カテゴリ:ガンダム
正直、最初のPVを見た時、キラとラクスがメインのお話なら、もう散々描かれたし、正直、観に行かなくていいかな……と思ったのですが。 次のPVで、一人だけ謁見時に頭下げず、文句言ってるシンを見て、「よし、観に行くか」ってなりました。いやぁ、ぶれないね、彼(苦笑) キラとアスランは……正直、そんな好きでもないんです。嫌いでもないんですが。『SEED』の時、一番好きだったの、イザークでしたし。 でも、『DESTINY』の時に、シンから主人公の座を奪っちゃった頃から、なんか、もういいやって。 それは別にキラに死んで欲しかった訳じゃなくて、どうしてシンに倒されたところで舞台からそのまま退場させず、キラ&アスランのコンビを復活させてまで、シン&レイを倒すっていう流れにしちゃったのか。ソコガワカラナイ。 今でも、正直、よく分からないんです。 あれは、シンが主役だと役不足だから途中でキラを主役に替える事にした結果なのか。 それとも、絶頂から転落していく破滅型の主人公として、ああいう風に最初から用意されていたのがシンだったのか。 仮に、後者だとしたら……まぁ、しゃあないかなって。『スターウォーズ』のアナキン=スカイウォーカーとか、『鉄血のオルフェンズ』の鉄華団とかも、そういう部類でしたし。というか、前者は流石にないと信じたい。酷過ぎるので(苦笑) ただ、だとしたら、やっぱり、その後の救済が必要なんですよ、シンには。 例えば、アナキン=スカイウォーカーはEP6で最終的に息子のルークに救済されるから、あのEP3での転落も視聴者的に受け入れられる訳で。 『鉄血のオルフェンズ』もね、最後に味方全滅したっていいけど、それならせめて相手全員(ジュリエッタ&ガエリオも含めて)と刺し違えて欲しい訳です。『さらば宇宙戦艦ヤマト』みたいに。最終的にラスタルが勝ち残っても良いけど、彼の計画がご破算になるぐらいの大損害を与えて欲しいわけですよ、こちとら。 端からそういう役回りだったとしても、一方的にやられて終わるんじゃなくて、一矢報いて欲しい。何かしら、救われて欲しい。それが人情ってもんじゃないですか。一年、その心情に付き添ってきた方としちゃ。 個人的に、『DESTINY』って導入は凄く好きなんです。 オーブが地球連合に与しないことを主張して自国を戦場にすることを受け入れた時点で、割を食う人達は出て来る訳で、その結果、家族が皆死んで、一人、孤児になってしまった少年が怒りと悲しみを抱えたまま、新たなガンダムのパイロットになる……っていう流れ自体は、続編の主役として、凄く自然なんです。それは、オーブ、そして、それに与したアークエンジェルやキラ達の功罪でもある訳で。 そして、前作ではただの敵役に過ぎなかった強化人間(ブーステッドマン=エクステンデッド)の少女(ステラ)をヒロイン役に据える、っていうのも適切な配置だよなって。 つまり、シンとステラっていうのは破滅型の主人公と破滅型のヒロインっていう、王道作品の続編として見た時、凄く挑戦的で同時に魅力的な組み合わせだったと思うんですね。 ……なので、ステラが中盤で退場した時は、分かっちゃいたけど、残念でしたね。あぁ、やっぱり、退場するんだって。でも、それは悪いとは言えない。ステラが退場することで、シンがキラを倒す切欠になりましたからね。物語的に意味はあったんです、あれには。勿論、本音を言えば、もっと予想を裏切る使い方をして欲しかったですけど。それこそ、『SEED』のフレイみたいに最終話まで、彼女の生死を引っ張って視聴者をやきもきさせる、とか。あるいは、『ZZ』のプルツーみたいに、死にゆく運命の戦闘人形だった少女が、最後に人を救って散る、とか。 だから、良いんです。そこは。問題は、そうやって打倒した筈のキラが戻って来て、アスランと組んでシンとレイを打ち負かしちゃったことなんですが。 そんなの、こっちは望んでなかったよ……。 『DESTINY』って終盤になればなるほど、別に見たかった訳じゃないものがドンドン出されて来たなって。