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瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内シーカヤック日記

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October 7, 2007
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3連休の後半、妻が日曜月曜と休みが取れたので、久し振りに一泊二日の旅に出掛ける事にした。
今回の旅のテーマは、『あるくみるきく_旅するシーカヤック』のルートを、陸からの視点で見る、ということにした。

いつも一人でフラリと出掛け、シーカヤックで訪れている地元の島々のお気に入りの場所を、妻にも見せてやりたいと言う、まあそんな旅である。

***

ロードスターのトランクに旅の荷物を積み込み、屋根を開けて走り出す。 目指すは蒲刈の大浦港。
今回のルートは、安芸灘大橋を渡ってまずは下蒲刈、上蒲刈。 フェリーで『家船の島、豊島』に渡って集落を散策し、展望台へ。
豊島から橋を渡って大崎下島の御手洗へ。 御手洗散策の後は、オレンジラインをドライブ。

岡村島で一泊し、大崎下島から大崎上島にフェリーで渡って、木江散策&きのえ温泉でゆっくりとお湯に浸かり、白水港から竹原港にフェリーで戻ると言う予定。

このように、いつも漕いでいる海域を、ロードスターで妻とともに巡る旅となっている。 シーカヤックの旅ではなかなか行けない場所も今回は訪れる事ができるので、私自身、とても楽しみにしている。

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蒲刈の大浦港が近づいてくると、なんだか賑やかになってきた。 どうやら今日は、祭りのようだ。

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道路を走っていると、シーカヤックの関係でいろいろとお世話になっている、蒲刈のIさんを見つけた。 クルマを停め、挨拶する。 『こんにちは。 この前はお世話になりました。 今日は、ロードスターで島巡りをしてきます!』

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フェリーに乗り込み、出発を待っていると、太鼓の音が聞こえてきた。 デッキに出てみると、近くの小さな港から、櫂伝馬が出てくるではないか!

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青い衣装で統一した伝馬、赤い衣装で統一した伝馬。 いいなあ櫂伝馬、沖縄で漕いだサバニを想い出す。 ああ、俺も櫂伝馬を漕ぎたいなあ。 

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フェリーは豊島の港に到着。 桟橋を降りると、チケット売り場の所で、豊島に来る度にお世話になっている回漕店の方が居られた。 今日は、桟橋に出られる日だったようだ。 良かったなあ。

クルマを降りて挨拶し、妻を紹介する。 『こんにちは。 この前はありがとうございました。 どたばたして、なかなかカヤックを持って来られなくてすみません』 『いいんですよ』
『今日は、クルマで島を巡ろうと思って来たんですよ』 『今日は、橋の向こう側の集落で、櫂伝馬のお祭りがあるんですよ。 餅撒きもあると思うから、時間があったら行ってみれば』 『ありがとうございます』

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港の隅にクルマを停め、歩いて集落へ。 島独特の狭い路地を散策し、漁港へ行って家船を見る。

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『ここはねえ、道はないんだって。 このまえおばちゃんに言われたよ。 道なんかつくっとりゃあせん。 家と家の間が道よねえ、だってさ』 『これが家船。 この前の方の屋根の下が、畳み敷きの部屋になっているんだ』 『ここが、豊島温泉。 夕方は人が多くて賑やかで、良い雰囲気だよ』

そう、今日は私がガイド役である。

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昼ご飯を食べようと、豊島名物『お好み焼きのマリちゃん』に行ってみたが、残念ながらこの3連休は臨時休業。 仕方なく、狭い山道をロードスターで登って展望台へ行き、降りてからは、橋の南側の集落沿いの道を通って、櫂伝馬を見学。

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昼ご飯は大崎下島で食べようと、橋を渡って大崎下島の『島の駅』へ。 昼食後は、御手洗に移動し、妻と二人で町を散策。

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一通り散策した後は、いつもの『潮待ち館』へ。 『こんにちは。 また来ました』
『こんにちは。 これで3度目ですかねえ』 『ええ、今日はカヤックじゃなくてクルマで。 そして、いつも一人で来ているので、息子たちを置いて妻と一緒に来ました』

『じゃあ、みかんジュース二つもらえますか』 すると、ニコニコしながら、『200円の、いやいや、いつものでいいですよね?』 『ハイ、いつもの! でお願いします!』

テーブルに座って冷たくおいしい、地元産のみかんジュースを飲みながら、観光協会の方と四方山話。 歩き疲れた後の、楽しい歓談の一時。 今回も、新たなおすすめ情報を教えていただいた。

『今度は、ぜひそこに泊ってみようと思います。 また、楽しみができたなあ』

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クルマで展望台へ。 『いつもは、カヤックを下の浜に置いて、歩いて上がるんだ』

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残念ながら、曇り空で景色は今一つだが、それでもここ独特の風景の感じは良い。

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展望台の後は、一度ロードスターで走ってみたかったオレンジラインへ。 いつも、島の高いところに、面白そうなワインディングがあるなあ、と思って見ていたのだ。

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一車線分しかない狭いクネクネ道は、急勾配のアップダウンを繰り返して山の上に登って行く。
景色は最高! ただ、道が狭いので、走りを楽しむような道路ではない。 また、途中で行き止まりになっているところもある。
この道は、あくまで蜜柑農家の方用の農道である。

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ポイントポイントではクルマを停めて記念写真。 『一度、この道を走ってみたかったんだ』
『景色は良いわね。 ここは、歩いてや自転車じゃ無理よね』 『そう、だから今日はここに来て良かったよ』

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『オレンジライン』のドライブをたっぷりと堪能し、今日の宿泊地である岡村島へ。 

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ロードスターの屋根を開け、妻とともに島を巡るドライブの旅の初日。 
瀬戸内の中でも独特の文化を持つ家船の島、豊島。 妻が行きたいと言っていた、歴史のある風待ち潮待ちの湊、御手洗。 豊島と大崎下島の展望台。 御手洗の潮待ち館。 そして、絶景のオレンジライン。
普段漕いでいる海や訪れるお気に入りの場所を、陸からの視点で妻と共有化できたドライブの旅。
良い一日だった。 明日は、いよいよ大崎上島だ!





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Last updated  October 8, 2007 06:50:37 PM
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