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2012.07.19
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超訳百人一首 うた恋い。第3話「宗貞と吉子 僧正遍昭」



「女はどうやったら偉くなれるのかしら?」




あらすじはコチラからどうぞ





最近、この番組を見てから「ちはやふる」を見ると歌が違った形に感じられて楽しいです(^^)



「どうも~。藤原“スカイツリー”定家です」

今回は勅撰和歌集について話をする定家

定家が携わったのは「新古今和歌集」と「新勅撰和歌集」
そして、その先駆けとなったのが「古今和歌集」

ここで紹介されたのが紀貫之

って、こっちは東京タワーですか(^^ゞ
「テヘペロ」って・・・こっちも軽いですなぁ(笑)



紀貫之が大変な思いをして訪ねていったのは喜撰法師の所。
天皇の勅命を受けた貫之が六歌仙の相談に訪れたのだ。
しかし、喜撰以外はみんな故人。なので喜撰に当時の話をして貰う事に。




話してくれたのは良岑宗貞(後の僧正遍昭)と吉子の話。


百夜通い  小野良真の娘の所に100夜通えるかの賭けをしていた

「実は人様に見せられない顔なんだよ!」
「それはないよ」

否定する宗貞

労力に見合う絶世の美女とまで断言する。


春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山

持統天皇の歌を口にする吉子とはどうやら幼い頃からの知り合いだったらしい宗貞。
「お兄様」と呼んでくれる吉子

「そんなに言うなら君も挑戦しろよ」

さらには吉子の父が娘を後宮に入れようとしているとい噂を聞いてしまい、宗貞も百夜通いをする事に

「吉子が帝の妃になる・・・?」



「お互い、大人ですもの」

吉子のもとに訪れた宗貞
御簾は上げてくれないの?と他人行儀だと言う宗貞にそう返す。
そんな彼女に、多くの殿方に言い寄られているようだねと少し意地悪な物言いを。
すると、吉子は

「女が幸せを求める事は傲慢かしら?」

一度は百夜通いとは傲慢と言った宗貞だったが、彼女の言い分に納得する。

「では、まず私の心を示そう」

百夜通い、今度は自分がやる事にしたと伝える。
友達に唆されたのか?とらしくないと言う彼女に、恋心を認めてもくれないのかと告白する。
今まで兄と妹のように育ってきた2人。
宗貞はその気もちを恋だとなかなか気付けずにいて。吉子もまた突然の宗貞の告白に戸惑うばかりで。

「私は貴女を愛しているよ。吉子」

帝であろうと誰にも渡したくないーーー
そう言って御簾を上げようとした宗貞だったが、断固、吉子から拒絶される。

「口だけならなんとでも言えるわ」

その言葉を信じさせる為の百夜通い。
ならば成し遂げる!

「私は負けず嫌いなんだ。必ず百夜通い通す。だから君もそのつもりでいるように」



それから宗貞の百夜通いが始まった。
2日目は雨
思いのほか歓迎してくれる吉子
それだけでなく、自分以外は言葉も交わさなかったと聞きまんざらじゃない宗貞。

だが、彼女が宗貞にしたかったと言う相談は宗貞を大いに驚かせる。

「もし、結婚したら私の宮仕えを許して欲しいの!」

御所に参内するのが夢だと語る吉子。
歌や美・それらを天井人と競い、自分を高めたいと顔を輝かせて語る

「それはお薦めしないな」

器量よしの吉子が参内すればみんなの目・・・果ては帝の目に留まってしまうかもしれない。
吉子を自分だけのモノにしておきたかった宗貞
だが、吉子は自分だけの世界に浸るのではなく、外で多くの人々と触れ合って技を磨きたい。

その決定的な差に吉子は腹を立て奥に引っ込んでしまい、宗貞もまた彼女は子供っぽさが抜けないと子供扱いする。



かつて、持統天皇の歌を口にした吉子は女性でありながら天皇にまで上り詰めた持統天皇を素敵と言った。
そして自分もそうなりたいと。

「女はどうやったら偉くなれるのかしら?」

自分も天皇になれないし、女性も天皇になれないと教えてやるとそう呟いた吉子。
小さい頃から考えはあまり変わっていないようで。

「あと九十八夜、説き伏せてみるか」



それからもずっと大変な場所だという事。
キツイ場所だという事。
自分の祖母という実例まで出してみるも、固く決意している彼女の心を揺らす事すら出来ない。
そればかりかどんどん態度が頑なになっていく吉子。



「偉くなりたいの?」

幼い頃言っていた言葉を持ち出しそう訊ねる宗貞
結果的にはそうだけどちょっと違う・・・そう答えた吉子。しかし

「結婚も考えたのよ」

宗貞のような男性に愛されて(浮気前提を繰り返し強調してますね(^^ゞ)
それでも誇りを失わず。そして家を守り子を育て。尚輝けたら立派で素晴らしい事だと。

「でも、それでは私の眠った部分があまりに多いいと思うの」

しかし、そこに今まで自分が学んできたもの。培ってきた知識。
そこに十分に試す機会はあるのか?

