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カテゴリ:こども(2009年)・・・中3,大2
今年の夏ドイツに短期留学した息子からの最初のメールです。 * * * * * * 2009/08/03 21:25 お母さん 今、ドイツは昼の二時半前です。 ゲーテで手続きを済ませ、面接を受け(順調にA2.2に進級できました)、 寮に入って荷物を整理し、やっと一息つけたところです。 昨日から、全てのものが自分にとって新しく刺激的で、 最初の二日間ですでに貴重な体験が百を越えたような気がします。 逐一日記にまとめているので、自分の宝物になると思います。 飛行機の中では隣の席のベルギー人(62歳、柔道7段で師範)と意気投合しました。 フランス語が母語の方で、俺がフランス語を少し話せると知っていろいろ教えてくれました。 日本の講道館を訪れられたことにとても感激しているようでした。 初級フランス語でも、英語と組み合わせればそれなりに喋れるのですね。 ドイツ語ほど好きではないけど、習っていて本当によかったと思います。 ドレスデンに着いてからも、空港で、バスや市電の中で、路上で、ホテルで、 ゲーテで、沢山のドイツ人と会話をしました。 ドイツ人は本当に親身になって助けてくれるし、俺の言っていることを理解しようとしてくれます。 話すたびに彼らに感謝し、嬉しくなりました。 そうそう、ドレスデンに着いて早々嵐(といってもいいぐらい強い雨と雷)に遭いました。 重いトランクを持って濡れながらホテルまで行き着くのは本当に大変でした。 でも、ヴィヴァルディは嵐と雷鳴をイメージして「四季」の「夏」を作曲したのだし、 18世紀ドイツ文学の溢れるエネルギーはSturm und Drang(「嵐と渇望」)と形容されるのです。 そう考えれば、ドイツに来て早々ドイツの嵐に出会えたことはすばらしいことではないでしょうか。 もちろん、良いことだけではなくて大変な目にも遭いました。 ホテル・バウチャーに朝食のサービスが付加されていると書いてあったので レストランに行ったら、ケルネリン(ドイツ語でウェイトレス)さんに カードを持っていなければ食べられない、と止められました。 そこで、フロントで訪ねたところ、カードは不要だそうで、その方がウェイトレスさんに話してくれて、無事に朝食を食べられました。 その席で、ボンに住んでいるサッカーチームの監督夫婦(休暇でドレスデンに来たそうです)と楽しく会話ができたので、確かめてみて本当によかったです。 それ以外にも、うまくいかないことは沢山ありました。 でも、どんな場合にも、待ってもらっていてでも言いたいことを整理して しっかり主張することで乗り越えられました。 泣き寝入りしていたら、きっと鬱憤がたまっていってドレスデンが嫌いになっていたでしょう。 でも、「ヨーロッパよ、かかってこい!!」という心構えでこの調子で頑張って せっかくの一ヶ月を最高の体験にするつもりです。 諦めない、言うべきことは言う、壁にぶち当たっても臨機応変に対応する、という能力は 塾のバイトで身についたんだと思います。塾での経験にも感謝しています。 それをするために言語面で助けてくれる電子辞書、電子辞書を貸してくれたゲーテの友達にも とても感謝しています。 一人で外国に来て、感謝するということを実感を持って認識できたと思います。 何気ない会話でさえ、ひとつひとつが素晴らしい経験です。 ドレスデンの魅力はもちろんゼンパー・オーパーやツヴィンガー宮殿、フラウエン・キルヒェなどの美しい歴史的建造物にもあるのだけど、 それよりもっと素晴らしい魅力は、 ドレスデンにいる人間にあるんだなと思いました。 さて、明日までもうすることはありません。 街に出て、スーパーで食材を買ったり、ドレスデンの街を散策してこようと思います。 ひとつ残念なことが、借りたデジカメが壊れているのかと思うぐらい すぐに電池がなくなってしまうということです。 せっかく写真に収めたい場所はたくさんあるのに、不便なので、 これだけが本当に残念なことです。 それでは行ってきます。 腰に気をつけてお元気でいてください。 S お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.08.20 17:42:19
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