天使になれない

2006年08月13日



娘が実家リゾート（←娘語です・・・。実家ではリゾート生活らしいのが伝わってきます。笑）に行ってから１０日になりました。

精神的にも物質的にもラクラクな日々になっています。

子供が一人いないと、こんなにも、お金も時間も空間も気も使わずに済むのかと、
いまさらながら驚きます。

おととい、授業の時。
関係代名詞の早わかりを解説するため、計算用紙を手に取ると、
・・・「計算用紙」とは、表側は使ってあるプリントの再利用です・・・
そこに、かわいい笑顔が一個、こっちを向いて笑っていました。
うっすら描いてあったので、目の悪い私は白紙と思って、
計算用紙のかごに入れてしまっってあったのでしょう。

娘の描いた、にっこり笑顔の丸いお顔クンです。

娘は何故か　物心ついたときから、笑顔しか描きません。
怒った顔や泣いている顔を描いているのを見たことがないです。
お日様も、うさぎも、犬も、ひとも、みんな笑顔。

どうしてなのか聞いたことがあります。
すると、「笑顔が好きだから」なんだそうです。

実際　娘自身も、笑顔のひとです。
控えめだけれど、ちょっとやそっとでは動じない。
そのくせ、「笑うこと」「笑えること」が大好きです。


・・・それはまるで、
そうではないことはもうたくさんみてきたから・・・
笑うこと、笑えるって、ほんとうにすてき・・・・

とでも言われた気になります。
もちろん娘はそんなことひとっことも言いませんし、
思ってもいないんですが。

・・・
なぜなんでしょうね。
わかりません。

そういえば、学校で
「好きなことわざを一つ選んで思ったことを書きなさい」
という宿題で、娘の選んだことわざ・・・

なんだと思います？

・・・
「不幸中の幸い」
です。

笑顔でそう言うのですが、聞いているこちらには、リアル迫力があるのです。

浮かぶのは・・・

空襲警報が鳴り響き、Ｂ２９からの焼夷弾の雨の中、
偶然転んで、転がったまま必死で物陰に隠れ、掃射をまぬがれた姿・・・・

とか、

手を引かれ見知らぬ人飼いに連れられて
育った村を去った　その数ヶ月後、
村の親類縁者が皆疫病で倒れ、
村は全滅した・・・

とか、

まさに「不幸中の幸い」。
よく考えたら、不幸中の幸い以上のよいことなんて、
この世にあるんでしょうか？
ないですよね・・・。


若干１２才の小学生で、
しかもふつうにしてると、１２才とは思ってもらえず、
幼子のように思われる子が、
この迫力。

なんなんでしょうね。
わかりません。

ひたすら、こういうとき、私たちの感じることは、
娘は「むかしのひと」なんだなぁ
・・です。


私たち、というのは、私、薫、息子、じーじ、ばーば、私の妹たち　ほか
娘を知るひとたちです。



戦時中の映像をテレビで見ると、
皆　普通に
「香ちゃん、これおぼえてる？」
と娘の顔をじっと見る。
なにか兆候がないかと思って・・・・。

それってやっぱりヘンですかね。笑

あ、なんか最初書こうと思っていた子供の数と経済の関係とは
ぜんぜん違う話になっちゃった・・・