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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2017年12月17日
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カテゴリ:子供
今年一番の大雪。
朝8時に家の前の歩道の雪かきをした。我が家ともう1軒をのぞいてすべての歩道がきれいになっていた。こんな天気でも朝早くから犬の散歩に出かける人が多く、日曜日といえども8時に雪かきというのは出遅れた感が半端ない。

昨日児童相談所からの手紙の写真を賢浩と恵子に送った。
二人共とてもニコちゃんのことを心配している。
特に賢浩はスカイプで話す時もいつも「ニコはどう?」と必ず聞いてくる。
そして「ニコのことをあきらめないであげて!」と私にいう。
いいお兄ちゃんになったなーと嬉しく思う。
写真を送った後賢浩から電話がかかってきた。
背景を説明したら、「それでも本当に警察に電話するのはありえない。今後どうなるの?」とすごく心配していた。

そもそもニコちゃんがスマホでゲームやYouTubeを見れる環境にいることがおかしいということはわかっているが、スマホをニコちゃんに買い与えたわけではない。
ニコちゃんはNintendo DSを持っていたのだが、私がとりあげ、その後私が隠した場所を忘れてしまって、未だに見つからない。簡単な所に隠すとすぐに探し当てられてしまうので、なるべく意表をついた所に隠していくうちに、自分でもわすれてしまったというわけ。DSだけではなく、テレビのリモコン、ケーブルなどあらゆるものを隠して、その後の行方がわからなくなっているものが多い。
1ヶ月ほど前にニコちゃんはどうしてもDSで遊びたくなって、家中を探し回っている時に、偶然スクリーン画面にヒビが入ってる今は誰も使っていない古いスマホをみつけた。電話やチャットはできないが、インターネットに接続することはできて、それ以来肩身離さず持っている。私に取り上げられると二度と見つからなくなると思っているからだ。薬物中毒者と同じで、それなしには生きられない状態になっている。私はニコちゃんのスマホには触らないと約束している。「学校に持っていくな。」「勉強している時は触るな」といって、棚の上に置かせたりしているが、無理やり取り上げるようなことはしていない。それでもニコちゃんは目を離すと取られて隠されると心配していて、どこに行くにも持ち歩いている。我が家のWiFi環境をやめればいいのだが、それではいろいろ不都合が生じる。

10歳の壁という言葉があるらしい。しかし3歳の壁とか7歳の壁とかもあって、胡散臭いネーミングだなーと思った。「一人のオトナとして対応しよう」「褒めて伸ばそう」「ルールを決めよう」とかもっともらしい標語が並ぶけど、なんだかなーと思ってしまう。夫も私に同じようなことを言う。「怒りすぎ」「怒鳴りすぎ」「同じ土俵にたつな」「罰を与えるのはよくない」・・・・・
ところが実際に自分が深く関わるようになると「やっぱりできない」ということになる。
バカでも素直だったらまだましなのだが、口ごたえだけは一人前。でも理論突破ではなく、「警察に電話するぞ」「そっちの持ち物も壊すぞ」「そっちだって嘘をついているだろ」などという反論の仕方。気に入らないことがあると物を壊す。「僕は怒り狂っているから仕方ない」という理由。

ニコちゃんの欠点として、私が常々感じるのは深く考えることをせず、直感でしか答えられないということ。
例えば、「大陸の名前をあててね。大西洋に面しています。」「オーストラリア!」「オーストラリアは大西洋に面してないよね。次のヒント、北半球にあります」「北極!」「北極は大陸じゃないよね?」「南極!」「南極は北半球にはないよね?」。。。。。
たくさん選択肢があるから、一発で正しい答えが導けなくても仕方ないが、とりあえずなんでもいいから大陸名を言ってみる、「北」だから「北極」、北極じゃないなら南極、という答え方。どんな問題でも、Aにあてはまるもの、Bにも当てはまるもの、というクイズ形式だと、Bというヒントを出した時点で、Aに当てはまるということを忘れてしまう、さらにCというヒントをだすと、AとBという前提を忘れてしまう。

ニコちゃんは自分ができないことを認めない。説明をしても、いつも途中で「わかった」といって説明を遮る。でもわかっていない。伸びしろを全然感じない。

4者面談の時先生に「お父さんもお母さんもドイツで教育を受けたことがないというのはかなりハンデだと思います。ドイツの教育事情と自分が受けてきた教育を比べて、ドイツが劣ると考える人が多いのですが、それは子供にマイナスの影響を与えます。子供はドイツで教育を受けているのです。だからそのシステムに適合することが求められています。親がドイツの教育にネガティブな感情を持っていると、子供は混乱します。自分はこうだったということを子供に押し付けないでください。」と言われた。
一番印象に残った言葉だった。

確かに私は子どもたちに「ドイツの教育スタンダードは低い。日本の子どもたちはもっと勉強している。」「ドイツ人は計算が遅い。ドイツの学校で数学で1を取れても他の国では通用しないだろう」というようなことをしょちゅう言っていた。その話をして恵子にうんざりされたことが何度もある。ドイツの教育にはネガティブな印象しかない。ドイツの先生は日本の先生に比べ怠慢だと思う。病欠による休講が多すぎる。パートタイムの先生が多いのも片手間にやっているような印象を与える。
「先生がこんなことしたら日本ではすぐに教育委員会に訴えられるよなー」といつも思うが、訴えられた話を聞かない。そもそも教育委員会なんてないんじゃないかな。
しかしそういう私の考え方は間違っているということに今まで気づかなかった。





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最終更新日  2017年12月18日 00時57分55秒
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