テーマ:旅するシーカヤック(153)
カテゴリ:あるく、みる、きく
竹原から20kmを越える距離を漕いで、無事に岡村島に到着。 空は快晴、暑いくらいの良い天気である。 自転車で岡村島を訪れた二人組の方々と別れ、テントを張り、荷物を片付けて、いつものように買い出しにいく事にした。 *** 暑いくらいの快晴の海沿いの道を、集落に向って歩いて行く。 ↑ 昔ながらのみかん箱。 昔は、この箱一つで、今治で一晩遊べるくらいのお金になったそうだ。 手伝いにきていた人の一日の給金よりも高かったと聞く。 今では考えられないが、その昔、みかんはそれくらい貴重品だったのだ! *** 岡村島はお気に入りの島の一つであり、ここ数年、年に何度も訪れている。 その縁で、今年の2月にこの島を訪れた時にお世話になり、泊めて頂いた方の家に立ち寄る。 玄関の呼び鈴を押すが、応答はない。 鍵も掛かっている。 土曜日の昼間なので、仕事なのであろう。 買ってきたお土産にメモを付け、玄関脇において再び集落へと向う。 集落へ行く途中、仕事場を覗くと、その方が居られた。 『こんにちは。 また遊びに来ましたよ』 『おお、げんきじゃったか?』 『ええ、今日は竹原から漕いで来ました』 『え、じゃあクルマは回してもらったんか』 『いえいえ、明日はまた漕いで竹原まで帰りますよ』 『元気じゃのお!』 『今日は大潮なんで、それに乗って漕いで来ました。 明日はまた、潮に乗って帰るんで、朝7時前には出発するつもりなんですよ』 『ほうか』 『さっき、玄関に土産を置いておきましたんで、また飲んで下さい』 『そんな、気を使わんでええのに』 『いやいや、この前は本当にありがとうございました。 楽しかったですよ』 その後も、最近の漁の状況や、漁具の手入れについての話しを伺い、私の方は、5月連休に沖縄に行っていた事をお話しする。 しばし歓談。 *** 『仕事の邪魔してすみませんでした。 じゃあ、買い物に行ってきます!』 時間はたっぷりあるので、集落に足を伸ばして散策する。 いつもの店で夕食の食材とビール、明日の朝食のパンを買い出し。 今日は、めずらしい『いぎす豆腐』を見つけたので、買い物カゴに入れた。 支払いのとき、レジの方に『これはどうやって食べるんですか?』と聞くと、『これはねえ、酢味噌で食べるとおいしいよ』と教えて頂き、『酢みそはあったよねえ』と、わざわざ売り場を探して持ってきていただいた。 『半分しょうゆで、半分は酢みそで食べてみて。 たぶん、酢みその方がおいしいと思うよ』 『ありがとうございます! じゃあ、これで食べてみます』 *** スーパーを出ると、先日訪れた時に顔見知りになった方が居られた。 『こんにちは』 『おお、来とったんか!』 すると、その方は両手でパドルを漕ぐまねをしながら、隣に居たおばさんに、『この人は呉の人で、カヌーで来よるんよ』と説明。 私はそのおばさんにも挨拶し、そしておじさんに、『ええ、今日は蒲刈じゃあなくて、竹原から漕いで来たんですよ』 『いやあ、あんたあ、元気じゃのう』 *** テントに戻り、ビールと食材をクーラーにいれると、坂を上がってお気に入りの書斎へと向う。 ここは、風通しも良く静かで、本を読むには最高の場所である。 今日の本は、『グレート・ギャツビー(フィツジェラルド)』 ページをめくるたびに、ストーリーに引き込まれていく。 あっという間の1時間。 本はまだまだ途中だが、お腹も空いたし、もうそろそろ夕食の時間だ。 再び浜に降りて、簡単な食事の準備。 *** 海を眺めながらお湯を沸かし、お茶を入れる。 そのお茶は冷まして、明日用にペットボトルに詰める。 いぎす豆腐には、オススメ通り酢みそを付けてビールのつまみに。 うん、ウマい。 今日のメインは、カレーうどん。 手軽でおいしい、お気に入りのメニューの一つ。 簡単な食事を終え、残りの『いぎす豆腐』でビールを飲み、そして日本酒をグビリと飲る。 静かな浜で、海を目の前に好きな酒を飲む至福の一時! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[あるく、みる、きく] カテゴリの最新記事
|