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テーマ:アニメあれこれ(27170)
カテゴリ:少女漫画&女性向け漫画原作アニメ
超訳百人一首 うた恋い。第12話 「道雅と当子 左京大夫道雅/うき世の月 三条院」
「この方こそ、私の運命の人」 公式HPより 道雅と当子が出会ったのは、当子が斎宮となり都を離れる前夜のことだった。もう二度と都に戻れないかもしれない、生まれ育った場所をこの目に焼き付けておきたいと望む当子を、道雅は内裏から連れ出す。束の間のひと時で心を通わせた二人はそれから3年後、当子が斎宮を退下し都へ戻ると逢瀬を重ねるようになる。しかし、内親王である当子と臣下の道雅の結婚が許される訳もなく…。 今回ずっとこの作品を見てきて、何度か叶わなかった恋というのを見てきましたが、この通雅と当子の恋が一番悲しく「悲恋」という言葉がピッタリだと思いました。 この作品を見ていて泣いちゃったのはこのカップルだけでした。 イッセーVSヨリツナー えっと・・・今回はヒーローショーなお2人ですか?(^^ゞ と思ったら、伊勢海老⇒伊勢神宮に結び付けたかったみたいで(^^ゞ 伊勢海老⇒伊勢神宮⇒斎宮 当時、斎宮が臣下と結婚する事はありえない事で。 通雅(@木内さん)・・・第7話で出てきた中関白道隆の孫であり、清少納言が仕えていた定子の甥。 しかし、実の父が弓を射掛ける事件を起こし、今は没落している。 そして今回の相手は、その斎宮に卜定された当子内親王(@花澤さん) 栄華を極めた頃の夢を見ていたところを飲み屋の人間に起こされた通雅。 明日は斎宮を伊勢にお送りしなくてはならないからと家へと歩いていると 「そこのおまえっ!」 突然、少女に呼び止められ用心棒を頼まれる。 そしてこの少女こそ当子内親王 「お願い!生まれ育ったこの場所をしかと目に焼き付けておきたいの!」 もう、京に戻ってこれないかもしれないからと。 姫様の必死の願いに、内裏がよく見える場所まで連れていく。 説明をしてやっていると、ポロポロと泣き出した当子。 「京を離れたくない」 両親との別れを嫌がる彼女に、花や土などいろいろ差し出し記念に持って行け!と必死に自分を慰めていてくれている通雅に、あんなに泣いていた当子は思わず笑い出す。 「私が京に戻れたら、今のように私を負うてここに来てくれますか?」 「ええ。宮様が望まれるなら」 通雅の名前を刻んだ当子は、叶うかどうかわからない約束を通雅と交わす。 それから3年後・・・ 三条天皇が退位し、それと共に当子は伊勢から京へ戻ってくる。 通雅はというと、蔵人頭に任ぜられるも数日で更迭されてしまっていた。 そんな彼の前を京に戻ってきた当子の行列が通り過ぎていく。 そして通雅は当子に文を出す。 ところが、思ってもみなかった返事が届けられ・・・ 3年ぶりの対面を果たす。 「久しいですね、通雅」 すっかりお年頃の女性に成長していた当子。 でも、いきなり抱きついて来る辺りあんまり変わってない?(笑) 「私、ずーっとおまえに会いたかったの!」 でも、まだこの頃は恋仲になるとは思ってなくて。 「今宵は私達の駆け落ちについて話し合いましょう!」 ある日、駆け落ちしようと言い出した当子。 当然、却下する通雅。 「私を連れ出してくれるとおまえが言ったのでしょー!!」 そして通雅に内親王と臣下の結婚は許されない。 でも、駆け落ちして籠城を決め込めば・・・ 「これはおまえにも悪い話じゃないと思いますよ」 しかも、自分は父親に溺愛されている。それを利用する! このままバレたら三条院の怒りを買うが、結婚すれば話は別になる。 かなり本気モードの当子。 結婚すれば、地位も上がる筈。 「私はそんなのごめんです!」 周りから、出世を目当てに内親王に近付いたと思われてしまうから。 当子や自分、果ては中関白の名を貶める事は出来ない。 だが、思ってもみなかった言葉だったのか? 身体を震わせて・・・ 「だったら私とおまえはどうやって一緒なるのです?」 泣きそうな顔。それを見た通雅は 「急かされずに待っていなさい!私は偉くなります! 必ずや公然と貴女を御所からお連れしますから」 そんな簡単に敵う筈の無い約束。 わかっていながら、それでも通雅に抱きつき、明るくせっかち過ぎたと謝る当子。 「応援してますよ、通雅。 必ず私を連れ出して下さいね」 そしてやはりそんな簡単に偉くなる筈もなく。 いっその事、父を失墜させた道長を・・・と考えてみるものの、やはり、他人を陥れたり利用したりする事は出来ない 「正しく、がむしゃらに頑張るしかないのだ」 そんな事を考えて刀を振っていると・・・ 当子の乳母の中将内侍が三条院にバレてしまったと飛び込んできた。 