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車筆太

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2006年07月20日
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 今日もアメコミと思ったが、書いている方も飽きてくるので、納涼企画?の和製ホラー通観の方を。

 今日は、『幽霊インタビュー <完全版>』です。

 元々は、ブロードバンド放送「GyaO」で配信されたもので、それをDVD化と商売上はなかなかうまい戦略だとは思います。
 方向性としては『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の本国における宣伝方法を踏襲したのだろう。 

 さて、内容。 
 必ず幽霊が出るという噂で有名なある廃家を、夏休みの心霊特番の1コーナーとして訪れた番組スタッフが遭遇する恐怖。
 「映ってはいけないもの」が収録されてしまったためにお蔵入りになった映像の一部が、ブロードバンドにて放映、大きな反響を得ることになったというもの。

 「お蔵入りになった<心霊ビデオ>の存在を語る都市伝説」については、前回の『呪霊』の時に少し書いたが、映像としてこの手のフェイク・ドキメンタリーは、モンド映画『世界残酷物語』の系統(正確には『怪奇!魔境の裸族(ラスト・カニバル)』以降の「食人映画」)の影響を強く受けている。
 まぁ、直接的には、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』以降の凡百の模倣作品の流れの1つといえるのだろうけれど、モンド映画の手法を劇映画に応用することでフェイク・ドキュメンタリーを制作していた時期を思うと、「心霊フェイク・ドキュメンタリー」といった分野が確固として成立しているのだなぁと感慨深かったりする。
 
 閑話休題。
 題名の通り、本作の主題は「幽霊」への「インタビュー」。
 ここまでたどり着くまでが長い。ホントに。
 「完全版」を借りてきたのが不味かったのか、怪奇現象が起こるまでの道のり、なによりも件の幽霊屋敷まで入るまでが長い。
 しかも、それまでに何も起こらない。
 
 より「リアル」を求めた結果がこうなのだろうが、正直、冗長であり、冗漫である。
 唯一の救いは、『仮面ライダー555』でヒロイン役を演じていた三訳真奈美のカワイさとスタイルの良さだろうか。
 むしろ、リポーター・三訳のPVと言える。
 これはこれで、ユルイかもしれないが、ホラーとしては「正しい」ので、批判はしませんよ。
 仕事の悩みとかは狙いすぎの感もありますが・・・。
 
 さて、肝心の幽霊屋敷突入は後半の20分。
 これがまた、ユルイ!
 緊迫感の欠片さえも感じさせない2人の会話。ズンドコな2人組みの遣り取りに微笑みすら覚えます。
 問題の幽霊登場シーンには一瞬ドキリとしましたが(無駄なP音は何)、それ以後の主要となるであろうインタビュー?部分には何の演出もなくガックリ。
 幽霊の容姿云々は措くとして、会話がツマラン。
 ここでもズンドコ2人組が笑いを誘う。

 この程度の内容にしては長すぎる。
 怪談や都市伝説などとの類比、フェイクドキュメンタリーで色々と書くこともあったが、この文章も長くなりすぎたのこの辺りで、筆を擱く。
 
                 「ワカンナイ」
 
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最終更新日  2006年07月21日 00時26分14秒
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