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カテゴリ:職業再訓練
今日はにこちゃんを連れて私の友達の家に遊びに行った。
帰ってきたのは午後9時過ぎ。 それからネット配信でニコちゃんと子供向けのニュースを見た。 オランダで行われた川に渡した丸太の上を歩くというお祭りの模様が映し出されていた。参加者の中に頭にカメラを付けた青いハッピを着た人がいた。どうみても日本人。「彼は日本のテレビ番組に出演している人で、その番組は2000万人も視聴者がいる。」と説明されていた。あー、これが噂に聞く「イッテQ」のお祭り男とかいう企画なんだろうなーと思った。こんな意外なところで日本の話題に触れて嬉しい。 来月からお給料が口座に振り込まれる。今持っている口座では口座維持手数料がかかるので、これを機に手数料が無料の口座を開きたいと思った。ちょうどお友達の家の近くにコメルツバンクがあったので、口座を開きたいと相談してみた。対応してくれた女性に「今まではどこの銀行に口座を持っていましたか?どうして口座をうちの銀行に変更したいのですか?」と質問された。私は「今の銀行では維持手数料を毎月払わないといけないし、コメルツバンクだと口座を開設するとボーナスがもらえると聞いたからです。」と正直に答えた。すると担当者は「そうですね。50ユーロのボーナスが与えられます。先週まではボーナス金額は150ユーロだったんですけど、1週間遅かったですね。」と申し訳なさそうに言った。それを聞いた途端、開設するモチベーションをなくしてしまった。担当者は「お客様の場合はお子さんもいますし、旅行保険とクレジットカードの特典がついてくるプレミアム口座をオススメします。」と別の口座を勧め始めた。しかしその口座維持費用は月額9.90ユーロ。それならわざわざ変更する意味がない。 結局は「もう少し考えます」といって、その場を去った。 その後カバン屋さんにいって、ニコちゃんの学校用のリュックサックを下見した。 子供の身長によって担ぐ位置を調節できるようになっていたり、肩に負担がかからないように腰に太めのベルトがついていたり、随分進化しているんだなーと感心した。今日は見るだけのつもりだったのだが、お店の人が熱心に説明してくれるので「もう結構です」といえなくなってしまった。しかし時計を見たら、友達との約束時間を過ぎていた。あわてて「すみません。時間がないので・・」とその場を立ち去ろうとしたら「決めるなら早めにした方がいいですよ。BW州はドイツでは最後に夏休みに入って、他の州ではもう新学期が始まっています。だからメーカーにはこれ以上在庫がないので、あとからこれがほしいと言われても対応できません。それにこのメーカーのリュックサックは正規の値段で売らなくてはならないのでどの店で買っても値引きされることはないですよ。」と忠告された。 いそいで友達の家に向かった。 友達にはにこちゃんより2つ年上の息子さんがいて、話が合うようだった。 友達のJさんは私より1年おくれて職業訓練を始めたのだが、半年間一緒に授業を受けていた。Jさんは今年の1月から税理士事務所で研修を始めた。来年の試験が不安でたまらないから、どんな様子だったか、どのように勉強したのか教えて欲しい、と言われた。私は自分が使っていた問題集などを持っていった。彼女は「何月から勉強を始めたか?」「一日何時間勉強したか?」「どのように勉強したか?」と細かく聞いてきた。私はそこまで厳密には覚えていなくて、大体で答えたのだが「2ヶ月前から始めて間に合うの?」「週2日、1日3時間って本当?」と質問攻め。どんな問題が出たか?というような質問なら答えられるが、勉強の仕方なんて人それぞれで余り参考にはならないと思うので、ちょっととまどった。 Jさんは車を持っていないので電車とバスを乗り継いで片道45分かけて通っている。勉強する時間を確保したいので、週4日勤務にして欲しいとお願いしたそうだ。私たちはTeilzeitの研修生なので週25時間勤務すればいいことになっている。そこでJさんは1日7時間働けば、4日で週28時間働くことになるのでいいでしょうか?と社長にお伺いを立てたそうだが、社長は1日8時間働くなら週4日でいいという条件を出したそうだ。しかしそれでは週32時間労働。「Teilzeitなので、それでは勤務時間が長すぎる。」と抗議したら、「25時間はミニマムの時間で、長く働くことを禁じているわけではないわよね。」と言われたらしい。Jさんはどうしても週に1日勉強する日が欲しかったので、その条件を飲んだそうだ。 Jさんの事務所にはもうひとり研修生がいる。その研修生は、社長が個人で所有している馬に餌を与えるとか、社長の娘を幼稚園に迎えに行くとか、そういう研修には関係ないこともさせられているそうだ。 Jさんは毎週金曜日2時間事務所の掃除をしているそうだ。 ある日社長がJさんにお客さんにコーヒーを出すように指示したそうだ。普段はもう一人の研修生がするので、Jさんは初めてコーヒー係をした。キッチンにあったコーヒー用のミルクの賞味期限が3ヶ月前に切れていることに気づき、社長に「ミルクがこれしかないのですがこれで大丈夫でしょうか?」とお伺いを立てた。社長は「あなたが大丈夫かどうか飲んで確認して」と平然と命令したそうだ。研修生は毒見役もさせられてしまうのだなーと話を聞きながら笑ってしまった。 コーヒーミルクの容器をどこに捨てるのか迷っていたら、「ゴミはお皿の上にでも置いといて。 キッチンにはゴミ箱はないの。Es rentiert sich nicht」と言われたそうだ。 私は「Es rentiert sich nicht」の意味がわからなくて聞いたら、「Es lohnt sich nicht 」と似たような意味だと言われた。つまりゴミの量が少ないからわざわざゴミ箱を置くほどのことではない、と言う意味。Jさんの机の周りにもゴミ箱がなく不便なのでJさんは自分の家から不要なゴミ箱を持参したそうだ。そのほか、文房具用品も事務所にはなくて、付箋もマーカーもボールペンも全部自費で買っているといっていた。 それでもJさんは今の事務所に満足していて、できるものならこのまま研修後も雇ってもらいたいと思っているそうだ。 Jさんは、「学校にいた時に比べれば、今のほうがマシだわ。クラスでは私はいじめられていたからね。私がわからないことをしょっちゅう先生に質問するのを揶揄されていたの。クラスメートの一人に〈私は学校に、«ドイツ語をまともに話せない人を研修生として受け入れるな。授業を中断ばかりさせられて迷惑だ»って抗議するわ〉って面と向かって言われたわ。」と言っていた。 Jさんのドイツ語は私に比べれば全然問題ない。私のドイツ語はひどすぎてみんなの前で質問する勇気もなかったから、私は授業中ほとんど質問していない。だから私のせいで授業が中断されるということはなかったからクラスメートから嫌味を言われたり意地悪されたことはなかった。 私たちはもう大人なのに、子供じみた人が結構多くてびっくりする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年08月17日 07時02分04秒
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