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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2018年11月14日
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カテゴリ:子供
昨日はショックを受けることがあった。

まずは朝、ニコの担任と話し合いを持った時のこと。
にこの学校での様子を聞いたところ、「ニコは自分が悪いことをしてもそれをすぐに人のせいにするし、なぜそれが悪いのかを理解できない。自分の意に反することがあるとすぐに激怒する。扱いに困っている。クラスにも悪影響を与えている。ニコは体格面でも思考力においても秀でていると一部の子には思われているようだが、その子たちが実はそうでもないと気付いたときに、ニコは友達を失うのではないかと心配だ。」と言われた。
具体例として、
1.学年初めに学級委員を男女一名ずつ選んだ。(実はにこちゃんも立候補したが落選した)そのうちの一人のLちゃんのことを「あいつには学級委員の資質がない」と決めつけ、Lちゃんを学級委員から辞めさせるためにクラスの署名を集めた。先生は何度も再選挙はしないとにこに伝えたがLちゃんへの攻撃をやめなかった。
2.スポーツの授業は学校から徒歩5分ほどのところにある市営の体育館で行っているが、いつも体育館に行く道中、別のクラスの生徒といがみ合い、相手を殴ったこともあった。ニコはかなり攻撃的な性格である。
3.授業中私語が多すぎる。今は最前列に一人で座らせているが、それでも回りと大声で話すので罰としてドイツ語の教科書1ページ分をノートに書き写す課題を出した。その時、ニコはすぐにその課題を授業中にやり始めた。家でやってくるようにと注意しても「家でやる気はない。今こここで終わらせたい。」と言って書き続けたので、ノートを取り上げニコが書き写したページに赤で×をつけたところ、ニコは激怒した。全く反省が見られない。
と説明された。
ショックで涙が出そうになった。
ギムナジウムの時はここまで攻撃的ではなかった。
先生は「たぶん現在自分が置かれている状況に満足していないのでしょう。これからも連携して対処していきましょう」と言ってくれた。

家に帰ってにこちゃんと話した。
「一度みんなで決めた学級委員をやめさせようとするのはいいことではない、自分がやりたいならみんなの模範となるような行動をしていれば、来年チャンスは回ってくるはずだ。」と諭した。
にこちゃんは「僕は自分がなりたいからLをやめさせようとしているのではない。単純に学級委員の資質がないからやめさせたいだけ。」と言った。「Lはすぐに先生に告げ口をする。頭に来る。」とも言っていた。私は先生からこの話を聞いたとき、にこちゃんは自分がなりたいのになれなかった腹いせに行動しているのかと思った。そもそもLちゃんを男の子だと思いこんでいたので、Lちゃんをやめさせることができたら、自分が代わりに学級委員になれる、という考えから起こした行動だと勘違いしていた。事実は、単に自分のことを先生にしょちゅう告げ口するLちゃんがうっとうしかったという話。それでも年下、女の子、自分より弱い子、を攻撃するのは卑怯である、選挙で選ばれたのだから尊重すべきだと伝えた。にこちゃんは「そもそも選挙は学校が始まってすぐにあったからだれがどんな子かわからない状態で行われた。それはおかしい。」と納得はしなかった。それでも女の子を攻撃するのは男の子がすることではない、自分がその立場に立ったらどう思うか考えなさい、と何度も伝えると、最後は「わかったよ。明日謝るよ。」と言ってくれた。
ほかのクラスの子を殴ったことについては、「向こうから侮辱するようなことを言ったり、うなじをたたいてきたり、ちょっかいを出してくる。だから一発殴ってやった。先に手を出した向こうが悪い。」と反省ゼロ。「暴力はどんなことがあってもしてはいけない。」というと、「じゃあ、相手を侮辱するのはいいのか?今度なんか言われたら、何倍にもして言い返してやる。」と言った。「そういう時は先生に言えばいいだけ。やり返すな。」と注意すると「先生に告げ口なんてしたくない。自分のことは自分で解決できる。」と変な理論で返された。それでも今後は暴力を振るわないことを約束させた。
罰として与えられた課題を授業中にしたことについては、「授業中にしてはいけないとは誰も言わなかった。授業中してはいけないとは知らなかった。せっかくたくさん書き写したのに、赤ペンで大きく×をつけられ頭に来た。Aさえ先生に告げ口しなければ全部授業中に終わらせられたのに」とここでも全部他人のせい。一向に反省が見られないのは本当に残念なことである。

昨日の夕方、地元のスーパーで買い物していたら、偶然元同僚のKさんに会った。Kさんは私の家の近くの税理士事務所にこの夏転職した。Kさんは「本当に転職してよかったと思っているわ。前の職場はわからないことはその都度いろいろな人に相談できたけど、今は最後まで自力で仕上げなくてはいけないから戸惑うことも多いけど、少なくともあの社長の元から離れられてうれしいわ。」と言った。私は普段社長に直接相談することはないし、フロアも違うのであまり接点がない。「研修させてもらった事務所の社長が最低だったから、今の社長はとてもやさしくいい人に思える。」と私が言うと、「そうじゃない面も持っているよ。私が辞めるときに勤務成績表(ドイツではとても重要)を書いてくださいってお願いしたの。そしたら「3」の評価だった。最低でも「2」はもらえると思っていたから納得しなくて弁護士に相談したの。だって社長が送ってきた成績表には会社のロゴも入ってないし、弁護士が「これは正式な成績表の体をなしていない」って驚いたぐらいなんだよ。それで弁護士と成績表の文を起草して社長に送って、これにサインをくださいとお願いしたら、拒否されたの。だから今弁護士を立てて闘っているの。一生懸命尽くしてきたのにこんな評価で心が折れるよ。弁護士代は350ユーロと高いけど、成績表は今後の人生で重要になるから、私はあきらめないわ。」と言った。
Kちゃんの自己評価「2」は妥当だと思うし、むしろ「1」でもいいくらいだと思う。一番若いということもあったのだろうけど、雑用も率先して引き受けていたし、残業もいとわず、傍から見ていても彼女は献身的だったと思う。パラダイスだと思っていた事務所だけど、今年に入って次々に人が辞めていき、入ってくるのは「会社におしゃべりしに来ているの?」というような人たちばかり。この先この職場は大丈夫なんだろうか?と不安を感じる。





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最終更新日  2018年11月14日 14時11分52秒
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