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2024年08月05日
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カテゴリ:ゲーム関係


好きだったなぁ、これ。私の初アリスソフト作品だ。ラスボス(カカロ)戦で詰んで、人生で初めてエロゲの攻略本、買ったよ。そして、隠し要素の多さに啞然としたのは良い思い出w



一番好きな女キャラは、ぶっちぎりでライセン。




世界を憎む薄幸の女傭兵(元・娼婦)っていう設定が当時、刺さり過ぎた。多分、私の性癖を歪ませた一人。必殺技で斧を振り回す時の💦が可愛い。お次が魔女ナルツガイス。洗脳状態の冷めた表情が最高。



ナナスと結ばれると心を取り戻してエイベルに戻るんだけど、あの凍てつく眼差しが見られなくなるのは残念。戦力からも外れちゃうし。でも、笑顔はいいんだよねぇ……悩むー。



後は、看板キャラのアーヴィかなぁ。



正直、アーヴィ自身は、そこまで好みではない……ないんだけど、カカロモードの内容とか顛末まで含めると一番"らしい"キャラだったと思う。中盤、双子の弟として育ってきたナナスへの恋愛感情で思い悩んでたところで、「私達、実の兄妹じゃない、結ばれてもいいんだ……!」って希望を抱いた直後に、父親であるカカロに……って流れがエグい。

その後も、カカロを信じて疑わずに慕っているナナスの傍で、父親との関係を悟られないように、ずっと隠し続けて。多分、ラストでナナスの代わりにカカロに止め刺すのが一番、似合うのは彼女。

そんな彼女がエンディングで一人孤独に月光の下、国を去るのが、また……ね。日光の下、攻略相手(一番、好感度の高いキャラ)と一緒に国を去るナナスとは対照的なんだよね、あれ。あのスチル考えた人、天才だと思うよ、本当 d(--


※2024年に開催されたアリスの館35原画展より。ラミカ初登場時の一枚絵ですね。アーヴィの可愛らしさが滲み出してます。

あと、地味に男性陣も良いのよね、このゲーム。



主人公のナナスをはじめ、荒くれリザードマンのヒーロー、渋オジ隻眼軍師ストーリン、金髪イケメンで人格的にも格好良い黄金騎士のピッテンに、悲運の武人肌バルバッツァと選り取り見取り、嬉しいねぇ。ぐへへ……(==

今(?)だとエロゲで格好良い男性キャラと言えば、TYPE-MOONやNitroplusの印象強いけど、私の場合はまず、アリスソフトでしたね。いや、本当、懐かしいぜ……



























???「……ココはどこにょ?」









※補足:『ママトト』というエロゲだからこそ描けた光と影の物語

そんな訳で、この『ママトト』から始まり、『アトラク=ナクア』、いずれ記事にするであろう『大悪司』を通じて、私はアリスソフトのファンになっていった訳なんですけども、当時、一番、衝撃だったのは「エロゲなのにゲームとしてちゃんと遊べること」「エロゲだからできること、エロゲでしかできないこと」を、きちんと両立してお出ししてきた事にあると思う。

例えば、『ママトト』からエロゲ要素を抜いて、売り出すことだって出来なくはない。普通に遊べるからね、ゲームとして。

でも、それで今の『ママトト』ほど満足できるかって言うと、多分、できない。何故かと言えば、『ママトト』という作品が、光と影の両方をきっちり描いたからこそ味が出た作品だったから。

つまり、主人公であるナナスが平和のため、仲間達を集め、知略を振り絞って、天下統一を目指しつつ、女の子と交流を深めて一人と恋愛関係になっていく、という割と王道なお話の裏で、カカロという鬼畜外道が自分の私欲を満たすために暗躍して、滅ぼした他国の姫を攫って奴隷にしたり、自国の女性キャラを密かに毒牙にかけていくという、えげつなさ。誰かが幸せを享受している裏で、誰かが不幸になっていくというグロテスクさ。その光と影、表と裏の物語が同時に交差して描かれていくことで、結果として対照的な、何かモザイク模様のようなお話が紡がれていったんですよね。



