瀬戸内 シーカヤック日記: ソルスティスSS、ゲルコートタッチアップ
中古のフジタカヌー_SG-1でカヌーライフをスタートし、アクアテラ_スペクトラムで海の楽しさを知って、次に購入したのが、今も愛用しているカレントデザイン_ソルスティスSSである。当時はソルスティスSS、ST、GTのシリーズであり、その中で最も細かったのが、このスーパースポーツ/SSだった。さすがに容量は小さいが、サラリーマンの週末キャンプツーリングには充分であり、なによりそのラインの美しさに惚れてしまった。***買ったのは、たしか1995年か1996年だから、もう10年以上旅の伴として頑張ってくれていることになる。↑ 1996年6月に、島根の知り合いと、島根半島の多古の七つ穴に行った時の写真瀬戸内海、山陰の海、丹後半島、三浦半島、伊豆半島。津軽海峡横断チャレンジ、九十九里でのサーフ講習、ジョンダウドと漕いだ伊豆の海、そして瀬戸内横断隊。いろいろなところを一緒に旅した思い出が、このフネいっぱいに詰まっている。***さすがにデッキは色あせ、いつもキャンプ道具満載で浜に引きずり揚げるため底もキズだらけ。 前のハッチは劣化したため一度交換しており、ラダーケーブルもデッキのバンジーコードも何度か張り替え、昨年はとうとうラダーペダルも壊れたので新品を再インストール。でも、10年以上一緒に旅をしていると、なんだか自分の体の一部のようになり、漕ぐ度に、そして修理する度に愛着も湧いてくる。瀬戸内横断隊で、そして日本海で、多少海が荒れて来た時でも、こいつのクセや挙動、限界の高さは分かっているし、フィッティングも自分にぴったりなので、安心して、そして信頼して漕ぐことができるのだ。↑ 今日は、ゲルコートをタッチアップ正月休みにも一度、船底のゲルコートを補修したのだが、今日は、先週のキャンプツーリングでキズ付いた部分に重ね塗り。ここ数年、一年に40~50日程度海に出て、キャンプ道具を満載して酷使しているのだから、今まで以上にキチンとメンテナンスしてやらないといけないなあ。***シーカヤックの場合、自動車と違って、新しいモデルだからといって凄い新機能がついてくるわけでも、革新的に性能が向上するわけでもない。また、非常に原始的な道具であるが故、フネの性能よりも、漕ぐ人の性能が及ぼす影響の比率がとても高い(*1,2)。*1 瀬戸内横断隊で経験済みだが、重くて幅の広いポリ艇でも、私より速い人はいくらでも居る。遅いのは、決してカヤックのせいではなく...*2 津軽海峡横断で酷い潮目に遭遇し、北海道を目前にして中止になったとき、ソルスティスSSより幅の広いシーカヤックや、安定性の高いタンデムのファルトボートまでが次々と沈していった。まるで滝のような波に囲まれ、自分がひっくり返らないようにするのが精一杯でレスキューもままならず、『頑張れよー!』と声をかけながら、伴走船にレスキューされるのを、ただただ見守るだけ。というわけで、使い込むほどに私の体の一部となり、愛着の湧いたこのシーカヤックを、いたわりながら壊れるまで使い続けようと思っている(中年カヤッカーと年老いたシーカヤック。まるで、『老人と海』、いやいや『老老介護』だな!)。今年はどんな旅が、そしてどんな出会いが、はたまたハプニングが待っているのか? 楽しみだなあ。***<横断隊仲間との楽しい一時>木曜、金曜は、首都圏へ出張だった。横断隊で知り合った人達に連絡して、久し振りの再会。落ち着いた良い感じの居酒屋で、おいしい酒を飲み、旨い料理を食べ、なによりも楽しい話しで盛り上がる。うーん、酒が美味い! 本当にありがとう!カヤックを通じて様々な人たちと出会えること。 これまた、旅するシーカヤッカーにとって、醍醐味の一つである。