テーマ:旅するシーカヤック(153)
カテゴリ:旅
セミナーが終了し、川棚温泉に予約してあると言う、今日の宿へと向う。
*** 宿に着くと、まずは源泉掛け流しだという適温のお風呂にザブリと浸かって汗を流す。 いやあ、これでサッパリ、さわやか、爽快! 風呂から上がると、懇親会だ。 おいしい刺身に舌鼓を打ち、ビールをゴクリと流し込む。 うーん、これはたまらん美味さだなあ! *** みんな、最初こそはおとなしく座って話しをしていたが、そのうちに各々移動して話しに華が咲き始めた。 妻と息子達も、初めて合う横断隊員の人々や、その仲間達と楽しそうに話している。 長男はと見ると、なんとUさんやSさん、そして内田さんにまでビールを注ぎにいっているではないか。 なかなかやるなあ! 私はと言うと、グアム大学のカニンガムさんの横に座り込み、5年前にミクロネシアのポンペイとチュークにシーカヤックを漕ぎに行った時の感想や想い出話を切っ掛けに、片言の英語で話しかけてみる。 ミクロネシアで見た、実際に漁に使われているアウトリガーカヌーの事。 ミクロネシアの人々のライフスタイルや価値観。 シャカオの事。 カニンガムさんの若い頃の旅の話し。 グアムでの生活。 マニーさんの人となりについて。 伝統航海術やカヌーについて。 今回、日本に来てからの出来事などなど。 カニンガムさんとは歳は離れているし、私の不自由な英語によるつたないコミュニケーションなのだが、なぜだか不思議と気が合う。 酒を酌み交わしつつ、カニンガムさんのデジカメに撮り貯めてある写真を見せてもらい、その説明を聞きながら、時々二人で大笑い! *** 1時間近くも話したろうか? 突然カニンガムさんが、『ちょっと待っていなさい』と言って、部屋を出て行った。 戻ってくると、手には分厚いパイプファイル。 『これをあなたにあげよう』 開いてみると、今回の日本での講演資料のコピーである! 『いいんですか?』 『もちろん』 カニンガムさんはファイルをめくりながら、今日の講演で使わなかった資料を示し、説明してくれる。 そう、このファイルは、他の会場での講演資料も含んでおり、私にとってはとても貴重なものであった。 『本当にありがとうございます。 これは私の宝物にしますよ!』 『あなたの講演資料があったらくれないか?』とカニンガムさん。 『ええ、もちろんです!』と私。 クルマに積んでおいた、CD-Rに焼いたデジタルファイルと、プリントアウトしていた講演資料を一式、すぐに取りに行き、カニンガムさんにお渡しする。 後藤先生は、今日の講演の中で言っておられた。 『ミクロネシアの大航海師を呼んで、一方的に話しを聞いたり、単に崇めたりするだけのプロジェクトにはしたくない。 お互いに、自分たちのやっていることをシェアする活動にしたいのです』 もし、そのほんの一部にでも貢献できたなら、私にとってこれ以上の喜びはない。 *** 翌朝。 みんなで朝食を摂り、コーヒーを飲みながらゆったりとした時間を楽しみ、お世話になった旅館を後にする。 握手を交わし、『カニンガムさん。 本当にありがとうございました。 お会いできてうれしかったです!』 『こんどはグアムで会いましょう!』 *** 帰り道、クルマの中で家族の会話。 『おお、今回はどうだった? 来て良かっただろう?』と聞くと、 『うん、来て良かったよ。 いろいろな人達と話す事ができて、賢くなったような気がする』と息子達。 すると妻がすかさず、『あのメンバーは(私も含めて)、見た目は怪しいし、酒を飲むとただの酔っぱらいだけど、本当はすごい人達なのよ。 なかなか聞けない面白い話しが聞けるし、内田さんなんか、普通なら話しかけられないような有名な人よ!』 そう、そんな人達と出会い、話しをする貴重な機会を与えるために、今回は息子二人を含む家族みんなを連れて下関にやってきた。 彼らをわざわざ連れて来た甲斐があったというものだ。 *** 海洋文化セミナーで、瀬戸内横断隊を紹介させていただくと言う貴重な機会を頂いた週末。 この機会を与えていただき、またお世話になった大勢のみなさん、本当にありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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