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2013.07.27
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銀の匙 Silver Spoon 第3話「八軒、豚丼と出会う」


「殺せるかどうか」

八軒がエゾノーに来た理由。
そして将来の夢と背中合わせに必要な覚悟・・・


公式HPより


実習で子豚を飼育することになった八軒。 競争に負けた小さな子豚に自分を重ねた八軒は、将来食肉になる運命と聞かされながらも、その子豚に名前を付けてしまう。



butadon



「自分と同等のものとして人の目を見つめる」

豚は蔑みの代名詞のように言われているがそれは間違いである。


今回の授業は「豚」

hog

可愛い子豚の登場に目を輝かせる八軒たち。

hachi-toki

常磐ですらこの通り(笑)



ちょうど授乳の時間となった。
八軒たちは、GW明けからこの親子豚の世話をする事になっていた。
母豚は子供を潰さないよう子豚から母親に近付いていく。
今回生まれたのは8頭。その中にちょっと小さい奴がいた。

豚というのは頭に近い方が乳の出がよく、お尻に行くほど少ない。
そして生まれてすぐに生存争いをして自分専用の乳首を勝ち取っていくらしい。
さらに面白い事に、別の乳房の所に連れていっても自分の所に戻ってしまうのだ。
これが子豚の性質。
最初の競争に負けた時点で「ここでイイ」と決めてしまうのだ。

「おまえ達はこうなるなよ」

この身体の小さい子豚と先生の言葉に複雑な表情になる八軒。



部屋に戻ってみると西川と別府が自宅に帰る支度をしていた。
しかし、彼らは遊びに帰るわけではなく実家の手伝いの為。
そしてそれを当たり前のように語る。

「マクロス一機分だ」

西川君、どんな例えだ(笑)


食堂に行ってもがらんとしている。
しかし、ここにいない連中は西川達と同様、家の手伝いの為の帰郷。
残っているのは部活組。

「みんな遊ばないのか?」
「そういう八軒くんは?」

昔の事を思い出して黙ってしまった八軒に、アキは明日の馬の世話の後に一緒に出掛けないかと誘われる。



テーマパークかと思いきや、連れて来られたのは競馬場。
アキの家の馬が出るのだ。
まぁ、アキと2人だしデート?って事で気分はルンルンだった八軒だったが・・・

「いたいた!いっちゃーん!」

アキちゃん、気をきかせすぎ(^^ゞ
駒場を一緒に呼んでいたのだ。
一気に急降下な八軒(^^ゞ


nakajima2

馬券売り場の前を通ると、そこにいたのは勝負師の顔をした中島先生(笑)
未成年は買っちゃダメと注意する中島だったが・・・背後に確実に買う気満々のタマコが(爆)


ばんえい競馬

開拓時代の名残が色濃く残ったモノ。
速度も一般的な競馬と違って人の歩く速度と同じなので一体感を感じ取れるらしい。

いよいよ出走。アキの家の馬は5番だった。

「おっそ!」

しかし、遅いのは道理だった。
ソリの上には人だけでなく480kgの重しが乗っているのだ。

「ミカゲホマレ」

ものすごい迫力。馬は力を貯め、騎士は相手との駆け引きをし、人と馬が息を合わせる。
障害の途中で止まってしまったミカゲホマレ。
最初は「ふーん」という感じで見ていた八軒まで大興奮
しかし、一番熱がこもっていたのはこの中島先生(爆)

騎手の掛け声でトップに躍り出たミカゲホマレだったが、農耕馬の場合、荷物まで運び終えてが勝負となるため、ゴール手前で止まってしまったミカゲホマレは残念ながら3位だった。

(中島先生は全部スッてしまい、タマコはどうやら勝ったようですね。対比が可笑しかったです)


