カテゴリ:ガンダム
よくも悪くもSEED120%だった。しばらく、ネタバレ感想は止めときます。サプライズが大事な作品だと思うので。 ……と思ったら、公式がもうネタバレしてやがる!そうだよ、アスランがズゴックで、インジャなんだよ!!字面だと意味不明なんだけど、本当にその通りだから、他に言いようがない。なんだよ、「アスラン=ザラ、ズゴック出る!」って(苦笑)
なんかもー中盤、ズゴックが出てきた辺りから、ひたすら笑ってました。いや、あれは面白いからいいんだけどさ(^^; 「アスランがズゴックに乗って出てきたら面白いよね」と「アスランならジャスティスに乗らないと」を、まさかあんなトニーたけざきみたいな力業で両立してくるとは思わないじゃん? とりあえず、シンがひたすら可愛いのと、アスランがFREEDOMなのと、福山潤ボイスの新キャラが良かったね。やっぱ、福山さんの早口台詞の安心感は凄い。もうお家芸の域。地味ながら、ヒルダ姉さんの活躍も嬉しかった。
全体的に良いところもあったし、同じぐらい悪いところもあったかな。でも、まあ、今はとりあえず細かいことは言わず、一回見ておくといいよ、とだけ。ただし、『SEED』ファンに限る。 余談ですが、今回の映画は、ポプテピのこれ見てから見た方が面白いと思います。なにがとは言わんけど。 ※2月12日追記 大分、公式情報も公開が進んだので、そろそろ、ネタバレ感想してもよいかなって。 ■良かった点、悪かった点 その日の気分によって、ポジティブな感想が出たり、ネガティブな感想が出たりして結構、悩んでたんですよね、これ。 そもそも、映画を観てる時も観終わった後も、「……?……??」でしたし。 なんていうかね、昔馴染みの西洋料理店が「20年振りにビーフシチューを作ったわ!」って宣伝してたので、食べに行って注文通りビーフシチューを食べてた筈が、気が付いたら肉じゃがを食べてたって、そんな感じ。何を言っているのか、わからねーと思うが……おれも何をされたのかわからなかった……頭がどうにかなりそうだった…(以下略 最初の1時間ぐらいはね、まさに1stのオマージュで始まった『SEED』の「続編(『SEED DESTINY』)の続編」でした。20年ぶりに『SEED』再びって感じ。キラが催眠術みたいな精神攻撃に嵌められて、自作自演の核攻撃が始まる辺りまでは。 でも、中盤、アスランがズゴックで飛び出して来た辺りから、なんかじわじわ変わってくる。 それまで強さアピールしてた敵キャラ(ブラックナイツ)の底が急に割れて、キラ達が次々逆転していって、最後はキラとラクスが合体してCE版ラブラブ石破天驚拳みたいなトンデモ兵器をぶっ放して。 ……いや、マジで、この流れなんですよね。まさか、この古き良き東映漫画祭りのアニメ映画みたいな展開で終わるとは思わなかったですよ。まさか、『ガンダム』の映画で?って気持ちと、いや、でも『SEED』だからな……って気持ちと丁度、半々ぐらい。 ある意味で、『SEED』だから、それも『SEED DESTINY』の後だから、ギリギリ受け入れられたのかも、今回の映画。『ビルドファイターズ』とか『Gガンダム』なら、まだ違和感ない。でも、これ『鉄血』とか『水魔女』でやられたら、流石に白けたと思うの。いや、今回も大概、思う所、ありましたけどね?(== まぁ、でも、自分の中で、ようやく結論が出た気がする。 要は、これ、エンタメで、ファンサで、キラ=ヤマト物語なんですよ。で、その観点から見ると、良く出来てるんです。 『SEED』らしさを存分に描きつつ、その中でファンを楽しませることに注力しています。 20年経過したとは思えないぐらい本作はTVシリーズの『SEED』『SEED DESTINY』の続編として違和感なかったですし、戦闘描写もキャラ同士の会話も楽しめました。ちょっと、キラとラクスのぎこちない恋人関係とか、意味もなくフレイ声のアグネスとかいう女の露骨な性悪ムーブとか、オルフェとかいう約束された敗北の間男とか、それに片思いして一人で悩んで悲劇のヒロインぶってるイングリットちゃんとか、正直、昔から関心のなかった昼ドラ要素には苦笑気味でしたけども。