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カテゴリ:BLコミック・小説
可南さらさ:原作 陵クミコ:絵
「セカンド・ラブ」 B’ 海王社 放課後、揺れるカーテンの影でキスをした。初めての恋で、初めての男。この男にどこまでも溺れた。――高校男子寮以来の腐れ縁で別れたハズの男・佐久間が、突然ウチにやってきた。無駄に魅力的な奴のせいで、すっかり恋に臆病になったサラリーマンの静流。抱かれていても別れが怖くて…ただの「トモダチ」に戻ったのは三年前。パティシエになった佐久間はフランス修業帰りなのに無職だと言い、そのまま静流のウチに居ついてしまい? ――平凡リーマンは、美形パティシエに翻弄される。再会ラブ。 高校時代、突然キスされて身体を求められて・・・ それまでは問題児で正直「嫌だな」と思っていた筈なのに。 でも、知れば知るほど、噂とは違っていて。 初恋だったーーー でも、佐久間はいつも周りに女性の影があって。 決定的だったのは、自分に何の相談もなくパティシエになる為にフランスに行くと言い出して。 自分がダメになる前に自分から断ち切ろう。だから「友達に戻ろう」と言った筈だった。 しかし、アイツは2年後、突然日本に戻ってきて、厚かましくも暫く置いてくれと言う。 なんだかんだ言いくるめられてそのまま居ついてしまって。 さらに、別れた筈なのに静流を抱きしめてきて・・・ 肝心な事は言葉が足りなくて。 相変わらず女性からモテている元恋人。 自分は、その初恋のせいで恋をするのに臆病になって。 過去に実の母親に顧みられずに捨てられた事もあって、自分の心が壊れないよう今度は期待せずにと思っていたのに。 期待せずにはいられないような台詞を言う佐久間。 でも、そう言いながら帰宅した奴の身体からは女性モノの香水の香りがして。 さらには会社の帰りに見かけてしまった。佐久間が女性と仲良さそうに、自分が好きな微笑みを浮かべて・・・ 再会モノでした。 でも、別れたと思っていたのは静流だけで、実は佐久間は2人の共通の友人である浮田から「静流が見合いをした」と連絡を貰ってフランスから戻ってきてしまったという(笑) 高校の頃から佐久間の前に何度も姿を現した女性=静流が会社帰りに見かけた女性なんですが、それも実は人妻で世話になっているオーナーの奥さん。 高校時代はバイトのあっせんをしてくれて(フランスに行く為にお金を貯めていた)、現在は店舗探しを手伝っていてくれただけ。 その辺、静流が知らないと思っていたのか?全く説明が無く。 フランスに修行に行く際も「待っててくれ」の一言くらい言えばよかったのに(^^ゞ 自分勝手そうに見えて、ちゃんと静流の事を理解していて。 本当は、その頃世話になった人からは「3年はみっちり修業しないと独立出来ない」と言われていた筈なのに、静流が絡んだ途端、かっ攫われないよう辞めて戻ってきて。 その事をさっさと説明していればよかったのに、静流から別れを切り出したから言えなかったのか?それでも隠すつもりが無かったんならどうして? とかとか、とにかくいろいろ佐久間の言動に関しては謎というか不可解というか・・・(笑) 高校時代からこっち一度も「好きだ」と言った事もないというのも不器用過ぎて(^^ゞ でも、たまたま静流が同僚である新見と酒を飲みに行った事。 そこのバーテンがたまたま佐久間の昔のバイト仲間だった事で佐久間に連絡がいって。 さらに、佐久間が嫉妬した事からお互いに胸の内を告白しあう事になった事でハッピーエンドになります。 しかし、モテ過ぎる恋人を持つと恐がりになってしまうモノなのか? まぁ、静流は母親に置いていかれた経緯もあるので、好きな人に去られる思いをしたくなかったってのもあると思うんですけどね。 ホント、せめて佐久間がフランスに行く前に一度でも相談していたら。 事後報告という方法を取らなかったら・・・ 不器用とすれ違いがここまで拗らせた恋愛模様でした。 