アキはこれでまだ暫くはミカゲホマレが生き延びられると、この結果に満足しているのに対し、ことさらに1位になれたのに3位だった事を残念がる八軒。

家畜の世界は、成績が悪いと容赦なく引退⇒良くて別の職⇒最悪は殺されて肉などにされてしまうのだ。

「努力なんて意味無いの。成績がすべてだから」
「努力が認められないのって・・・なんか嫌だな」

すると駒場は、八軒がやたらと成績に拘ったかと思えば、努力が認められない事に拘ったり、目的無く今の学校に入ってきた事を今更ながら訊ねる。

「なんかあったんか?」


駒場の質問に答える八軒。

「八軒、内部進学しないって・・それでいいのか?」

職員室に呼ばれ、担任にそう聞かれた

「どっか遠い所にある高校に行きたいです」

将来なりたいものによって選ぶ学校が違ってくる

「ないですから・・将来の夢とか
家から出られて遠いトコならどこでもいいです」


家族には何も言われなかった・・・
八軒がそう言うと、勧めてくれたのがこのエゾノーだったのだ。


「要するに、負けてこっち来たんか くだらね」

ズバッと痛いトコを突かれた。
しかし、その言い方にムカッときた八軒は

「農家に生まれたってだけでロクに勉強もせずに高校入れて、卒業すれば実家って就職先が用意されてるし
気楽で羨ましいよ」


そんな風に返してしまった
その言葉に険悪な状態になる2人。

そこへ運良く、アキのおじさんからメールが。
2人を誘う。


行先はばんえい競馬場の厩舎。

「おやっさんの葬式以来かな?」

アキのおじの言葉に、駒場の父親が既に亡くなっている事を知った。


そこで、馬の診療所と獣医を紹介される。
しかし、話を聞けば聞くほど診療所というより馬の拷問所といった感じ(苦笑)
だが、噛み合わせがちょっと狂っただけで体調を崩す。。。デリケートな動物なのだ。
すぐお腹の調子を崩したり命を失ったり。
よく比較される牛はかなり頑丈?(^^ゞ

「相川も連れてきてやればよかったな」


『夢持ってて、叶える方法わかっててもさ、それだけじゃダメなんだ』

あの時の相川の言葉が気になった。

「獣医になるのに大切なモノってなんですか?」

学力、学費、体力とかあるけど。その先生の自論は

「殺せるかどうか」

経済農家の獣医は、しょっちゅうその選択に立たされるとその医師は言う。
しかし、その一方で殺させたくないという努力が助けている命もたくさんあると聞かせてくれた。

「夢を持つ事は同時に、現実との戦いを覚悟する事だと思うよ」

「覚悟・・・エゾノーの奴らはみんな持ってるのかな?」

その医師に仕事が入ったため、そこで学校に帰る事にする3人。
その帰り、馬の葬式に出くわした。
競走馬が急死したのだ。
大概の馬は、馬主の経済面の理由でまとめて鎮魂というパターンが多いのだが、その馬はたいして活躍していなかったにもかかわらず、馬主の意向で人間のように葬式をやって貰えたのだ。

「そう生まれてしまったばっかりに生か死かの二拓人生に放りこまれて
人間の気持ち一つで一生を左右されるんだもんな~
馬の気持ちが完璧にわかったら、俺ら気がおかしくなるかもしれん」


そしてアキのおじと共に手を合わせる八軒たち。
八軒が顔をあげても、駒場は暫く手を合わせたままだった。


「うちの親ももう年だし、俺が継がねえと誰もやる奴いねえから」

駒場の家の状況を聞くとそう答えた駒場。
それを聞き

「悪ぃ。後継ぎは気楽でイイとか言っちゃって・・・」

心から謝ると、駒場もまた何もわかってないのに言い過ぎたと謝った。

そんな雰囲気をぶち壊し?たのはアキ。
「いっちゃん」「初めて謝ったなと思って」「うっせ!ばっか!!」

イイ感じに仲直りかと思ったけど、八軒的にはこの2人の醸し出す親密感の方が気になっちゃった?(爆)



GWも終わった。
みんな実家から戻ってきてまた賑やかになった。
そして八軒の携帯にはお小遣いを振り込んだという母からのメールが。
それを読んだだけで閉じてしまう八軒ーーー


翌日、ばんえいの診療所に行った話をする八軒に羨ましがる相川。
そして例の殺せる覚悟の事を言うと

「やっぱり僕、適性ないのかもな」

そう、ボソリと呟いた。


「常磐も夢叶えるための覚悟とか持ってんの?」

鳥インフルエンザとかにかかったらという話をする常磐。
しかし、その話で数学の話になろうとは(^^ゞ



例の一番小さい豚をジッと見つめる八軒。
8番目と自分の名前の八と重なって気になっていたのだ。
すると、女子に囲まれペットじゃないんだから止めておきなさいと念を押されてしまう。

「どうしても名前付けたいんなら、豚丼とかにしておきなさい」

タマコの提案に、客観的に育てられると賛成する女子たち。
その言葉にますます他の子豚達に負けないくらいに育ててやる!と決意する八軒。

「3年間、仲良くしような!」

だが・・・

「この前言われた子豚、いつ頃ベーコンにしてイイですか?」
「3カ月後だ!」

3年どころか・・・バッタリとショックで倒れてしまう八軒(^^ゞ



その頃、校長室に八軒の元担任から電話が入っていた。
話をした校長は

「それはそれは・・ふふふふふっ」




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 銀の匙 Silver Spoon 1





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Last updated  2013.08.09 08:27:28
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