テーマ:最近観た映画。(40148)
カテゴリ:感想
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子供の頃に年末か年始の特番で見た作品。かなりショッキングな内容で、大筋と結末だけはずっと印象に残ってましたね。 先週の水曜日の午後ローでやると聞いて「またまぁ、昼間からきつい作品を……」と思いつつも、よく考えたら「ハンニバル」も「羊たちの沈黙」も「ディアボロス」も「コンスタンティン」も同じ局で、同じ時間帯だった気がする。 そんな訳で久方(25年?)ぶりに視聴しましたが、個人的にサスペンスの中では屈指の名作だと思う作品。 どんな人間も何かしら罪を犯してるし、これから罪を犯す可能性を秘めている とも言えますし、 人間はその気になればこれだけ残酷にもなれるし、こんなにも独善的にもなれる とも言えるな、と思う。要するに救いがない。 刑事達が「お前は罪のない人々を殺した」という主張に対し、犯人は「(法には触れていないが)××は××という罪を犯した」と彼なりの主張を返します。 それは屁理屈とも言えますし、ある意味で真実(0か1だけで言えば1)とも言えます。私からすれば、やり過ぎ以外の何物でもないと思いますが、罪悪というものが酷く虚ろで相対的に過ぎない、という事を示しているとも思えます。 見る人によって他者が「悪か」どうかは簡単に変わってしまうというどうしようもなさです。 変に勧善懲悪にせず、かといって犯人をハンニバル・レクターやジョーカーのような悪のカリスマ的な存在にもさせず、冒頭から顛末まで含めて淡々と冷酷に描いてるのが印象的ですね。犯人が「自分だけは罪人ではない」ではなく「自分も嫉妬の罪を犯した(だから死ぬ)」という点が、彼なりの美学だったのでしょうか。 あと、映像表現が巧みで、暴食の犠牲者のシーンとか、最後の箱のシーンとか、画面上には直接映さず、俳優の演技と台詞で何があるかを想像させるのがグッドです(怠惰の犠牲者のシーンからは目を逸らしつつ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年11月05日 20時50分56秒
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