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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2017年10月27日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
私達の事務所では昼休みは1時間とれる。
今週の水曜日、Iさんが企画をして9人でランチをしにレストランに行った。
2台の車に分乗していったのだが、私は社長の車に乗せてもらった。
社長もここで職業研修を受けて、事務員として働いていたので、その時の関係のまま、みんな社長と普通に「タメ口」。社長と友達感覚にはなかなかなれない私は、部屋にはいる時もいつもノックをしてしまい、その度に「ノックはいらないよ。そのまま入ってきて。」と言われる。たまに社長室に社長の愛犬がいることもある。かなり大型で精悍な顔つきの黒い犬なので、最初見た時はびっくりした。

もう一台の車はMさんが運転していた。Mさんは社長の車をこれ見よがしに追い越していった。そういうところにも上下関係のなさが伺える。
目的地は車で10分以上かかるかなり田舎のレストラン。そのレストランは予約をしないと昼でも夜でもはいれない、とIさんが教えてくれた。結構広いレストランだったが、満席だった。周りには民家すらないのに、平日の昼にこんなに繁盛していることに驚いた。私を含め4人が本日のおすすめメニューを注文したのだが、あとの5人よりも出てくるのが遅かった。なかなか食事が出てこなくて、結局はお昼休みを2時間も使ってしまった。その分何処かで1時間余分に働いて週40時間にする必要が出てくるので「本日のおすすめは、普通大量に作っておいて、注文を受けたらすぐに出せる態勢にあるはずなのに、あんなに時間がかかったのはおかしい。メニューの数を減らしたら、もっと素早く対応できるはず。そうすれば回転率もあがって、収益にもつながるはずだ。」などと文句を言う人もいた。

来週は火曜日が今年限りの祝日(マルティン・ルターが95箇条の論題を掲げた日から500周年)と水曜日も祝日で月曜日を休めば5連休。うちの事務所でも半分の人が有休をとっている。学校も1週間の秋休み。私達の事務所ではフルタイムの社員は月曜から木曜日まで毎日8時間半、金曜日は6時間という配分になっているが、休みを取る場合は何曜日であっても8時間として数えられるそうだ。例えば金曜日に有休をとると、金曜日も8時間働いたとみなされるので、週42時間はたらいたことになる。来週のように火曜日と水曜日に祝日があると、両日8時間労働をしたとみなされるので、1週間でみると1時間分足りなくなるので、どこかで穴埋めする必要が出てくる。私たちは時間給ではなく、月々決まったお給料をもらっているのに、なんでこんな計算をする必要があるのか、私にはよく理解できない。

私の前に座っているNさんは、毎週日本語の単語をひとつ覚えることにしている。先週は「«シャイセ»って日本語で何ていうのか教えて」と言われたので、「クソ」という言葉を教えた。それ以来Nさんは「あー、間違えた!」「うわー、まずい!」という状況の時に、「クソ」と使うので、私は苦笑いしてしまう。今日、Kさんが「シャイセ!」と叫んだら、「Kちゃん、そういう時はクソって言うように」と注意していた。私は「Nさん、私は1回しか教えていないのに、よくその言葉を忘れませんね。」と言ったら、「だって、ドイツ語表記すれば«XO»でしょ。覚えやすいわ。」と言われた。«X»は英語ではエックスだけど、ドイツ語では«クス»に近い。それに«O»をつければ、確かにそれっぽい発音になるのかもしれない。Nさんは料理が趣味と言っていたが、XO醤をプレゼントしたら、どんな顔をするのか見てみたい気もする。

先週恵子から「スイスの大学から学費の請求書が届いたから、振り込んで欲しい」と言われた。恵子は3年前にスイスの銀行で口座を開いた。1年後に戻ってくるつもりなので、そのままにしておこうと思って、住所変更届けだけを出した。ところが銀行から「スイスに住居がない人は口座を保持することはできない。保持する場合は、月々口座維持料として30ユーロほど払う必要がある」という返事がきた。口座維持費が高すぎるので、いったん閉じることにした。夫が「スイスの銀行は日本にも支店があるからそこで口座を開設し、そこに振り込むのが為替損益と手数料を考えるとベストではないか?」といい出した。しかし調べてみると、日本支店は富裕層向けで口座残高が2億円以上の人が対象とあった。桁が違いすぎてびっくり。どんな人が顧客になれるんだろうか?

恵子はドイツにも銀行口座を持っているが、その銀行はオンラインバンキングをするのに、自分のキャッシュカードと認証番号用の機器が必要。恵子はキャッシュカードは日本に携帯していったが、機器はドイツにおいたままなので、日本から自分の口座にアクセスできない。私が銀行に行って事情を説明したが、恵子は既に成人しているので、親といえでも勝手に口座にアクセスすることはできないと言われた。しかし今回の場合は本人の学費で、本人宛の請求書。口座を開く時に契約書に私もサインしている。そのことを指摘し、私のサインがある契約書もみせたが、当時は恵子は未成年だったので親のサインが必要だったが、今は成人しているので、その契約書は何の意味も持たないと言われた。行員が言っていることは最もなことなのだけど、私が勝手に子供の口座からお金を取ろうとしているわけではなく、本人に頼まれたからお願いしているのに、もう少し柔軟に対応してほしかった。結局は銀行が東京にいる恵子に全権委任状のフォームを送り、それに記入して恵子が銀行に送り返したら、私が恵子の代わりに口座から振り込めるということで決着がついた。
しかし今回のことで色々と考えさせられた。もし私に何かがあったら、私の口座に誰がどうやってアクセスできるんだろう?健康だと思っていても遺書を用意しておいたほうがいいのかな?と思った。





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最終更新日  2017年10月29日 05時56分19秒
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