが混じっていてもいいと書かれているんですよ。それも全部コーヒーメーカーの力でそんな法律ができているわけです。豆の状態で買うより挽いた状態のコーヒーのほうが断然安いでしょ。そういうカラクリなんですよ。」と教えてくれた。 また、EU加盟の条件として「死刑制度の廃止」があるが、「ザールランドの法律には死刑が存在するんですよ。でも国の法律と州の法律に矛盾が生じる時は、国の法律が優先されるので、執行はされないですけどね」という話もしてくれた。 ドイツ人ならばもしかして知っていて当たり前のことなのかもしれないが、私には初耳のことばかりで非常に興味深かった。 こき子さんも旦那さんも「メルケルはとてもいい仕事をしたと思うが、彼女がこの先も政権をとることには反対だ。」と言った。「いくら素晴らしい政治家でも同じ人が長い間政権の座にいるのは弊害のほうが多い。政治にかぎらず、王位についてもそう思う。ドイツ人はイギリスや北欧の王室が大好きだけど、長い間同じ地位に居座るのはよくない。」と言っていた。 去年の大晦日、近所のヨハネス君の家で新年を迎えた。 一緒に食事をした後、子どもたちは遊び始め、大人だけでいろいろな話をした。 ヨハネス君のママは宗教の先生。ヨハネス君の家は敬虔なクリスチャン。 ヨハネス君のママが「授業中にサンタクロースはいません。いるのはイエスだけ。と言ったら、がっかりしている子がいた。」という話をした。「えっ、子供の前でサンタはいないって言ってしまうんですか?」と聞いたら、「だって、コカコーラが宣伝のために作ったものを宗教の先生としてはいるなんて言えないでしょ。それに大きい子のクラスだったから」と言った。でもよく聞いてみたら、小学校3年生のクラスでそういったそうだ。ニコちゃんなんて4年生でまだ信じているのに・・・。 「授業でどうやって祝っているかという話を聞いてみたら、クリスマスツリーを12月の初めから飾っているっていう家もあってびっくりしたわ。しかもプラスチック製のツリー。それにクリスマスプレゼントをもうもらって開けてしまったっていう子もいたの。ありえないわよね。ツリーは24日に飾って、その下にプレゼントを置いて、夜に開けるのが常識でしょ。」と言った。 プラスチックのツリーを12月上旬から飾っているってまさに我が家の話。「ニコがサンタへの手紙をツリーの前に置きたいからというので、12月頭から飾りました。」とちょっと言い訳がましく話したら、「それも間違い。サンタへの手紙は窓辺に置くもの」と訂正された。 私はかねてからの疑問であった、ニコラウスからのプレゼントはニコラウスの日の朝に子供はもらうのか、ニコラウスの日の夜にニコラウスが来て子供は翌日の朝に見つけるのが正しいのかどちらが正しいのか聞いてみた。私は今まで何人ものドイツ人に聞いてみたが、みんな「どちらでもいいんじゃない?」という返事だった。しかしヨハネス君のママは「それは12月6日の朝に見つけるのが正しい」とはっきりと答えをくれた。理由はユダヤ人の習慣からきていて、ユダヤ人にとって日が暮れることがイコール1日の終わりを意味する。つまり12月5日の日没後はすでに12月6日であるとの認識。ユダヤ人にとっては金曜日が休息日だが、木曜日の夜からお祭りが始まるのも同じ理由から、と教えてくれた。これで今年から迷わなくてすみそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年01月05日 06時42分52秒
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