自分も2人を手引きしたとして追放されてしまったと。 とにかく当子の屋敷に駆けつける通雅。 しかし、門の前で我に帰る 宮さまは正当な方法で自分たちが結ばれる事はない事を知っていたからこそあんな事を言ったのだと。 「攫えばよかった・・・ つまらん意地に囚われていないで連れ出してやればよかった・・・」 後悔しても遅いーーー 通雅は、見つけた者がもしかしたら宮さまに届けてくれるかもしれない。 そんな一縷の望みを賭けて、屋敷から伸びている松の枝に歌を書いた文を結び付けて立ち去っていく。 今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで 言ふよしもがな 通雅と会えなくなってしまった事を嘆いている娘の所に三条院が月を愛でようと誘いに来る。 この頃、三条院は目を患っていて光しかわからない状態。 そんな霞んだ目ではいつもより大きく見えてそれもまた。と言う父に、自分も涙でいつもより大きく月が見えると返す当子。 そんな娘に今回の事を恨んでいるだろうがこうするしか方法がなかったのだと謝る。 どうしても前途の無い中関白家の男に渡すわけにはいかなかったと。 でも、当子もまたわかっていたのだ 「私は何もわかっていなかったのだ」 夜の逢瀬の際、よく通雅は昔の話をしていた。 それを聞きながら、通雅の暗い人生に光を当てられるのは自分しかいない。そして通雅こそ自分を幸せにしてくれる唯一の人だと。 そして想い返す。通雅と初めて出会った時に。 泣きじゃくる自分に必死に慰めようとしてくれた通雅を見て確信したのだ! 「この方こそ、私の運命の人」 天皇の娘という不自由な身分。御所での窮屈な暮らし。 そんな煩わしさから救い出してくれるのはこの通雅なのだと。 物語の公達みたいに私を攫って行ってくれる 斎宮として暮していた時も忘れた事などなかった。 そして京に戻って来てからすぐに文をくれた通雅。 ああ、忘れられていなかったのだと。 「やっぱり、通雅は運命の人なのだ」 そう思ってたのに・・・ 通雅は攫ってくれなかったーーー でも、自分が馬鹿だった。 男(父や通雅)の名目というのに気付けず、自分の幼い夢を通雅に押しつけてしまった。 あの夜、駆け落ちしようと言い出したあの夜 自分の思い付きを断ってきた通雅の言葉にひどく傷付いた。 自分との恋より家の対面が大事なのかと。 そして必ず偉くなると約束する通雅の言葉にだって。 そんなの不可能だってわかっていたから悲しかった この身分の隔たり・・・今生では一緒になる事も許されない それでも、縋り涙し、そして笑顔を作るしかなかった 「こんなにこの人が好きなのに」 物語は所詮物語。 誰も自分を攫ってくれない。 攫ってくれる人がいたとしても、通雅以外嫌だ! 通雅に攫って貰えなかった時点で失恋していたのだと、この恋を諦め涙する娘に、出家すると言い出した三条院。 心にも あらでうき世にながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな この歌は、三条院が退位する際に詠った世を儚んだ歌。 その父の歌にそっと自分の思いを重ねてみる。 通雅と初めて出会って一緒に見上げた月 再会した夜の月 秘密の逢瀬の際に出ていた月 自分たちの恋を唯一全て知っていた月を思い出すだろうーーー そして願う 「もし、来世で再び巡り逢えたら・・・ 今度こそ私を攫って頂戴ね」 いろいろ調べると、その後の通雅はあんまりいい噂は聞こえて来ないみたいですが。 当子の思いは本当に涙をそそりました。 通雅は・・・どこまで当子を思っていたのか? 彼が業平のような男だったら。 でも、年の差もあったみたいですし。どこか彼女ほどには恋にのめり込めないでいたのかもしれませんね。 それでも攫ってしまえばよかったーーー この通雅の気持ちを彼女に伝えてあげたかったです。 ミラーブログURL http://84446692.at.webry.info/201209/article_29.html ←よろしければ1クリックお願いします 超訳百人一首 うた恋い。 二 [CD付完全限定生産] [Blu-ray] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.09.19 23:02:56
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