結構、読んでいてキュンキュンしてしまって。 最初はどうかな?と思いながら読み始めました。可南作品は久しぶりだったし。 でも、これはかなりお気に入りな内容でした(^^) しかし、「セカンド・ラブ」と聞くと、中森明菜が浮かぶ辺り賞をな女ですな~(爆) 崎谷はるひ:原作 緒田涼歌:絵 「きみの目をみつめて」 B’ 幻冬舎 ひきこもりの売れっ子ホラー作家・神堂風威こと鈴木裕と、家政夫として派遣された兵藤香澄が恋人同士になって二年。香澄の影響で少しずつ外界と接触しはじめた神堂は出版社のパーティーへ。そこで自らが原作の映画の主演俳優・英圭吾と挨拶を交わすことに。やさしく紳士的な圭吾に対して珍しく人見知りしない神堂に、香澄は気が気でなく……!? 正直、続編が出るとは思わなかった作品でした。 さて、くっ付いてその後?どうなった?と楽しみに読み始めました。 恋人同士になってから2年後の2人。 香澄のおかげで、まだまだだけどそれなりに世界を広げ始めている裕 現在、香澄は裕のマネージャー的仕事も任されていた。 現在、裕の作品が映画化の話が進んでいた。 担当も仲井から野々村という女性に変わっていた。 でも、編集長に出世した仲井も彼なりのサポートという形で切れてはいない関係。 新春パーティに参加した時、挨拶を交わした好青年・英圭吾 彼は裕の作品で主役を演じる俳優だった。 しかし、売れっ子なのに裕だけでなく香澄にも礼儀を尽くし、会話も嫌みが無くて。なによりハンサムで。 そんな彼が「将を射んと欲すればまず馬を射よ」と言い出したから大変な事に。 何故か英とメル友になったり自宅に誘ったり、料理を教えてあげてと言ったり・・・ 英が裕を狙ってると感じた香澄は気が気じゃない。 裕も英が絡むと香澄の機嫌が悪くなるのに気付いているのに。 「何か間違ったのかもしれない」 そう感じているのに、何を間違ったのかわからない裕。 そんな鈍感な裕でも気付いてしまった! 実は、英は裕ではなく香澄狙いだった事に。 だから、香澄を取られたくなくて自分に振られた仕事は体調ド返しで引き受けたり。 香澄が英とメルアドを交換しようとすると「ダメ」と言ったり。 それでますます香澄がグルグルしちゃうという事には気付かないで(^^ゞ それと、今回問題だったのは新担当の野々村が何故か異様にこの映画化に関する仕事を裕の意思や体調を顧みず積極的に受けさせようとゴリ押ししたり、全て把握している筈の仲井が野々村に注意せず受け入れてる風な様子。 最終的には取材中に裕が倒れて救急車で運ばれる事態になった事で、野々村も猛省する事になった事。 仲井にも謝罪の際に今まで胸に抱えていた不満を香澄が全て吐き出した事。 さらに2人が帰った後で裕が不安に思っていた事を全て香澄に話した事でほぼ?全て解決。 英も「まだこれから」という段階で釘を刺した事で諦めてくれたので、その辺も解決。 「おふたりまとめて恋したのかな?」 お互いを欲して仲のイイ2人を見ていて、片方ではなく2人でいる様子で気に入ってしまったと言う英の言葉。 なんかとてもわかる気がしました。 もし、どちらがより好き?と訊かれたら「○○」と答えるかもしれませんが、それは恋人であるもう片方がいればこその魅力というのを私も何回も経験してますし。 「炎の蜃気楼」の高耶さんと直江 「春抱き」の岩城さんと香藤くん 「エス」の椎葉と宗近 「タイバニ」の虎徹とバーナビー 等々ね(^_-)-☆ 本来、もっと早く出る予定だったみたいですが、去年、先生に起こった度重なる御不幸。 微妙な心理状態の中、それでもこうしてホワーンとさせて貰えるこの作品を書き上げて下さった事に感謝です。 ←よろしければ1クリックお願いします 励みになります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.03.21 23:25:40
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