東流西流 第2回 「ご祝儀袋について」
今回も引き続き「和風ラッピング」についてお話します。和風のラッピングは殆どが「折形」です。「折形」とは六百年以上前から伝わる贈進する物品を包むことです。 身近なものでは祝儀袋があります。これからの季節、「成人祝」「卒業祝」や「入学祝」「就職祝」など祝儀袋の活躍の場は多いですね。 実は私は日本人でありながら、この「和」の部分が一番遠いと感じています。生活が欧米化してきて水引よりリボンの方が馴染み易くなっているからでしょう。けれども、日本の伝承として残したいものの一つであると思い、「和紙で作る祝儀袋」の講座を行っているのです。 先日は山口市主催の「日韓交流」のイベント行事の一つで韓国の方々10名に祝儀袋の作り方を通訳を介してお伝えしました。水引のかけ方にも意味があり、一度きりのお祝いがふさわしい「結婚祝」は結びきりを。何度あっても良い「出産祝」などは、もろわな結びで結びます。韓国の方たちにも日本の文化に触れ、喜んでいただけました。 今は手作りしなくても気軽にどこでも買える時代です。昔はじっくり時間をかけて、お祝に備えていました。その時間を過ごす間も相手のことを想うとき。そんな素敵な時間を現代の方にも過ごして欲しいと思います。にほんブログ村