ジジ。
酷い状況で、傷だらけで虫だらけのジジを保護したのは、ジジがほんとに赤ちゃんだったとき。それからずーっとそばにいた。何度か一緒に引っ越しし、猫大嫌いと言ってた父もそれこそ猫可愛がりしていた。ソファで寝そべってテレビを見る父の、お腹や脚や顔のそばにいたジジ。父の膝に座っていたジジ。私がお風呂に入るとドアの前で待っていたジジ。家族が帰るのを、寝ていても聞きつけてドアの前で待っていたジジ。お腹の大きな私のお腹に乗ってたジジ。生まれた息子たちの枕になり、毛を毟られても怒らないで我慢してたジジ。幼いむすこたちの横暴にも力いっぱいの抱っこにもかかわらず、ずっとむすこたちを好きで、小さいむすこたちに抱っこされて一緒にYouTube見てたジジ。弱って力もなく、寝たきりになった12月、抱っこして2人きりでクリスマスツリーを見た。12月21日の早朝、天国へ。父はわざわざ遠くから来てくれてた。姉と妹からはたくさんのお花が届いた。何度も一緒に新幹線に乗った。私が何度か入院したとき、特に長かった入院の時には連れてきてもらった。ふかふかのサラサラのジジの匂い。また今抱きしめられたら。今頃、天国かどこかで父と母に甘えているだろう。そうだといいな。