陽炎(かげろう)
携帯版『秋桜歳時記』陽炎(かげろう)【糸遊】《季 春》かげろう【陽炎】春、晴れた日に砂浜や野原に見える色のないゆらめき。大気や地面が熱せられて空気密度が不均一になり、それを通過する光が不規則に屈折するために見られる現象。「かげろう(蜉蝣)」に通じさせて、はかないもののたとえに用いる。糸遊(いとゆう)。〔漢語で「遊糸(ゆうし)」というところから、早春や晩秋にクモの子が糸を引いて飛ぶものをいったとする説もある〕(三省堂「大辞林」第二版より)茶道具 膳所 陽炎園造 梅ノ絵茶碗 共箱茶碗寸法は口径13cm高さ6.5cmくらいです。無傷完品箱蓋裏に記念の銘がございますのでご了承願います。糸遊の野面に蝶のおどり出づ 江藤ひで今日も麗らかな天気となりました。野辺では陽炎の奥に蝶が風と戯れながら舞っていることでしょう。窓の外を見ると、向かいの家の庭先で二匹の蝶が仲良く飛んでいるのが見えました。ついつい時間に追われがちになる暮らしの中で、のんびりと周りの景色に目を向ける一時を作りたいと思います。(秋桜歳時記)