テーマ:最近観た映画。(40148)
カテゴリ:感想
※広告が含まれます。案件ではございません。
川崎に寄ったついでに『ドミノ』というSF系の映画を見てきました。 ただ、見終わった後の感想がひたすらに「……び、微妙」だった。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』を観に行った方が良かったかな……あるいは、『シャニマス』とかでも。 内容について、ネタバレしない程度に触れておくと、現代版催眠術師同士の騙し合いみたいな内容でしたね。ちなみに原題はヒプノティック(催眠)。 一応、ラストに敵のおじちゃんが「お前らが倒したと思っていたのは、別人。実は死んでなかったのだよ。フフフ…」みたいな感じで強敵感を醸し出してましたけど。 でも、手持ちの部下全滅&周囲は死屍累々の状態だと正直、様にならんよね……。 なんていうか、「ドッキリ仕掛けたるでー!」「しもた!ドッキリしかけられたのは、うちらの方やった!」みたいな……確かに、捻りはあるよ。プロットの捻りは。でも、捻りしかない作品だったなって。 なんていうか、映画館で金出してみるほどかはちょっと疑問な作品でした。アマプラとかで見放題に入ったら見てみるのはありかもですが。 閑話休題。 現実と幻(仮想現実)の境界を題材にした作品は、結構あります。 実際、今回、『ドミノ』を見終わった時、真っ先に思い出したのは『インセプション』でした。あと、『記憶探偵と鍵のかかった少女』。 『インセプション』は個人的に大好きな作品です。天地がひっくり返る映像表現などが印象的ですが、それ以外でも ・機械と薬物を使って、相手の夢に侵入する技術と、それに対抗する技術の両方が専門技術として確立されている ・夢に入り浸りすぎることで現実感を喪失したり、虚無に落ちる危険性など新技術による副作用が明確に示されている ・夢に関する技術が普及したことで、麻薬のように中毒になっている人間が出ている(社会への悪影響) ・それらの副作用や悪影響のせいで、主人公は妻を失っており、さらに犯罪者として、子供にも会えない ・物語を通じて、主人公が自分のトラウマと向き合い、乗り越える と「夢を操れる技術があれば、それはどのような社会になるか?どのような物語が生まれるか?」っていうのをしっかりお出ししてくれてるんですよね。 特にラストシーンのスタッフロールへ入っていく流れなど今、思い出してもゾクゾク来る演出です。いいですよね、ああいう演出。 今いるここは現実か。それとも、夢か。 天国も地獄も行けず、異世界に召喚も転生もされない私達、パンピーが唯一、日常的に体験できる別世界。それが夢。 そんな夢(仮想世界)と現実の境目を題材にした作品は、人を惹きつける不思議な魅力を持っています。妖しさ、といいますか。 純真無垢な小学生の頃、NHKで放送され、最終回の展開に呆然としてしまった『クラインの壺』。 高校生の頃、学校の図書室で発見し、楽しいVR体験からのデスゲームにゾクゾクした『クリス・クロス』。 私の大好きな『カリギュラ オーバードーズ』もやはり、夢(仮想世界)を扱う作品です。 現実が辛いから。救われるとは限らないから。 だからこそ、夢の世界の持つ魅力も強くなっていく。 ならば、夢の世界に浸り続けるのは罪なのか? 本当に、現実に向かうのが正しいのか? たとえ、そこに救いがないとしても……? それを改めて考えさせられる作品でした。 他に、三大電波ゲーとして有名な『さよならを教えて』もある意味、この類の作品の一つと言えるかもしれません。
こちらは私の大好きな『ヴァルキリープロファイル』の台詞ですが、妙に響くものがありますね。特に、今の時代。 — 長岡建蔵 #げみにずむ 発売中 (@hangpeng) June 9, 2024
※8月29日追記 『さよ教』は"まひる"と"こより"がお気に入り、という話 『さよ教』自体は、しばらく前に全ヒロインクリア済みなんですが、やりながら思ったのが「面白いけど、これ十代や二十代の頃に出会わなくて良かった」でしたね。 いや、割と真剣に、あの頃に出会ってたら、もっと引き摺る羽目になったと思う。『進撃の巨人』とかと同じで。それぐらい、ちょっと怖い作品だなーと。ホラー的な意味ではなく、トラウマ的に引き摺りそうという意味で。 30代になって「フィクションはフィクション(オチが用意された創作物)でしかない」っていうのを理解できた(おせえ)頃だったから、気楽に楽しめたというか。「違うよ? フィクション(虚構)と現実は違うよ?」っていう当たり前の前提を上手く呑み込めてない頃に、これやってたら、どうなってたんだろう……っていう不安は感じましたね。割と思いこみ激しいし、私(^^; ……いや、今でも、心が弱ってる時にやると危険な気がする。でも、そういう時に限ってやりたくなる作品かもしれぬ。 正直、今、『雫』や『痕』、『月姫』みたいな伝奇系を真剣に楽しめるか、自信ないんですよね。フィクション全般に醒めてきてしまってるというか。 そういう時、『さよ教』を楽しめたのは、あれがある種のメタフィクションで、同時に、ギャルゲーに対するある種の変化球というかアンチテーゼ的な側面があるから、かもしれない。要するに、ギャルゲー、エロゲの持つある種の"ご都合主義"をもう楽しめなくなってきてて、そこに「いや、これは全部、こいつの脳内妄想だから。周りからは狂人としか見られてないから。現実の話じゃないから」と言われると、納得しやすいのよね。なんたる狂人の戯れ言。