最初は利用するために近づいた筈のナナスと互いに愛し合う関係になったライセンが夜這いしてきたカカロに短剣を突きつけて拒絶してみせている一方で、ナナスに恋心を募らせていたアーヴィはカカロに手籠めにされて、そのことで独り思い悩み苦しみ続ける。ラストではナナスを待っていたライセンが共に旅に出る裏で、アーヴィが一人、ママトトを去る……みたいなね。

それと、このお話において、カカロって、血縁関係はともかくとして、間違いなく、ナナスとアーヴィにとっては"父親"だったんですよね。十数年、一緒に寄り添って暮らして来た本物の"家族"。

だからこそ、カカロモードで裏切られた時のアーヴィのショックも一塩だし、終盤、実の両親の仇だと知らされてもナナスはカカロを憎み切れないんですよね。それはナナスの性格も大きいんだけど、家族として過ごして来た時間は、ナナスにとっては本物だったから。そして、そういうナナスを傷つけたくなくてアーヴィも自分の身に起きたことをナナスに明かそうとしないんだよね。ひた隠しにして。

そういう、お話を描く時、性的なものや残酷なものを赤裸々に描けるかどうかって言うのは、結構、大きいと思う。見ている方のインパクトが違うからね。『アトラク=ナクア』も、そう。まぁ、エロゲだから、性的なものを描いてくれないと困る、という見方もあるんだけどさ(苦笑)

そういう意味で行くと、アリスソフトはエロゲであることに真面目だったと思うよ。うん。逆にエロゲであることに拘り過ぎて、ブームの衰退から逃れられなかった、という感も拭えないけど。けど、エロゲじゃないアリスソフトの作品をやりたいかと言われたら……難しいね、バナージ。

今、振り返ると、00年代前後のエロゲって妙に勢いがあったというか、妙に関心が集まってたなーって気がする。パソコン・インターネットの普及と、ゲーム容量自体の増加が大きかったのかな。ここ十年、御無沙汰だから、今に関しては全く分かってないんだけど。「おい、このエロゲ、凄いぞ」みたいな話が全然、流れてこないんだよね。やっぱ、単価が高いからかねぇ。ガチャとかスパチャより遥かに安いのに。

当時は人気とお金がちゃんと集まってたのか、色んなライターさんや絵師さんが出て来て、結果、色んな作品が世に出てね。そして、若手からベテランまで色んな声優さんがエロゲに声を残していって。『ダークロウズ』とか『俺の下であがけ』とかね。今は知らんけど。







※9月14日追記 二十年ぶりに小説版、読み返してみて



良い画像がアフィになかったので。まぁ、もう絶版やしね。電子化もされとらんし……(--

そんな訳で、小説版です。『アトラク=ナクア』の小説版は内容、大体、覚えてるんですけど、こっちは、すっかり忘れてた。変化能力を持つ偽物のせいで女の子達が発情しちゃう事件が起きてたのは覚えてたんだけど(^^;

あ、でも、ラストのやり取り(「わたしの……ヒーロー……!」)、見て、ハッとしました。これ昔、読んだ奴だ、間違いない、って。ヒーロー、マジ良い(蜥蜴)男。

久しぶりに読み直してみた感想としては、ちゃんと面白かったです。キャラクタ―達も活き活きしてるし、事件あり、戦闘あり、濡れ場も……って感じ。

なお、濡れ場自体は控えめ。その分、お話に重点を置いた感じですね。官能小説ではなく、あくまでエロゲの外伝小説という立ち位置かな。でも、イラストは艶があって良かった。

やっぱ、ライセンやなあ、ナナスの嫁は。やきもきしてるアーヴィも妹ちゃんって感じで可愛かった。というか、ナナスきゅんの清童臭さにゾクゾク来た。お前ホント可愛いなァ・・・まだ美少年っぽさを残してる青年ってのがまたねえ。135ページのキス(されてる)シーン、エロッてなった。ナナスは受け。はっきり、わかんだね!

……というか、あれだね。ナナスが女の子だったら、『ママトト』最可愛ヒロインになっちゃうかもしれん。ミッドナイトブリス!

あと、挿絵の絵柄。好みだなーと思ったら、担当されてるの鬼頭えん先生じゃん!

先生の中世物の同人誌、好きなんだよね。ヲチが鬱で。最近(?)のは、割と控えめな印象だけど。それは、それで d(--






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最終更新日  2024年10月09日 20時53分49秒
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