「たった一度の人生、自分の全てを賭けて高みで戦いたい!」

だが、その言葉に対し、宗貞は男だったら応援したかったと。
今の時代、どうしても女性は守ってあげる存在。

幸せになりたい!

「でも、誰かにして貰いたいんじゃないわ!
私が自分の力で幸せになりたいのよ!!」


待っているだけ。守って貰うだけの女・・・
それを宗貞が求めているとわかる度に寂しかったと訴える吉子


結局、その夜は喧嘩別れ。
吉子を強情だと頭を悩ませる宗貞

「中途半端に手放すくらいなら入内された方がマシだ・・・」


とうとう百夜という日。
狙ったかのような大雨。
それでも出ていく宗貞

しかし、橋の途中で突然橋が崩れーーー



「お兄様が亡くなった?!」

知らせは吉子のもとにも伝えられ。
周りが止めるのも聞かずに宗貞を探しに行こうと飛び出していこうとする吉子。
そんな彼女がぶつかった相手・・・

死んだと伝えられた宗貞だった。

「やっと顔を見せたね」

無事だった事がわかると途端に涙が浮かんでくる吉子。
しかし、ずぶ濡れの宗貞の為に湯を用意しに行こうとした吉子を抱え上げる

munesada

「君はこっちだ!」

そして寝所に入り、これで百夜達成だと微笑む。
そんな宗貞に抱きつき、ポロポロと涙を流して、自分がバカな事を言ったばかりに危ない目に合わせてしまったと謝る吉子。

「泣き顔も綺麗だ」

そう言いながら口付けようとしたその時。吉子は両手で宗貞を押し戻す。

「ごめんなさい!」
「おいで」

そう言って優しく抱きしめる宗貞

「どうしてもダメなの?百夜じゃ私の思いは届かなかった?」


子供の頃から好きだったと言う吉子。
さらに、この百夜いろいろ考えたと。

「どうしても諦めきれない私の夢」

だから、今夜は来れなかった事にして貰えないだろうか?
そんな残酷な願いを口にする。
お互いに憎からず思っていて。それでも尚上回る夢

そんな彼女の頭にチョップをし、押し倒す宗貞

mune-yoshi

「ダメ!百夜通ったら私のお嫁さんになってくれる約束だ!」

腰ひもを解いていく真剣な宗貞の表情
それをジッと見つめている吉子

「わかったよ 私の負けだ」

折れなくてはならない瞬間



そして吉子はーーー



「こうして目に納めるのも最後かもしれない」


あまつ風 雲のかよひ路 ふきとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ


更衣として入内した吉子
結局、吉子の天女の羽衣を掴む事が出来なかった宗貞。
ただただ、彼女に幸多からんと祈りながら。



そして、この吉子こそ後の小野小町だったーーー





遠藤さんと内田さんがすごくよかったー!
遠藤さんの声で言われると・・・「私の歌を聞けぇー!」って事になりますか?(≧m≦)ぷっ!
しかし、宗貞があまりにかっこよく、吉子は言うほど美人じゃない気がしたのは私だけ?(爆)


この恋。
最初の段階で宗貞が許可していたら結婚していたんでしょうか?
間違いなく吉子も好いていたという感じでしたものね。

しかし、僧正遍昭と小野小町の組み合わせ
2人が結婚していたらそれはそれですごいわぁ

でも、上を目指し志を変えない吉子は今の働く女性にどこか通じるものがある気がするし。
宗貞の考え方は、もちろん美し過ぎる吉子を心配してというのが大きいのだろうが、「こうあって欲しい」という考えは今も昔も男って変わらないのね!という気持ちにもさせられたし。

時代こそ昔のお話なのだけど、十分今に通用するやり取りだったんじゃないかと。
それこそ最後の宗貞の決断も含めて。

小野小町は実在していない説もある女性ですが。
こんな実に人間らしい女性であったのなら・・と想像するととても楽しく。
それでいて宗貞を思うと、どこか物悲しさも漂った回でした。


しかし、ここまで求められる・・・羨ましい




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Last updated  2012.07.20 03:07:35
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