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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2017年06月20日
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カテゴリ:子供
今週の金曜日に賢浩が帰国する。それにあわせて恵子にも帰ってくるように言ったのだが「実験があるから金曜日に帰るのは難しい。」と言われた。結局は帰ってきてくれるのだが、1週間ぐらいうちにいて、うちから10日後の日本語の検定試験会場に行くのだと思ってた。1週間うちにいる間に私が日本語を教えるつもりでいた。ところが「実験があるから週末だけでまた大学に戻らないといけない」と言われた。

恵子たちの大学は6月7月は夏休みで8月に試験。
夏休み中は試験準備期間でもあるので、対策講座があったり勉強のために自主的に大学に通うのが普通だが、今年は実験が忙しくて日本語や大学の試験勉強する時間がないらしい。

よく聞いてみたら、スーパーバイザーに「このまま研究を続けて、その結果がよかったら、僕の論文に君の名前も出してあげる”かもしれない”」と言われたらしい。それで毎日研究室に通って実験をしたりデータ分析しているそうだ。「これはすごいチャンスだから、頑張りたい」と恵子は張り切っていた。助手が教授の論文の手伝いをさせられる、というのはドラマの中でよく聞く話だけど、実際はどうなのか知らない。でもはりきっている恵子が不憫に思えてきて「スーパーバイザーは”保証はできないけど”と予防線をはっているわけだし、”よくできていたら名前を掲載する”というのは評価の基準があいまいで、あまり期待はしないほうがいいと思うよ。」と思いっきり恵子のやる気を削ぐようなことを言ってしまった。

10日後には日本語N1の試験があり、それに受からなければ日本留学中に日本語の講義に参加できない。日本語の講義に参加できなくても何ら支障はないが、本人が日本語の講義にも出たいからどうしてもN1に受かりたいと強く希望している。それなのにその勉強をする時間がないし、8月の試験勉強の時間もない。また試験が終わるとすぐに日本に行かないといけないので、引っ越しの準備も徐々に始める必要がある。
もともとは現在借りている部屋をそのままにして誰かに又貸しするつもりでいたのだが、又貸しができるのは半年以内に戻ってくる場合で、1年間になる場合は一旦部屋の権利を放棄しないといけないらしい。
そういう状況なのに、なんでわざわざしなくてもいいことをしているのかと私のほうがイライラする。「こんなに頑張ったのに報われなかった。」「これなら他の勉強に時間を費やしていればよかった。」と後悔するのではないかと心配になる。それともこれは理系学生が通る道なのだろうか?





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最終更新日  2017年06月20日 13時07分48秒
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