まぁ、それも『SEED』かなって。 『クロス・アンジュ』見た時からなんとなく感じてましたけど、福田監督ってエンタメ畑の人なんでしょうね。「ここで、こうやったら、楽しいよね」っていうのが得意なんだろうなって。特にアスランの使い方が絶妙で、キラを一方的に論破しながらぶん殴る(ついでに割って入ろうとしたシンも)のも、キラの代わりにストフリで囮をやってのけるのも、キラの窮地をズゴックで救うのも、そこからインジャで飛び出してシュラを完封するのも、どれもアスランにしか出来ない仕事ですわ。 なんかね、アスランがズゴックで一連の流れをやってるから面白いんですよ、これ。ズゴックじゃなくて、インジャのままでも、多分、お話は動かせるんだろうけど。でも、ズゴックでやってるから絵的に凄い。 アスランがズゴックに乗って現れて、アスランが弱音を吐き出したキラをぼこぼこに殴りながら喝破して、アスランがズゴックで宇宙空間で出撃して、アスランがキラのストフリをズゴックでかばって、そこから飛び出して来たインジャでシュラをぶちのめすから、なんかもー視聴者は考えるのを止めたっていうか。 だって、ズゴックだぜ?もう何やって、何叫んでもギャグなんよ。 でも、熱い。熱いのだ。 白い奴(ガンダム)の窮地を救い、肩を並べて出撃し、盾となって庇うズゴックの勇姿には思わず、手に汗、握りました。ガンダム史上、最高のファンサかもしれん、あれ。 ……というか、『DESTINY』で一度は、このアスランを撃墜したシンとキラはようやったと思う。そりゃ、議長もなんとかして手元に置いておきたくなる訳だわ。なんていうか、勝つと決めたら、何の躊躇いもなく勝っちゃうタイプだね、アスランって。絶対、敵に回したくねえ……(== 他にもね、シンの描き方とか、旧キャラの扱いとか、「ご都合主義と言われようが構わん!視聴者を楽しませれるなら、それでいい!!とにかく、ファンを楽しませろ!エンタメだ!エンタメをやるんだ!」って割り切ってる感が凄い。だから、見てる間は本当に楽しい。「え、まさか!?」「やりやがった、こいつ!」みたいな。 ……まぁ、ちょっと悪ノリが過ぎるところもありましたけどね。アグネスの露骨な面倒くさい悪女ムーブとか、亡霊ステラのモンスター化とか、「こいつの闇は大きすぎる!」とか、妙にギャグ調で。 でも、楽しい時間を提供してくれたことは確かですし、何より、今回の映画によって 『SEED』→キラの始まりの物語 『SEED DESTINY』→キラが再起する物語 『SEED FREEDOM』→キラのお終いの物語 という形で、『SEED』シリーズは「キラ=ヤマトの序破急」でまとまったのかな、という気はします。つまり、シンは真の主人公じゃなかったんよ! まぁ、そっちの方がシンにとっても気楽な気がするよ。主人公になるとお辛い展開が増えるからね……(== で、自分が引っかかってるのもそこなんですよ。 『SEED』って、こんな風に完結、というか、消費して良かったのかな、って。 ……いや、興行的には大成功っぽいので、これでよいとは思うんですけどね。実際、私も今から次の『Gジェネ』や『スパロボ』で最強ズゴック(インジャ入り)で無双するの今から楽しみですし^^; でも、正直、『SEED』じゃなかったら、ちょっと受け入れ難い(滑ってる)内容だった感はある。 『SEED DESTINY』で賛否両論になって、ずっとくすぶったまま、スパロボとかで、ずっと擦られ続けてきて、20年経った今になって、ようやく補完された。前作でひどい扱いだったキャラ達がいて、ストーリーも尻切れトンボになってしまってた『SEED』を「視聴者を楽しませるために全振りします!CGもバリバリ使ってMS戦もガンガン動かします!生き残った旧キャラを皆、幸せにします!だから、楽しんでいってね!!!」ってお出しされちゃ、2年付き合ってきて、20年待ってた方としちゃ「お、おう……!」