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2012.07.12
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超訳百人一首 うた恋い。第2話「陽成院」


「私が依頼しました!」


今回は、業平と高子回で高子の隣に座っていた高子の子、貞明回。



あらすじはコチラにて。


貞明役の森久保さんが実にピッタリでした☆



小倉山にて・・・

藤原定家と宇都宮頼綱
実は、百人一首は頼綱の山荘の襖を飾る為に作られたもの。

「私が依頼しました!」
「僕が選びました!」


さすが親戚(笑)
なんだろ?このドヤ顔2ショット(≧m≦)ぷっ!

しかし、新勅撰和歌集が不評で不貞腐れていたという定家。
元気になってよかったと言う頼綱
しかし、定家的にはおエライさんからクレームが出たせいだと怒り心頭。
そんな彼を元気づけようと企画したのが百人一首だったらしい。

「頼綱くん、大好き♪」

わははっ!本当に救われたんだね~♪





今回の主役は、陽成院

高子の子で、9歳で清和天皇から譲位され帝位に就いた人。
そして17才で退位し陽成院を名乗っています。
そして世に残した歌は百人一首に残っている一首だけ。


そして、在位中彼に使えていたのが在原業平


なかなかに暴れん坊だった貞明はずいぶん周りを振り回していた。
妹のやすこですらオロオロする中、唯一顔色一つ変えず微笑んでいたのが綏子

「コイツ、いつもヘラヘラしやがって」

その印象は、初めて会った時から変わらなくて。


妹の部屋に毬を蹴り込んでしまった貞明
遊び相手である綏子のおかげで妹は泣き止んだが・・・

ソッと毬を取ろうとした貞明に毬を手渡し、ニッコリ微笑んでみせた。
業平に名前を訊ねるも、「愛らしい方」と言われると「ブス!」と言って見せたり。


それからというもの、行く先行く先で見かけるようになった綏子
頬を染めながらも拒絶したり隠れたり(^^ゞ
そんな様子を見ていた業平は・・・


「アイツ、ムカツク!なんとかして懲らしめたい!」
「では御上、歌の勉強を致しましょう」

それがどう繋がるのか?
歌なんて嫌いとやる気ゼロの貞明
でも、業平が語って聞かせてくれる旅の話は大好きで。

今回は東国の話を

男体山と女体山

tsukubayama

リアル過ぎです(爆)
これから筑波山に行く事あったら思い出してしまいそうです (* ̄m ̄) ププッ


歌がきと呼ばれるお祭りがこの地方にはあって、その日だけは自由に人を愛する事を山の神が許す日だそうで。
しかし、貞明にとってはそんな話も全く魅力を感じなくて。


蛙の鳴き声がうるさいと眠れない貞明
(緑の人に言ったら怒られそう?/笑)

起き上がってウロついてみると
帰る時間が遅くなったらと泊まる事になった綏子の姿が。

「もののけに取って食われるぞ」

ついつい、そんな事を言ってみるも恐がる素振りも見せなくて
またまた、朝になったらさっさと帰れよと言ったりして。

「蛙の声が心地よかったので近くで聞いておりました」

人より命が短い。そんな小さな命が今こうして頑張っていると続ける綏子。

貞明にとって理解不能な綏子の言葉。

「こんな冴えない自分ですけど頑張ろうと思えるのです」

そう言ってまたニッコリと微笑む綏子
そんな彼女をつい、見つめてしまってた自分に腹が立って。

業平に蛙の退治法を訊ねる貞明。
蛇は蛙を喰ってしまいますと教えられ、即実行に移す。


その日は大変な騒ぎとなって。
あちこちで蛇が蛙を丸飲みしていて(モザイクが!/笑)

綏子にも蛙を丸飲みしている蛇を目の前に突き付けて。

「嫌い!貞明様なんか大嫌いっ!」

後悔先に立たず ですよっ!
でも、そんな気持ちも億尾にも出さず蛇を投げつけて。

「ザマーミロ!ブスブスブスっ!」

この時代の子にしては精神的に幼稚というか(^^ゞ



「どうせ、俺なんか面倒くさいとしか思っていない連中だ」

大人の事情で9歳という若さで帝位に就いた貞明
周りの大人たちが自分をどう見ているか知っていた
(聡い子です)

「私も好き勝手してやる」

だから、この振る舞いだったのでしょうか?

