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テーマ:小学生ママの日記(28705)
カテゴリ:服用
今日は同僚から勧められた小児心療専門医にニコちゃんを連れて夫とともに行ってきた。
とても評判がいい先生なのだが、そのため電話が繋がらないし予約が中々取れない。 2月に電話をかけた時にもらえた予約日は6月だったが、会社の同僚が口添えをしてくれて予約日が1ヶ月早くなった。 まず先生はニコちゃんに名前とか誕生日とか住所とかを質問した。電話番号を聞かれたのだが、市外局番までは答えられなかった。普段彼の生活圏は学校、カウンセリング、小児科医、図書館、ピアノ教室とすべて徒歩圏内。友達もみんな近くに住んでいるので、市外局番を使うという場面が皆無なので仕方ない。 次に兄弟のことを質問されたのだが、「お兄さんはいくつ?」と聞かれて「17歳か18歳だと思うが、正確な年齢は知らない」と言った。「お姉さんは?」と聞かれて「19歳」と答えていた(実際は20歳)。兄弟の誕生日までは聞かれなかったが、きっとニコちゃんは答えれなかったと思う。自分の大好きな友達の誕生日は覚えているが、家族の誕生日はニコちゃんにとってはそれほど重要ではないのだと思う。 「今日はなんでここに来たの?」と聞かれ、「昨日ママに言われたから」とまるで他人事。 先生「学校では授業中によくおしゃべりしたりするほう?」 ニコ「今はそうでもない」 先生「宿題は忘れたりはしない?」 ニコ「今はそうでもない」 先生「学校は楽しい?」 ニコ「まあ、スポーツとか数学の授業なら・・」 先生「得意科目は?」 ニコ「数学、英語、ドイツ語」 先生「ドイツ語も得意なの?ディクタートとか?」 ニコ「いや、ディクタートは好きじゃない」 先生「集中力はあるほう?」 ニコ「普通」 傍で聞いていてびっくりした。数学やドイツ語が得意科目って冗談がきつすぎる。 その後今度は私達保護者が質問された。 その間先生はニコに「木」と「自分自身」の絵を書くように指示した。 妊娠中の様子から聞かれた。1歳まではどうだったか?歩き始めたのはいつか?幼稚園時代はどうだったか?ADSの診断はどこが下したのか?。。。 ものすごく細かく成長の様子を聞かれたが残念ながら記憶がおぼろげ。 私自身のことも聞かれた。職業、年齢、健康状態など。「すみません。子供には年齢を秘密にしています。外でみんなに言ってしまうので・・」と遠慮がちに答えた。先生は「君は親の年齢を知らないの?」とニコに聞いた。ニコは「知らない」と答えた。それ以上追求されなかったのだが、夫にも同じことを聞いて夫はすべてキチンと答えていた。夫の実年齢を知ってニコちゃんは驚いていた。ニコちゃんは私のほうが夫より1日年上であることは知っている。私は何のために黙秘したのだろうか・・結局恥をかいただけだった。 私はニコちゃんの幼稚園の頃からの数々の信じられないエピソードを話した。現在に至るまでの課程と現在の様子を淡々と話した。 先生は「なんでギムナジウムに通わせているんですか?」と単刀直入にきいてきた。「本人の希望です。ギムナジウムに通うことで、勉強するモチベーションにもなると思いました。」と話すと先生は「その考えは間違っています。「Spaß」(楽しみ)が伴わないものはモチベーションにはなりません。」と言った。 私「ギムナジウムの担任から≪集中力の問題だから、学校を変えたところで解決しない。ニコには付添人が必要だと思うから、教育省に要望を出す≫と言われました。」 先生「身体障碍者以外で付添が認められるのは自閉症児だけです。ニコの場合は付添の要求は通らないと思います。」 私「レアルシューレやゲザムトシューレに通わせた方がいいとのお考えですか?」 先生「ギムナジウムはG8になり、以前よりも要求されることが多くなっています。レアルシューレのほうが単純にギムナジウムよりも要求されることが簡単ですから本人のプレッシャーが少なくなります。ニコのように怠惰な子がゲザムトシューレに行くと底辺にとどまって浮上は望めません。進路については今日話し合うつもりはありません。」 私「かかりつけの小児科医は≪服用以外ADSの子には未来はない≫という考えです。Medikinetは飲むと気分が悪くなるというので5日でやめました。現在は学校に行く日だけEquasym Retardを1錠飲んでいますが、効果は全く見られません。一日だけ2錠飲ませましたがその日は終日腹痛を訴えていました。」 先生「10mg1錠では少なすぎて効果は期待できません。明日は朝食をきちんととってから2錠飲ませて様子を見てください。」 夫「薬は飲まないといけないものでしょうか?」 先生「効果が見えないならやめてもいいと私は思いますが、量とか飲む時間帯とかいろいろと試してみてはいかがですか?薬はメガネのような存在で、根本治療にはなりませんが、学校生活を楽にすることはできるかもしれません。この薬がきれたら次から私が処方箋を出します。「Esprico」をお勧めします。この薬には「オメガ3」が含まれています。日本人なら魚を毎日食べているから必要ないかもしれないですね。」 夫「タラの肝の缶詰を食べさせることはどうでしょうか?」 先生「いいですね。」 家に帰って調べたら「Esprico」というのは薬というよりはサプリメントみたいで処方箋なしで薬局で買える。私が幼稚園の頃、肝油ドロップなるものを毎日食べていて、甘くておいしかった記憶がある。ADSだからではなく、健康食品的な感じで全員が食べていたように思う。もし本当にあれがADSにきくのであれば、本人も親にも何の抵抗もない。今日からでも毎日タラ肝の缶詰を食べさせようと思う。しかしどうやって食べるのがベストなのかわからない。(夫がたまに買っているのは知っていたが、私自身は内臓系は苦手なので食べたことはもちろん開けて中を見たことすらない) 今日は初めてだったので、1時間かけてじっくりいろいろなことを質問された。 次回は1時間ぐらいかけてニコちゃんをテストするそうだ。テストといっても知能テストではないらしい。ニコちゃんの問題は順序だてて物事を考えることができないこと。1,2,3,4,5と順番に組み立てていくのではなく、1、5、3、2とランダムにやって、4を忘れてしまう。道筋を立てて考えることができないので、そのトレーニングこそが必要なのだと先生に言われた。それは理解できるのだが、それをどう矯正してあげればいいのかがわかない。でももしかしてこの先生なら矯正することができるかも・・と思えた。 ニコちゃんに感想を聞いたら、「面白い先生で好き。」と言った。地元のかかりつけの小児科医はすごく無愛想で「薬を飲みたくないなら私にはできることはありません。来ていただく必要はないです。」と取りつく島もない。 今回は宿題として膨大なアンケート用紙を渡された。本人、私、夫、ニコちゃんの担任二人それぞれが8ページの質問票に記入するように指示された。そのほか22ページにわたる質問票の小冊子にも記入するように言われた。次回の予約は6月に2回。 夫や夫の家族はニコチャンを規律の厳しい全寮制の学校にいれて、鍛えなおした方がいいと言っている。 でもこの先生とニコちゃんと私の3人4脚で前進できるのであればその可能性に賭けたい。 今日は恵子がアメリカから戻ってくる日。 恵子に会うのは8か月半ぶり。これから迎えに行ってきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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