としか言えないじゃないですか。ケチつけるのも野暮っていうか。 当時、ファンとして毎週何回も録画してみて、ガンダムエースも小説版も買って、『GジェネSEED』も『連合vsZAFT』も『終わらない明日へ』もやってた人間としては「ち、畜生。美味い、美味いよ、大将……!」としか言えんよ。言えんのだけどさ、それと同じぐらい「……でも、これはなぁ……」って、もやもやする気持ちもあるの。『SEED』のキャラクターのファンとしては幸せな作品だと思う。でも、それ以外の視点からだと……正直、他人には勧められん。 私も、仲間内で、一人だけ『SEED』を知ってる後輩の子がいたから、その子には「見に行った方がいいよ、一度は」と伝えたけど、「面白いですか?」という問いに対して「ネタバレ抜きで見ておいで。見終わってから語ろう」としか言えんかった。だって、サプライズでファンサでエンタメなんだもん、この映画。だから、サプライズ感が失せると魅力半減ですし、ファンでなければ何も刺さらない。エンタメとしては良く出来てるので「楽しい」とは思いますけど。「面白い」かって聞かれると……うーん。 もやもや感の原因は大きく二つあって、一つは「エンタメファンサなキラ=ヤマト物語」に完結したことで、それ以外の色んな部分がぶん投げられちゃったことかなって。結局、遺伝子改良された人間同士(コーディネイターとアコード)が宇宙で「遺伝子が全て!我々が人類を支配する!」「それは違う!それはいけない!」って潰し合いをやってるだけで、他の人らは、もう完全に蚊帳の外に置かれてるなって。レクイエムで殺されるのを待つぐらいで。なんていうか「ナチュラルは置いてきた。」「遺伝子改良された人間以外は黙っていてくれないか」みたいな。 結局、「ナチュラルの視点から見ている人」「ブルコスの視点から見ている人」「コーディネイターでも遺伝的に劣る人」とか、そういう人達の視点がメインのお話の中で、全く触れられなくなっちゃって、単に天上人同士の殺し合いでしかないんですよね。だから、幾ら世界の行く末とか有り方とか語られても「君らの視点だけで悩んで叫んでドンパチされてもなぁ」って感じ。勿論、キャラとしてはキラもアスランもシンも嫌いではないんですけどね。せめて、マリューさんとかカガリとかが、ナチュラル視点から触れてくれても良かったんじゃね、とは思った。あるいは、新キャラのコノエ艦長とか。結局、あの人も「単なる有能キャラ」の範疇でしかないんよね…… 折角、サイとか、ミリアリアとかも出すんだったら、もう少し、その辺を色々、語り合って欲しかったな。それこそ、『シンエヴァ』のトウジとか、ケンスケみたいに。出ただけでも嬉しいっちゃ嬉しいけど。 というか、シンがコーディネイターじゃなくて、「地球連合への復讐心で必死に努力したプラントに渡ったナチュラルの戦災孤児」とかだったら、済んだ話なんですけどね。だって、彼がコーディネイターである必要性、物語的に全然無いんだもん。『SEED DESTINY』の頃から。 まぁ、でも、それは些細なことなんだ。大した事じゃない。 一番の問題は……敵キャラが全員、三下悪役だってことだよ!恵まれたCVとスペック以外、言動も思想も何もかもカスなんだもん。まさか、最後の最後にキラ達の前に立ちふさがるのが、ざまぁ展開の為だけに生み出されたようなシリーズ屈指の勘違いチンピラ集団とは思わんかったよ、私は(== 正直、最後で最後の敵がこれかよ……って思いながら、映画、見てましたね。はっきり言って、強化人間の子達と比べても劣る。だって、あの子達は「可哀想」だから。こいつらには、その「可哀想」すら与えられてない。イキってボコられてギャフンされるだけの存在。人の形をしたサンドバック。 これがまだねぇ、『OO』二期のネーナみたいに因果応報受けた後、一人惨めな境遇を辿ったりしてたら妄想したり、同情する余地も沸くんだけど、こっちは全員瞬殺だからね。完全に物語の生贄として用意された挙句、消費され尽くして、「南無三!」