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テーマ:海外生活(7773)
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雪、雪、雪の毎日。いい加減うんざりする。
今朝の会社での話題は雪崩事故だった。 しかし同じ国内で賢浩の住んでいる町は全く雪が降っていないらしい。 まあ、日本でも北海道と沖縄では全く天気が異なるから、ドイツ国内であっても大雪の地域と比較的温暖な地域があるのは当然だろう。 今日は降ったりやんだりの天気だったのだが、帰宅途中で激しく雪が降りだした。途中で突然私の車が蛇行し始め、対向車にぶつかるのではないかという恐怖を味わった。対向車線にはみ出ないようにハンドルを少し右に切ったつもりがそのまま右に180度回転し、溝に落ちて止まった。幸い私にけがはなく、対物、対人事故も免れた。しかし落ちた場所が急こう配で、ドアを中側から開けることができなかった。 対向車線を走っていた車が止まってくれて、若い男性がドアを開け、私を中から引っ張り出してくれた。 彼はドイツ赤十字の上着を着ていた。「大丈夫ですか?僕は残念ながら行かなければいけないところがあるので、あなたがけがをしていないのならここにずっといることはできない。」といった。「保険会社に電話をして助けを呼んでもらったほうがいいですよ。」と教えてくれた。 私はとりあえず夫に電話をした。運よく夫は今日は家にいた。吹雪いていたので夫が来るまで車の中で待機していた。しばらくすると誰かがこちらに来て、窓ガラスをたたいた。私と同じ年ぐらいの女性だった。中からはドアが開けられないので、彼女がドアを開けてくれた。「夫に電話をしたので、もうすぐ迎えに来るはずです。」と言ったら、「じゃあ、旦那さんが来るまで私もここにいるわね。」と言ってくれた。それはあまりにも申し訳ないので、「大丈夫ですよ。」と遠慮しても、「心細いでしょ。寒いしあなたは車の中で待っていなさい。私が外で旦那さんが来るのを見ておいてあげるから大丈夫よ。」と言ってくれた。 農道に車が一台走ってきて中から女性が「大丈夫?」と声をかけてくれた。私と一緒にいた女性が「彼女(私)はショックを受けているから暖かい車の中に座らせてあげて」と言って、私をその車の中で待つように促した。私はその二人は母娘かと思った。しかし話を聞いてみると二人は全く見識がないということが分かった。つまり二人の女性が別々に立ち往生している私を助けようと来てくれたのだ。 車の中で彼女は私を抱きしめ、「ショックだったんじゃない?もう大丈夫よ。安心して。私にできることがあったら、何でも言って。私の母も先週雪でスリップして立ち往生したのだけど、その時たくさんの車が通りすぎるだけだったの。最終的に3人の男性が私の母と車を道路まで押してくれたけど、知らんぷりをして通り過ぎる人が多くて悲しかったって言ってたわ。だから私はこんな日に誰かを助けてあげられることがうれしいのよ。」と話してくれた。 もう一人の女性は、吹雪の中外で待っていてくれた。彼女は「車が立ち往生しているのを見ても助ける人が少なくて情けないわね。」と言って、夫が来るのを見届けて、「それじゃあね」と言って、少し離れたところにとめてあった自分の車に乗って行ってしまった。 吹雪いていて、人の車を助けるどころではなかったと思う。私だったらこんな献身的なことはできない。本当にやさしくて天使のような二人の女性にお礼がしたいけど、名前すらわからない。 夫の車でいったん家に戻った。とりあえず雪がやまないので、保険会社には明日電話をしよう、ということになった。 しかし9時ごろ夫が「少し緩んできたから、今なら車を逆発進させて動かすことができるかもしれない。明日になったら凍って動かなくなってしまうかもしれないから、今から取りに行こう。」と言い出した。夫があれやこれや試してくれたが、あまりにも急斜面で、雪も深かったので、無理だった。 とりあえず警察に通報しておいたほうがいいかもしれない、と地元の警察に行った。「車がスリップしてXXXの道路わきに放置してあります。」と伝えると、「それって、ゴルフ?」と聞かれた。すでに誰かが通報していたようだ。 雪のない世界に行きたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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