唐突なドムしかり、アカツキに乗るムウしかり、ルナマリアとくっ付くシンしかり、レクイエム&ネオ・ジェネシスしかり、アークエンジェルにバレルロールで破られるミネルバしかり、キラに完敗するレイしかり、アスランに惨敗するシンしかり……。 あ、ミーアは好きですね。偽ラクスにされてた娘。 『SEED』のフレイも、そうなんですけど、ああいう身勝手で素人で、その癖、ズルい大人に翻弄される女の子の描き方は本当に旨かったんですよ、『SEED』。 彼女達の言動があったからこそ、戦場以外での人間関係にも味が出てたよなって。まぁ、放送当時は私も若かったので視聴中、結構、苛々しましたが(苦笑) でも、振り返ってみた時にちゃんと物語の中でキャラ立ってた娘でした。少なくとも、他のミネルバやアークエンジェルのクルー達よりは、よっぽど。 結局、『SEED』って『SEED』で終わらずに『DESTINY』を作っちゃった結果、後始末が必要になっちゃったんだと思うんです、色々と。本来完結していた『ガンダム』の後に『Z』を作っちゃった結果、『ZZ』と『逆シャア』を作らないといけなくなってしまったみたいに。 だから、今度の『FREEDOM』は『SEED』シリーズの後始末という意味では、凄く重要になって来ると思うんです。でも、そこで描いて欲しいのは、前作で散々、可哀想な扱い方をされたシンの補完だよなって。 元々、彼って「家族の死」に憑りつかれてる怒りの申し子みたいなキャラだった訳で。そんな彼が、ステラやレイの死をどう受け入れて、今を生きてるのか。それは凄く、気になるし、彼には今度こそ、デスティニーガンダムと共に活躍して欲しい訳です。もう一人の主人公としてね。これでチョイ役とかだったら、ちょっと悲し過ぎる……。 後、もう一つ、PVを見て、心配にもなったし、期待しているのは、デストロイの扱いなんです。 見た瞬間に「あぁ、また暴れてるんだねぇ」って分かる機体です、本当。ある種のテンプレ。ビグザムとか、サイコガンダムと同じ。広告として、こんなに分かりやすい機体もない。悪の象徴。暴力の権化。 でも、個人的には、次の映画では「まさか、デストロイに、こんな可能性があろうとは!」的な展開を見てみたいなぁと思うんです。 それは、主人公達を苦しめるのではなくて、前作、破壊の象徴として暴れていたデストロイにキラのフリーダムが立ち向かい、結果としてステラを死に追いやったのとは真逆で、キラのフリーダムが暴走する時、それを止める(あるいは、そこから人々を守るために)デストロイが活躍してくれたっていいんじゃないか、と思う訳です。折角、でっかい図体と堅牢な装甲と無敵の陽電子リフレクターがあるんだから。 というか、前作で既に「地球連合軍の狂気の象徴」「物語上ステラが殺される切欠」「最後は量産されて雑魚化」までやり尽くしたデストロイに出来る事なんて、もうそれぐらいしかないと思うんですよ、お話的に。また、同じことやっても、それこそしゃあないと思いますし。どうせ出すなら、違う事やらなきゃ。 ガンダムっていうのは所詮、兵器で、それは時には人を殺すし、それは時に人を救う事もあるものだと思うんです。 そんな中で、サイコガンダムって、今の今まで人を救って来てない悪魔のマシーンなんですけど、メタ的な意味で同じ系列のデストロイが、人々を脅威から守る楯として機能してくれたっていいと思うんです。ストライクやアカツキがアークエンジェルを守ったみたいに。だって、お前も「ガンダム」だろ、って。 ……などと見る前から妄想するのがオタクなのでした。はい、来年が楽しみですね(^^; ……(== Σd(>< なにはともあれ……お疲れ様、シン(-- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月08日 00時01分38秒
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