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遅ればせながらスラムドッグ・ミリオネアを観てきました。
どんな話なのか、全く想像できませんでした。 っていうか、スラムドッグと呼ばれる身の上の青年がミリオネアを勝ち進んでいく話をどうやって膨らませるのか?想像ができませんでした。 しかも、アカデミー賞?!…更に訳分かんない状態になりました…。 結果。 面白かったです。 今夜、どんな予定があっても中止して、この映画を観に行くべきだ!(ボストン・グローブ紙)は言い過ぎだろ?と思うけど、心に残る作品です。 この映画はインドの現状を正しく伝えているという。 冒頭のスラム街を上から捉えた景色は、ホントにあるんですかね? あのまるで一枚板のように連なったトタン屋根の下にひしめく様に暮らす人々。 その迷路のような路地を縦横無尽に、警官との追いかけっこを楽しむ子供達。(トレインスポッティングのオープニングを思い出した♪) しかしそこに暮らす人々は当たり前の様に元気で、子供達は笑っている。 生活水準は違うけど、自分の子供の頃を思い出してしまった。 人間の生きる本質みたいのが溢れてる感じがした。 人間の強さというか。 そして、主人公ジャマールのまっすぐ前を見続ける目がとても印象的。 何度裏切られても兄を思う気持ち、幼い恋をいつまでも抱き続ける純粋さ。 もう、愛に溢れてます!無償の愛です。 無欲の勝利がミリオネアになり得た要因だったのかもしれませんね。 宗教上のトラブルで母親を亡くした兄弟は生きていくために旅をする。 時に助け合い、時に騙され、それでもいつもジャマールの瞳は曇る事なくまっすぐに前を見ている。 たまに『…うまく行き過ぎだろ、それ?』と突っ込みたくなる事もあるけど、何か不思議と何かを引き寄せるパワーがあるような気がして来ちゃうんだよなぁ~。 最後の突然のお兄ちゃんの変わり様とかね。ちょっと腑に落ちなかった。 ラストの回答も…ね…。運命って…。あれはドン引きしてしまいました…。 そんな安っぽい言葉で片付けられないと思うんですよね~。 学校にも行ってないスラム出身者だけど、きっと私達の想像がつかないような勉強をしてきていると思うんですよ。 生きる為に必要な術とか、人を見る目とかね。 人を愛することの強さとか。 それを『めでたし、めでたし』的に締めるのは、あまりに軽い気がしたなぁ。 あんまり重くなっても後味悪いけど。 軽めに仕上げるのには、ラストのダンスシーンがあるから十分なのに。 インド映画お決まりの集団ダンスシーンをラストにもってくるあたりはお茶目だな♪って感じ。 途中で出てくる、子供時代のジャマールとラティカのダンスが超かわいいです♪ オープニングの追いかけっこも、ラストのダンスシーンも曲が良いアクセントになってると思う。 途中の曲もエスニック風で、民族音好きの私には音萌えでした。 お茶くみが仕事の冴えない青年だからTVのクイズ番組で注目され、スラム出身だからインチキを疑われ、無学だから生きていく経験の中で勉強するしかない。 やっぱり脚本はすごいと思います。 説教くさくならないのは、上から目線じゃなく語っている事と、ジャマールの愛のカタチのおかげでしょうか? 何か、ジャマールが「そう?だって、運命だもん。」って言いそうな気がする…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.08 22:39:35
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