そんな話をする貞明に、業平はこれからは旅の話ではなく歌の話をすると言います。
当然、不満爆発な貞明。
しかし、

「貴方のような天の邪鬼にこそ歌は必要なんです」

業平の言葉に出ていこうとする貞明
それを止める業平

自分はいつまでもお傍に就いていられないのだと。

「だから、残せるうちに貴方に何か残したいのです」

何かいつもと違う様子に、とりあえず歌の教えを聞く貞明。

歌は自分の気持ちを隠す事なく表現出来る面白さがある。
こっ恥ずかしい台詞を並べても、「歌だから」という言い訳が出来るからと。

口で言っても、フラれた際に散々な目に会う。
しかし、歌なら上手くすれば後世に残るからと。

「お得ですよ!」
「セコイし」



「くだらないからイイのですよ」

歌ってくだらないと言う貞明にそう返す業平。
くだらないからこそ普段言えない事を素直に言える。
歌を詠む時、人はしがらみを忘れ自由になれるのだと。


そして、業平は自分の余命を知っていたかのように
1年もしないうちにあの世に旅立ってしまった業平。
利用するだけの大人の中で、母とこの業平だけは本当の貞明を見ていてくれた人だった。
業平の死を、やはり悲しんでいた母・高子と共に悲しむ貞明。



その後、ますます周りと上手くいかなくなってしまった貞明は、17歳で帝位を追われてしまった。

後に天皇となった定省との確執を恐れた周りは、定省の妹を嫁がせてきたのだ。
その妹こそ綏子だった。




かつて、大嫌いと言ったのに。その男の下に嫁がなくてはならない可哀想な女。
そう思ってるくせに、本人には辛い言い方しかしなくて。

しかし、綏子は覚えていてくれたのですね?とニッコリ。

「私、冴えないなりに頑張ります
末長く宜しくお願いしますね」


そう言って、まっすぐ貞明を見つめる。
またそんな彼女にムカついて・・・


綏子の家に通いに来た夜

「通わないとうるさ奴がいるから来てやっただけの話だ」

相変わらず、そんな言い方しかしない貞明の言葉も意に介していない風の綏子。
そんな彼女見て、とうとう、貞明はこんな事を言ってしまう。


「綏子、おまえ、恋人でも作れよ!
私のような粗暴者の相手をして終わる人生なんて哀れでね。
私が手を出さないんで欲求不満だろう。他所で好きに発散しろ!」


どうせ、自分の良からぬ噂を耳にしているだろう。
どうせ、誰も本当の自分なんか見ようとしてくれないーーー

でも、それは綏子にとって心外な言葉だった。

「浮気を勧められようとは思いませんでした」

お互いに好きで結婚したわけではない。他の者たちもやっている事と言う貞明に対し素直に怒りを表し、たとえ周りがそうであっても許される事だとは思っていないと返す綏子

「でも、女らしく恋の1つでもしてみたいだろ?」
「はい。貴方と」

まっすぐ見つめそう言う綏子

嫌いだろ?という問いに好きではないとハッキリ言う綏子。
でも、結婚したからには観念して好きになりますと。

「私はその人を好きになる努力をしたい!」

そう言うと、貞明の人を試すような言葉を責め、頬をつねり上げる。

「私は貴方を裏切ったり致しません」


翌朝、綏子の家をあとにする貞明。
牛車の中で、彼女を思い、業平にかつて言われた通り、たまには心に素直になって歌を詠んでみるかと思い至る。



つくばねの峰よりおつるみなの川 恋ぞつもりて淵となりける


これが陽成院として唯一現在に残された歌。


当然、読んだ綏子は貞明の素直に自分に対しての気持ちを嬉しく受け取り。

kiss28

うーん・・大胆!(笑)

「すごく嬉しかった!」

貞明だって顔が真っ赤なクセに、つい「社交辞令」と言ってしまう辺りが彼らしいというか(^^ゞ

「そんなのウソです!私、貞明様のお気持ちわかっちゃいました!!」

それでも尚、わかってたまるか!と言う彼に

「これからゆっくりわかりあっていきましょうね」






暴君として伝えられていた陽成院
その一方で、こんな素直な歌が残っていて。
どっちが本当の陽成院なのか?

でも、百人一首のおかげで陽成院のこんな一面を知る事が出来た

きっと、定家の内心は「僕が選びました!」とドヤ顔したいところでしょうね(笑)


でも、諸説ある人だからこそ、この歌の中の貞明こそ真の姿と思いたくなってしまいます。
嫌い嫌いも好きのうち。
いつの間にか好きという気持ちが積っていって、今愛しいと思ってるなんて素敵ですよね!
この世にこの一首だけと思うだけで、定家グッジョブ!と言ってあげたいかもです(^^)

それと同時に、ただの微笑み&冴えない女じゃなかった綏子
いや、逆に凄過ぎる女性でしょ!
彼女が、本当の貞明を見てくれてる人で本当によかったです。





ミラーブログURL http://84446692.at.webry.info/201207/article_19.html



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Last updated  2012.07.13 01:17:40
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