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カテゴリ:マンガ
全二巻ということで、某所にて読破。
『ヒーローズ』です。 タイトルだけ見ると内容が想像できません。 書影を見ると、 かつての「時の人」が単行本の帯に推薦文を載せていたりして、過剰に想像力がかき立てられます。 内容的には予測からそんなにズレてなくて、会社をクビになった所謂ダメ社員が、元アイドルと供にひょんなことからベンチャー企業を立ち上げ、悪戦苦闘していくストーリー仕立てになっています。結末は、「時の人」とは正反対ですけど。 作画は三宅乱丈。 仏教専門学校が舞台の『ぶっせん』の作者として有名ですね。 マグロのエサが職業の『大漁!まちこ船』だとか、『北極警備隊』だとか、職業モノを得意としてます? まぁ、それはそれとして、荒唐無稽で非日常な展開と、妙にリアルというかクセのある描線の混在がその特徴だと思います。 そのことがキャラクターの魅力をひき立て、個々の性格付けに一役買っています。 本作はベンチャービジネスストーリーという骨子がしっかりしていて、他の諸作品と比べると、落ち着いたものです。 それでもあの独特の描線によって描き分けられたキャラクターは健在で、きっちりキャラ立ちしています。 ビジネスものにありがちな要素をしっかりとおさえた安定したストーリー作りも、それに貢献してますね。 実のところ、このテの作品を見るとき、内容如何よりも、その作品が人々にどのように受容されているのかの方が気にかかります。 読者論のように大仰に構えるのではなくて、単純にどうしてこの作品を読む気になったのかということが気になるのです。もちろん、私のようにたまたま手に取ったということの方が多いかもしれません。上にも書いたように、内容をタイトルから推測できませんでしたしね。 それでも、これまた「時の人」がオススメしていた『ドラゴン桜』なんかも、自己啓発本であり、ビジネス書ながら、爆発的な売れ行きをしていて、その背景に何があるのか気にかかったりします。 心理学的な見解、「自由主義経済」「ゆとり教育」「心」などのキーワードによる読解etc・・・。 どれもがシックリくるため、どーでもいいような気もしてきます。 左も右もあるのだという確認。走ることも、立ち止まることも可能だという認識。その程度の当たり前のことの自覚。グルグル回って、結局は自分の所に着地。 なんだか蛇足な気がしてきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年03月15日 01時24分46秒
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