としか言えんかった…… で、この露骨な敵sageが何の為にあるのかって言うと、味方ageですよね。後、視聴者に対するヘイトコントロール。エンタメでは王道的な手法。 ……なんだけど、それ前作(『SEED DESTINY』)でもやったじゃないですか。ジブリールとか、セイラン親子とか。デュランダルやカガリとの対比要員として。 だから、本作で、まさか、またやると思ってなかったですし、なんだったら、味方ageの為だけに敵を全部sageるとは思わなかったです。前作はデュランダルという最後の敵を用意してたから、露骨なジブリール&セイラン親子sageも受け入れられたんですけど。本作は、それすらないんですよね…… なんか、敵を全員sageた挙句に皆殺しにして、相対的にageた味方は全員笑顔で生存っていう結末は、ファン的に喜ぶべきなんだろうけど、「もう少しこう何というか 手心というか…」と苦笑いせずにはいられんかった。エンタメだから、ファンサだから、と言えば、そうなんだけど、そうなんだけどさ……結局、クルーゼ超えは無かったね。デュランダルやアズラエルの方がまだマシだった…… ■結論 今回の映画、個人的な好き嫌いで行くなら、別に好きではないです。 個人的には『SEED』終盤(48話~50話)と『SEED DESTINY』(1話)辺りが一番、緊張感とかもあって良かったと思う。制作側がキャラを殺すのに躊躇いが無くて。 けど、それは個人的嗜好であって、出来が悪いかと言われたら、それはNO。 二時間限られた時間の中でエンタメをやる。ファンサもやる。キラ=ヤマトの自分探しの物語としても完結させる。それも、劇場版クオリティで。 これ、全部やってます。そういう意味では、本当に良く出来てます。 でも、その為に、敵キャラからあそこまで魅力を剥奪する必要があったとは正直、思えない。 あそこまで敵キャラを駄目駄目に描かないとダメですか? そこまでお膳立てしてやらにゃいけないほど、『SEED』のキャラや世界観に魅力はないですか? そんなことはないでしょう。 敵陣営にも、もっと魅力を持たせた上で、それと対立するキラ、アスラン、シンの魅力を際立たせる描き方だってあったと思うんよ。 でも、二時間の尺にそれを求めるのは、流石に酷だったのかもしれない……主人公達が活躍して観客が楽しむなら、ある意味でそれで正解なのかもしれませんし。 というか、それをやろうとして、結局、上手く行かなかったのが『SEED DESTINY』だったのかも。 なら、思い切って、敵キャラをああいう形で描いてしまうのも手なんだろうな、とは思います。好きかどうかは別として。 とはいえ、今回の映画版、『SEED』の映像作品として見た時、クオリティは最上級ですし、ファンサの塊なのは間違いありません。 なので、『SEED』ファンの人には「観に行った方がいいよ」とおススメできますし、『SEED』ファンでないなら「別に見なくていいよ」かなって。 で、私自身としては……PVとかMADという形で折を見てまた映像には触れたいかな、と思う今日この頃です。映画館は……もういいかな。ニコ生で見たいね。「奴だ、奴が来たんだ…」って赤弾幕、飛ばしたい。 閑話休題。
地元だ、これ こら、キラとマリューさんは、そういいんじゃないから!(苦笑)……でも、いい意味で、姉弟っぽいというか、傍から見てると、好きな組み合わせよね、この二人。お互いに慣れないこと(キラ=パイロット、マリューさん=軍人)を無理してやってるのをなんだかんだよく分かってる。また、付き合い長いからねぇ…… 『SEED』の女性キャラで一番好きなのはステラで、次がナタルさん、その後にシホ、ミーア、フレが並ぶ感じですけど、一番、エッチなのはマリューさんだと思います。はい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年11月05日 19時02分31秒
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