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車筆太

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2007年12月15日
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テーマ:ニュース(100224)
カテゴリ:ニュースも時々
 フランス、ニュージーランドなどとともに、反捕鯨の急先鋒としてIWCで暴れまわるオーストラリアがまたもやご冗談を。
 
 日本の調査捕鯨がピンチ! 豪、労働党政権なら軍出動も
 
 日本の捕鯨海域に軍艦派遣も 「追跡し、証拠集める」

 豪州新政府が軍派遣検討? 日本調査捕鯨船、本当の危機

 オーストラリアは元々、国をあげて反捕鯨キャンペーンしたりする筋金入りではあるから、さもありなんとは思う。
 
 さて、その根拠であるが、「労働党は法的手続きを経てから、反捕鯨国によって国際捕鯨委員会(IWC)で可決された「南大洋クジラ類サンクチュアリー(保護区)」での日本の捕鯨団に反対するための証拠収集のために海軍か長距離航空機を送り込む」とのことである。
 サンクチュアリー(鯨類保護区)については詳しくはコレだとか、その他の書籍を参照のこと。
 南大洋サンクチュアリーはその提案、採決、設定からして、国際法を鑑みるに疑問()だし、科学的根拠も乏しい。
 すでに無法地帯と化して久しいIWC内でならいざしらず、一国の政策として発表するには、軽率で軽薄といわざるを得ない。
 
 選挙期間中の公約からの発言ということで、某国の年金問題と同じように、有権者へのアピールのような気もしないでもない。
 その背景には、多文化主義(マルチ・カルチュラリズム)が政策の一環にすぎなくなっており、逆にそこから滲み出す白豪主義の根強さを照射しているよう感じられるのは、穿ちすぎだろうか。
 
 将来提訴する国際裁判所がどこを指し示しているのかは定かではないけれど、出るところに出るというならそれもいいかもしれない。
 当初の理念も目標も失ったIWCにとどめを刺す意味でも。

 

 <注>
 1982年に採択された商業捕鯨モラトリアムには付帯条件がつけられており、そこには「遅くとも1990年までには当委員会は鯨資源へこの決定が与えた影響の総括的評価を行い、この条項の修正と他の捕獲限度の設定を考慮する」とあり、そのためにIWC科学委員会は捕獲頭数を算定する「改訂管理方式」を1992年に完成させた。
 これで適正な資源管理を行なおうとしたわけだ。
 しかし、1994年、件の南大洋サンクチュアリーが採択され、「捕獲限度の設定」はされず、商業捕鯨には至っていない。
 詳しくは、ココを参照。
 つまり、南大洋サンクチュアリーは国際捕鯨取締条約の優位性を脅かしているのではないか。私は法律の知識が乏しいので教えを請うことしかできないが、どんなものか。





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最終更新日  2007年12月15日 12時36分13秒
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