カテゴリ:旅
古代遺跡である猪目洞窟の近くに在る、猪目海水浴場での海水浴をメインとした初日を終え、源泉掛け流しの快適な温泉に浸かり、静かな旅館でゆっくりと過ごした『古代人ドライブツアー』初日。
家族でのドライブツアー二日目は、旅館お勧めのお店で、焼きおにぎりセットの朝食から始まった。 ↑ 焼きおにぎり、しじみ汁、そして、ちょっとした付け合せがおいしい『焼きおにぎりセット』 ここ平田は、かつて木綿を大阪に送るための集散地として栄えた町であるとのこと。 焼きおにぎりセットをお願いしていた醤油屋さんでは、座敷で朝ご飯を頂きながら、そこの女将さんから、かつての平田の町並みや人々の生活に付いてのお話を伺う事ができた。 *** 古い写真を拝見すると、かつては店の前の川を、比較的大きな舟が荷物を載せて行き来していた様子。 木綿などの荷物を積んだ舟は、かつては水量も多く、水もきれいだったこの川を通り、宍道湖を渡って松江まで荷物を運んだ。 そこから更に、大阪に荷物を送ったそうな。 『でもねえ、荷物を運ぶのが、舟から国鉄や車に代わると、この町はかつてのにぎわいを無くしていったんですよ』との事。 『そうですか。 瀬戸内でも同じ事が起きていたそうですよ』 『北前船が行き来していた当時は、風待ち/潮待ちの港が瀬戸内のあちらこちらで栄えていたそうですが、運搬手段が列車や車に代わると、そんな島の港がどんどん寂れていったそうです』 『川や湖と、海という違いはあっても、同じような歴史をたどっているんですねえ』 その後も、お茶をいただきながら出雲地方にまつわる四方山話を交わし、おいしい朝食のお礼を述べて、その醤油屋さんを辞した。 *** 旅館に戻り、荷物を片付け、車に乗り込んで出発。 まずは、古代人ドライブツアーの第二の目的地である、『荒神谷遺跡』のある荒神谷史跡講演へ向う。 荒神谷は、大量の銅剣、そして銅矛と銅鐸が同じ場所で発見された事で、古代に於ける出雲地域の位置付けの重要さが見直される切っ掛けになった貴重な遺跡である。 発見当時の状況が再現された遺跡を見学し、その後は博物館を見学。 周囲には青々とした田んぼが広がり、いかにも豊かそうな土地。 古代人達がここを選んだのも分かるような気がする。 家族共々、古代人たちの生活や、かつての出雲地方での暮らしに思いを馳せる。 古代人ドライブツアー、ここに来て良かった。 *** 荒神谷からクルマでひた走り、昼食は、『砂の器』で有名な亀嵩駅の蕎麦。 静かな駅の一画で、おいしい割子蕎麦。 ↑ 素朴だがおいしい、亀嵩駅の割子蕎麦 その次に向ったのは、奥出雲たたらと刀剣館。 それほど大きな博物館ではないが、『たたら』に活かされたかつての人々の叡智、金属学的に見ても非常に優れた日本刀のすごさを再認識する事ができた。 *** 途中、『延命水』で有名な出雲坂根駅に立ち寄り、冷たくておいしい湧き水を飲み、ペットボトルに詰めて帰ろうとした時、偶然見つけたのが『トロッコ列車』のパンフレット。 そう、この出雲坂根駅は、日本でも数カ所しか無いという、3段式スイッチバックで有名なのだ。 前からここに来るたびに気にはなっていたのだが、パンフレットを見ると、隣の三井野原駅と出雲坂根との間を、乗り換えを利用して4、50分ほどで往復できるとのこと。 そのピンポイントの列車の時間が、もう間もなく。 これは良いチャンスだと、さっそく三井野原駅へと向う。 ↑ JR西日本で最高地点にあるという三井野原駅からは、大勢の観光客が乗り込んだ さすがに観光シーズン真っ盛りなので、トロッコ列車は満席だったが、普通車両に4人で座る事ができ、急勾配を下っていく列車の旅を堪能。 景色の良い所では列車が速度を落とし、また景色が良いスポットや、スイッチバックの特徴などに付いて放送で説明してくれる親切な観光列車であった。 ↑ スイッチバックのレールが見える 出雲坂根駅で、帰りの列車に乗り込み、今度は急勾配を昇って三井野原駅に戻る。 ↑ おろちループの橋が美しい この列車は、1両編成で普通の列車であったが、スイッチバックの箇所では運転手さんが前と後ろを移動し、また景色の良いポイントでは速度を落としてくれるなど、珍しいスイッチバック区間を走る列車の旅を堪能する事ができた。 これは良い経験になったなあ。 *** 一泊二日の短い旅ではあったが、美しい日本海での海水浴に始まり、釜浦の景色、一畑薬師、温泉、木綿街道での焼きおにぎりセットの朝食、荒神谷遺跡、亀嵩駅の蕎麦、奥出雲たたらと刀剣館、スイッチバック列車と、盛り沢山の『古代人ドライブツアー』を家族で堪能する事ができた。 うん、この盆休みは、久し振りに家族で旅を楽しむ事ができた。 ええ休みじゃったのお! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 17, 2007 02:50:03 AM
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