カテゴリ:日々のカケラ
遠くに住んでいる孫たちの様子が届くと、やっぱりうれしくなる。そばにいると慣れっこになってしまうぼくだから、離れて想像するのもいいかもしれない。ヨシエどんが笑い出しそうになりながら、タウリンが通いはじめた幼稚園の運動会の話を聞かせてくれた。 どこにでもある定番のかけっこの話だ。赤ん坊のころから動き回る活発なタウリンの勇姿を、運動音痴だった母親のナミはビデオカメラを構えて楽しみに待っていた。ヨーイ、ドン。合図と同時に一斉にスタート、と思いきや、なんとタウリンがひとりポツンと残って、まるでウサギかバッタのようにピョコタンピョコタンと両足を揃えて跳ねていたそうだ。一瞬なんのことだか聞いただけではわからなかったが、その場にいてもわからなかったかも知れない。このかわいい孫ったら、まったくジッジの性格をしっかりと受け継いでいる。いや、百倍ほども増幅して備えているようだ。自分流なのか、それともまさかウケをねらったものか、とにかくおもろいやつだ。何度想像してもおかしくて笑ってしまう。 血は争えないということか、ナミにもこんな思い出がある。小学校の運動会で障害物競走を最後尾で走っていた。同じように遅い子もいるようで、ほぼ並んで平均台の前に来たときだ。お先にどうぞと場所を空けて待ったナミ。思い出すと、今でも微笑ましくなる。競争するとは、我が家系では勝ち負けを競うことじゃない。いかに楽しめるかと、心の在りどころに素直になって演技力を競うのだ、なんて運動会が大好きだったこのおやじは今さらながら負け惜しみを言っている。そう言えば、息子のユウにもあった。よほど負けたくなかったのか、ゴール近くになって前を走る子のTシャツをわしづかみにしてしまった。負けず嫌いは今も変わらないだろうが、彼の名誉のために、根はやさしい男だ。それにしても、タウリンだ。今度の会うのは正月だろうか。真っ白な雪の上でピョコタン競争しようかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 19, 2007 04:21:09 PM
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