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車筆太

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2006年09月01日
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テーマ:ニュース(100234)
カテゴリ:ニュースも時々
 人様のサイトを訪問して、自分の悪文にガックリくる。
 さて、前回の文章の誤字脱字のチェックしていたのだが、もともと「論理と倫理とを分けて考えろ」が書きたかったので、自分で書いた「本来は別々に論じられるべき問題が混在しているため誤解を招きやすい」があてはまるような文章になってるな。
 
 本来、「間引き」と「屠殺」と「殺し」は別々に論じるべきだ。
 これは「子猫殺し」と書きながら、「殺し」の概念をぼかしていく、坂東の文章に若干引っ張られた感がある。
 それと、概念先行の論の進め方のせいで、「ゴキブリ殺し」が「屠殺」と同列に論じられているような印象を与えてしまった。
 「喰っていたらよかったのか」という疑問は湧くが、それは全く別に論ずべき話。「害」から逸脱すれば、よけいな憶測を呼ぶ。
 引用させていただいたpal-9999さん、おろちょんさんスイマセン。
 
 実際の坂東の文章を見ていなかったので、気付かなかったが、この一文自体、かなり意図して書かれたもののようだ。
 まとめサイトを発見したので、覗いてみる。
 題して「子猫殺し」。
 ある種の人達を意図して付けられたであろうタイトルで、実際は「間引き」と言えばよい。
 検索してみると分かるが、ほとんどの人が「(子)猫殺し」と書いて「間引き」では引っかからない。8割方はこれで煽られたのだろう。
 さらに、子猫を遺棄した自宅隣の崖の写真が載っているが、どう見ても山にしか見えない。
 こうなると「子猫殺し」は創作の可能性も強くなる。
 論理や知識のなさも、(論争に)入りやすくするための演出のような気もしてくるが、まぁ、それはないだろう。
 しかし、少なくとも狙ってやったことで、強烈な反応があったということは、ある程度、目的は成功したと言えそうだ。

 さて、文末で、恣意的な擬人化で論を進めるならなぜ人工妊娠中絶に思いが至らないのかと書いた。
 実際に、擬人化の有無を問わず、生殖と切り離して性を捉え、快楽を享受する態度に不快感を表明するブログをいくつか見たからだ。
 唐突な感じがするし、いまいち筋道が分かりにくいので、賛同できない箇所も多く、資料もより綿密なものが欲しいという不満もあるが「望まない妊娠・中絶と女性の人生について」と辞書的な意味でWikipediaの「妊娠中絶」の項を挙げておく。
 
 その昔、恥ずかしながら「哲学」をやっていた。
 その頃、散々言われたのが「中・高校生でも分かる文章を書け」ということだった。今もこうして補強じみたことをしているから、その頃からさほど進歩していないのだろう。情けない。
 だが、世の中には「小学生でも分かる文章を」と画策する人もいる。
 それが、永井均だった。
 初めて『<子供>のための哲学』読んだときは、その真摯な態度にシビれたものだ。その後、直ぐに『翔太と猫のインサイトの夏休み』を読んだ。これなどは何度読み返しても面白い。
 だから当時『なぜ人を殺してはいけないのか?』も即、買った。
 ここにはその答えはない。それは当然で、哲学は思想とは違う。「考え」と「考え方」の違いと言ってもいい。
 安易に答えを求めるのは哲学的思考ではない。途方にくれた所から出発すること、それが哲学だ。
 
 反省すること頻りで、もう一度、永井の諸著作を読み返さなければならないなと思った次第。

 〈子ども〉のための哲学子どものための哲学対話なぜ人を殺してはいけないのか?これがニーチェだ

 追記:
 永井はニーチェが専門であるので、『ニーチェ入門』も挙げたが、ニーチェ自身は毒薬みたいなもので、解毒剤を煎じてからでないと服用すべきではない。
 その意味では、哲学者の書籍をどう読むかを知りたいなら、『ウィトゲンシュタイン入門』の方がずっといい。





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最終更新日  2006年09月01日 13時03分04秒
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