秋休み中の出来事
今週は秋休みで、にこちゃんは毎日友達と遊びまわっていた。まず秋休み前の金曜日、にこちゃんはクラスメートのMちゃんと遊ぶ約束をしていた。にこちゃんがMちゃんの家に行くと出かけたあと、すぐにMちゃんから電話があった。「英語の教科書を借りたいから、持ってきてくれるように伝えたかった。」とMちゃんは言った。「英語の宿題があるの?」と聞いたら、「休み明けにテストがあるから勉強したいけど、教科書を学校に忘れてきたから」とMちゃん。しばらくしてにこちゃんとMちゃんがうちに英語の教科書を取りに来た。必要個所をコピーしてすぐに返してくれるものと思っていたが、一向に返す気配がない。自分が勉強しないといけないなら、相手もそうだと思わないのだろうか?秋休み中、他人の教科書でテスト勉強という自己中な考えが私は好きではない。でも、にこちゃんはもともと勉強する気もないし、Mちゃんのことが大好きだからまったく気にしてない。私のほうがやきもきして、いつ教科書を返してもらえるの?と毎日にこちゃんに聞いているが、「電話したけどいなかった」「今日はこれから出かけると言われた」と進展がない。借りるときは電光石火の早業なのに、返すのがそんなに困難なのはなぜだろう?にこちゃんの中ではMちゃんはトリプルA評価だが、私の中のMちゃん株は大暴落。秋休み前まではMちゃんと遊ぶことが多かったが、秋休み中はMちゃんは忙しいようで、にこちゃんの遊び相手はC君。にこちゃんは携帯を持っていないので、遊ぶ約束は家電でするしかない。誰にかけたのか、どんな人からかかってきたのかチェックすると、C君からの電話履歴が尋常じゃない。朝8時から夜6時まで、1時間おきぐらいにかかってきていることもあって驚く。水曜日の夕方にこちゃんから「今、C君の家にいるが、C君のパパがピザを焼いてくれたから食べてから帰る。8時半ごろになってもいいか?」と電話がかかってきた。私は「まさか、ハロウィンで近所をまわってお菓子を催促するんじゃないよね?」と確認したら、「しないよー」といった。しかし、夜家に帰ってきたら、お菓子をたくさん持っていた。やはりC君と一緒にハロウィンの仮装をして近所をまわったそうだ。C君はゾンビのコスチュームで、C君のパパも万一トラブルがあった時のために、後ろからついてきていたそうだ。C君のパパは「Süßes oder Saures」(お菓子かいたずらか?)というだけでは能がない。ちゃんと呪文をいいなさい、と言って「Wir sind kleine Geister, essen gerne Kleister, wenn Sie uns nichts geben, bleiben wir hier kleben」という詩をいうようにアドバイスしたそうだ。どこの家でも「ちゃんと呪文まで言ったのはあなたたちだけよ。」といって喜ばれたとにこちゃんは話してくれた。実際に喜こばれたかどうかは怪しいが、「僕は初めてハロウィンをしたよ。楽しかった。来年はもっときちんとした仮装をしてやりたい。」と言っていた。でも「ママはハロウィンが好きではない」ということはC君たちにも伝えていたそうで、だからうちには来なかったと言っていた。C君の家はパパやママも子供たちがハロウィンに参加することを全面的に肯定している。渋谷のバカ騒ぎに比べれば子供たちが仮装をしてお菓子を集めるために近所を回る程度に目くじらを立てることでもないのだろうが、やっぱり私にうっとうしいし、できれば自分の子供にはしてほしくない。金曜日もC君と遊んでいた。夕方二人で家に来た。「C君の家に泊まってもいいか?」と聞かれた。C君は「うちの家族もニコならうちに泊まるのは大歓迎と言っている。」と言ってくれた。G君のママの件があったので、余計にそう言ってもらえるとうれしい。しかし夜8時ごろににこちゃんは一人で戻ってきた。C君が急に片頭痛に襲われたそうだ。にこちゃんは、近くの水路のトンネルの中に懐中電灯を持ってはいり、魚を捕まえるということを夏休み以降好んでしている。毎回足元がびしょぬれで帰ってくる。夏ではないのだから水遊びはやめてくれと言っているのだが、秋休みも懲りずにしていたようだ。冒険心をかきたて、楽しいのは理解できるが、友達が次々に風邪をひいている。にこちゃんは半ズボンに素足にサンダルという真夏のような格好で出かけていく。それなのに全く風邪をひかない。だからもっとあったかい恰好をしろと言っても全然いうことを聞いてもらえない。昨日スイスから交通違反切符が届いた。夫が恵子の荷物を運んだ時のもの。05秒差で信号無視の罰金250スイスフラン。スイスはドイツよりも緑から赤信号に切り替わるのが早いとは聞いていたが、それにしても罰金が高い。