そんな『さよ教』ですが、誰が一番、好きかというと……まひるですね。で、次が、こより。 ●田町まひる ねこちゃん。日々、その辺の草むらで、トンボと命懸けのバトルをしている。むしゃむしゃ。ロリなんだけど、単なるロリじゃねえぞ。ド級のロリ、ドロリだ! ……いや、あれはロリでいいのか? リカちゃん人形みたいなもんだよね。だって、猫だし。普段は人間サイズなのに、実際にやる時は等身とか明らかに人間じゃなくなってるんだよね。にも構わず、××突っ込んじゃう人見先生、やべー(==; そんな"まひる"の特徴は、やっぱ、あの『全肯定』だよね。 何されて(犯されて殺されて埋葬されて)も、翌日には「おにいちゃ~ん」って、すり寄って来る。まともに考えたら、恐怖体験以外の何物でもないんですけど、なにせ人見先生だからなぁ……(== 妄想の中でしか誰かを殺せない人見先生が、過去に本当に殺してしまった相手であり、今も殺し続けている相手。それも「憎い」とか「怖い」とかではなく「可愛いから」「好きだから」、衝動的に殺してしまってるんだよね。罪悪感すら、感じてるのに。 「過去に飼っていた飼い猫(まひる)の亡霊」とか、そういう単純な話ではない。 "まひる"は"まひる"であって、飼い猫の"まひる"ではない。同じ姿でも巣鴨睦月と"天使様"が別存在であるのと同じように。だから、"まひる"は決して死なない。人見先生が別の猫を見かけるたびに、"まひる"は蘇ってくる。そして、人見先生に甘えて来る。そして……。 ちゃんと罪悪感も感じてはいるのだけれど、可愛くて可愛くて、虐めたくなって苛めてしまって、結局、衝動に任せて殺してしまうんだから、なんていうかもーお終いですわ、この人(苦笑) 私も、実家でわんこを飼ってたから、特に思い入れあるのかもしれない。まひる、可愛いよ、まひる。でも、肛門にカラシ塗りたいとは思わんなぁ……(==; 昔、わんこのお尻に腫れ物が出来て、塗り薬を塗らないといけなくなったけど、その時も、凄い嫌がられて、本当、申し訳ない気持ちになったもん。 ある意味で、"まひる"とのやり取りは、自分が殺してしまった猫(まひる)との戯れとも言えるのかもしれない。でも、その猫は"まひる"ではなくて、でも、すべての猫は"まひる"で、だから、"まひる"は隣にいて、だから、可愛がって、殺して……こんなん、頭、おかしなるで(もうなってる) どれだけ傷つけても、どれだけ苛めても、どれだけ破壊しても、蘇ってきてくれて、許してくれて、甘えてくれる都合の良い存在。 そんなもの、ありはしないのにね。 ●上野こより 廃棄人形。なんか、声優さんのふわふわした口調が癖になる。ふわふわ。 でも、言って来ることは結構、辛辣。ズケズケと、目を逸らしている本質を言葉で突いて来る。他のヒロインに対してよりも人見先生も暴力的というか反撃的な選択肢が多かった気がする……いや、みんなか?(--; 要するに、『鏡』なんだろうか。人形に映りこんだ人見先生自身。 人見先生とは射殺すし、射殺される関係性。でも、敵対している訳ではない。打ち捨てられていた人形との、おままごと。だから、幾らでも傷つけれるし、傷つけられる。要するに、彼女とのやり取りは自嘲で自虐で自罰なんだろうなぁ(多分)。まるで、鏡の中の自分と傷つけあっているみたい。勢い余って手足も、もいじゃうけど、所詮、相手は、ただのマネキン人形なんだよなって。要するに、物に八つ当たりして、鬱憤を晴らしているだけ。悲しい。無抵抗の人形と自分にすり寄って来てくれる猫しか殺せない。それが人見先生なのだ。 ちなみに、設定資料集によると「上の子より」になったのは偶然らしいです。運命ですなぁ。
以上。後は皆、同じぐらいかなぁ。強いて言えば……望美? 夕暮れの屋上。一人黄昏るJK。絵になるよね、あの娘。"天使様"と対照的な黒い羽なところも。カラスだけに。ひょっとすると、先生自身の抱えている死(転生)への憧憬の現れなのかもしれない。知らんけど。 実は、学生時代に自殺してしまった昔の友達(一緒に飛べなかった)とかだったら、メインヒロイン級のポテンシャル感じちゃうんですけど。でも、この娘も人見先生の中の妄想に過ぎないんだよね。
後、全く、関係ありませんが、aya さんという方が凄く綺麗にイラストを描かれてますのでおススメです。というか、この追記記事、書こうと思った理由の半分ぐらいがそれ d(-- ※11月17日追記
そういえば、久しぶりにセール始まってます。興味ある方は是非……勿論、自己責任で(^^;
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年11月17日 19時25分11秒
コメント(0) | コメントを書く
[感想] カテゴリの最新記事
|
|