テーマ:最近観た映画。(40147)
カテゴリ:感想
もう十年近く、ワンピースから身を引いてた勢だったこともあり、当初見る予定は無かったのですが。 ここ1ヵ月、私の好きなイラストレーターの一人であるポテトルスさんという方が、かなり惹かれるファンアートをガンガン投稿されてたこともあり、気になりまして。 果たして、このシャンクスの娘として紹介されている劇場版ヒロインのウタちゃんがどんなものか見に行ってきました。 うむ。 なるほど。 うん。 すっごい好みのキャラだ、これ。 なんだろう……まさか、ワンピースで「病んでるラスボス系ヒロイン(幼馴染)」を拝む日が来るとは予想だにしてませんでしたね。 しかも、歌を聞いた相手を 催眠状態で集団無意識の世界に閉じ込めて、自分が救世主になろうとする って辺りが…… とはいえ、本当、良いキャラでしたね、彼女。 ワンピースって結構、女性キャラは薄幸で、彼女も御多分に漏れず、重い過去を背負ってるんですが、そこから他の誰にも真似できない独自の新世界を切り開こうとしている点は流石、シャンクスの娘って感じがありますし、ルフィと並び立つライバルキャラという描き方も両立出来てるんですよね。そこが素晴らしいと思いました。可愛そうなお姫様系じゃなくて、世界を自分の願いで書き換えようとしてしまう魔王系なんですよ、彼女。 その方向性が「くそったれの現実の否定」「悪魔の実の能力で、理想世界への誘引と監禁」「麻薬キノコ決めて眠気スッキリ」「死ぬまで歌い続けて、そのまま全員道連れ」「それが私の新時代……!」になってしまった辺りが……うーん、めっちゃ好み。 彼女は誰かに乗せられた訳ではなく、自分で始めて自分で終わらせた辺りの力強さが凄い。 私が覚えてる限り、助けて、とは一度も弱音を吐かなかったと思うんですよね、彼女。 可哀想だけど、格好良いんです。そこが良い。 よくありがちな「悪役に騙されて悪事に加担した可哀想な女の子」じゃないのが好き。「自分を正義と信じている悪役」なんですよ、彼女。 その癖、シャンクスにとっては「娘」以外の何者でもないんですよねぇ……あーもう好き。そういうの大好き。 実際、ワンピースの世界観自体が結構、シビアなところがあって、そこから彼女みたいな思い詰めたキャラが出て来るというのは意外と違和感ないな、とも思いました。 そんな訳でストーリー自体は比較的、陰惨な話ではあるんですが、そこはムードに呑まれないように平常運転決めてるのが、あぁ、ワンピースらしいなぁ、とも。 特に上手いな、と思ったのは、「麦わら一味(ルフィ以外)」と「ルフィ+仲の良い部外者達」にグループを分けてた事ですよね。あれはテンポ良いですし、色んなキャラの見せ場が見れてとても良かったな、と。ルフィの仲間達に対する信頼感も伝わってきますし。 そして、ウタを現実世界と夢世界それぞれに出す事で、現実世界ではシャンクス、夢世界ではルフィと同時対決っていう流れにしてたのは見事としか言えないな、と思いました。
というわけで、「いや、本当、ワンピースか……?いや、ワンピースだ、これ……」と考えさせられる作品でした。ルフィとウタとシャンクスの物語として、きちんと完結してるのは素晴らしいですね。 というか、メイン格の二人にとんでもない傷を残していきましたね、彼女は……これ、多分、原作の方にも設定として、きちんと取り込まれると思うんですよね。それだけ重大な事件だったと思うので。少なくとも、ルフィとシャンクスにとっては。
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最終更新日
2024年11月05日 01時10分09秒
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