テーマ:旅するシーカヤック(153)
カテゴリ:あるく、みる、きく
今週末は大潮。 先週末の保高島日帰りツーリングを漕いで以来少し長めの距離を漕ぎたくなり、大潮を利用して、いつもと違うルートで岡村島を目指す事にした。
*** 6月16日。 竹原港の満潮は10時20分、干潮は16時44分。 いつもなら、岡村島へは蒲刈の県民の浜から出艇するのだが、豊島との海峡や大崎下島との海峡は狭くて潮が強く、大潮の時にはあまり海峡横断したくない所だ。 大潮は、逆潮ならニッチもサッチもいかないが、上手く潮に乗ればこんなに良いコンディションはない。 そう、まるで川下りのような感じに近いツーリングが楽しめるのである。 という訳で、今回は竹原の海水浴場から出艇し、片道たっぷり20kmオーバーのパドリングを楽しむ事にした。 *** 9時過ぎ。 いつもの浜で準備をしていると、近くに住むおじいさんが家から出てきた。 『こんにちは』 『おお、今日は天気がええから、海に出るにはちょうどええのお』 『ええ、せっかくなんで、今日は生野島ではなくて、岡村島まで行こうと思ってます』 『満潮が10時過ぎなんで、ちょうど潮に乗っていけるかな、と思ってるんですが』 『まああれよ。 潮の高さが変わっても勢いがついとるけん、流れが変わるのは、すこし遅れるよ』 『ああ、やっぱりそうですか』 『ここらは潮の流れが複雑じゃけん。 こっちはこう流れとっても、すこし別の所にいったらワイ潮になっとったり。 狭い所は早いしの』 『そうですよねえ』 *** 『じゃあ、行ってきます!』 『気を付けてのお』 まだ転潮には少し早いが、風が追い風なので漕ぎ出した。 うん、風に押されて逆潮が打ち消されている感じで、なかなか良いペースで進んでいく。 *** 契島の北端、臼島の北端、そして長島の北端を抜け、津久賀島へ。 津久賀島を一周し、塚埼の少し南の浜で昼休み。 静かで、海もきれいな好い浜だ。 昼ご飯のおにぎりを頬張り、お茶を飲んで一休み。 うーん、ここは本当に瀬戸内らしい、いい景色! 再び漕ぎ出し、しばらくすると向かい風が強くなってきた。 それも、半端ではない向かい風! インチューンパドルで、一漕ぎ、一漕ぎ、しっかりとキャッチしながらジワジワと進んでいく。 ようやく、岡村島と大崎下島を結ぶ橋まで来た。 瀬戸内はやはり川だ。 ザワザワと波が立つ中を漕ぎ進んでいく。 *** ようやく岡村島。 距離にして約22kmを、3時間半ほどのパドリング。 久し振りに3時間オーバーをまじで漕いで、良い運動になったなあ。 浜に着岸し、フネを揚げていると、展望台から2台の自転車が降りてきた。 少し離れているが、頭を下げて挨拶する。 荷物を運び、フネを揚げると、その方々が浜に降りて来られた。 *** 『こんにちは』 『こんにちは。 どこから漕いで来られたんですか?』 『今日は竹原から漕いで来たんですよ』 いろいろ話していると、みんな呉在住者であること。 作木でリバーカヤックを経験されていて、一人の方はカヌーを買いたいと思っておられる事などを知り、話しが盛り上がる。 『せっかく瀬戸内に住んでいるんだったら、自転車を漕ぎ、たまには海でシーカヤックを漕ぎ、そして時には江の川や錦川で川下りを楽しむのも好いですよ。 そして少しクルマで走って山陰に行けば、また違う海の雰囲気が楽しめますしねえ』 『もし興味があれば、連絡下さい。 タンデム艇もあるし、ぜひ一緒に漕いでみましょう!』 *** 『では、また!』 岡村島での思いがけない出会い。 これから、また縁が広がっていけば好いなあ。 さて、では夕食の食材を買い出しにいくか。 テントを張り、道具を片付け、いつものようにJAに買い出しに! つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 17, 2007 09:16:45 PM
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