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2013.09.21
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とある科学の超電磁砲S 第23話「革命未明(Silent Party)」


1人で抱え込むのではなく、みんなと「協力する力」




理想主義者は言う。人には生まれながらの優劣など無い
皆が等しく価値のあるものなのだと。
報われない努力など無い。故に努力しろと。
その過程こそが重要なのだと


かつて、自分はそう論じた。
会場には数える程度の人間が。パラパラと拍手を送るだけ。


しかし、そんなのは嘘だと言う有富。
そう。この学園都市に住めば子供でもわかる能力者主義。

どんなに学業に勤しんでも。論文をいくら書こうとも。
能力者しか顧みられない。
能力レベルこそが人の価値であり指標。
しかし、能力とはその人物の先天的資質に頼らざるを得ず、未だ高能力者開発は運頼みレベル。

ならば! 有富はそこに目を付けた。
新規のアプローチで能力者を作る事は出来ないか?
それが必然の能力者創造プロジェクト『ケミカロイド計画』




「そんなくだらない事の為に」

フェブリ達を作り出した・・・
だが、有富はそんな美琴を鼻で笑う。

「アイツらと同じように」

実は、この案を携えてプレゼンした事があった有富。
しかし、結局は木原幻生立案のレベル6位校計画が通ったのだ。
その事について話しているのを偶然聞いてしまった有富。

「あの夏休みの工作みたいなやつの事かね?」

その言葉と、高名な先生までもが能力者のレベル主義に囚われているという事実だけだった。

「認めさせるには結局実力で証明するしかない」

とにかく自信たっぷりな彼。
そして、それを証明する為に作られたのがフェブリ。
だが、フェブリとジャーニーの能力とは?

あの髪の毛が媒体となった遠隔操作ーーー

だが、それだけでは30点だと言う有富。
答えは明日。明日の朝わかると。革命を起こし、そして世界は知性が切り開いていく事を知るだろうと。
と、ここでとうとう美琴の意識が飛んでしまう。



意識を取り戻した時、15時40分だった。
だが、まだあと2時間くらいしないと身体は動かせない。

「貴女、なんであんな連中と一緒にいるの?」

砥信が関わっていると知った時から知りたかった事。
妹たちを「物」として見れないと以前言っていたのに。

妹達の件でミスをして絹旗に捉えられた彼女は、そのまま有富たちのいるスタディに売られたのだ。
ところがそこで知った。フェブリとジャーニー・・この双子のペースプログラムは、昔、自分が書いた論文が基になっていたなっていた事を。
一度犯した罪が再び砥信に襲いかかったのだ。
だからこそ、双子を見ていて自分がやらなくてはと思ったのだと。

ジャーニーにはディフュージョンゴースト(ジャーニーの能力)のコアとして機能する為の言語しかプログラミングされていない。
そんな彼女に人としての意識を与えた後、中和剤のレシピを手に入れて一緒に逃げるつもりだった。
しかし、結果逃がせたのはフェブリだけ。そしてもうジャーニーを逃がすのは不可能。
中和剤は有富に踏みつけられてしまった。


「私はどうなってもイイ」

喋っている砥信にかつて1人で妹達を助けようとしていた頃の自分を思い出す。

「私の妹達がね、アンタにお礼が言いたいんだって」

その言葉を伝えると、美琴はちゃんと目を開いて助けたいと思っている人間に目を向けろと言う。

「1人なのは貴女も一緒じゃない!」

何が出来るの?と言う砥信に美琴は自分の身体に走る電気信号を強引に能力でセイブして、動けるようにしてしまったのだ。
その代わり、薬が切れるまでは人間スタンガン状態になってしまったが。

しかし、軽口を叩く口調とは反対に、美琴の表情は全身を走る痛みで歪んでいる。

「最近、やっとわかってきたのよ。
誰かに頼れる。誰かが頼ってくれる・・それだけで人間って1人じゃ出せない力を出せちゃうんだって」


美琴だってかつては自分のせいと責め、自分でなんとかしなきゃと追い込み。
その言葉1つ1つが砥信自身にも通じる事だった。

「でも、それは間違いだって思ってる」

その言葉を証明するかのように、次の瞬間、建物内の爆発音を耳にする。

実は、学園都市から外に出る際に使用するナノデバイスを打ってきたのだ。
自分が時間までに戻らなかったら助けに来てくれという約束だった。

大事な友人達を危険にさらすかもしれない行為に驚愕する砥信だったが、

「違う!ちゃんと事情を説明して頼んだのよ

助けてって


そうしたらみんな、フェブリの為ならと頷いてくれた。
それでも、自分たちだけじゃダメ。そこで、美琴は改めて砥信に「助けて」と頼む。
砥信に出来る事ではなく、砥信じゃなきゃ出来ないから。

すると、ようやく美琴の言葉に涙した砥信が言う。

shinobu6

「助けて!お願い」

その言葉に大きく頷く美琴。



まずは工場に入ってきた黒子と合流する美琴。
見事、人間スタンガンに丸焦げ黒子ちゃんでしたが(笑)


騒ぎに気付いた有富達が戻ってきて、動けた美琴に呆れる。
さらに呆れさせたのは砥信が一緒に逃げなかった事。
暗部全体を敵にする事になると説明したが、実は、このままここを去ってしまったらジャーニーの移された場所がわからないからとワザと残ったのだ。

「でもよかったよ。君が逃げていたらジャーニーに鞭を振るうしかなかったからね」

心配する美琴だったが、実はまだ砥信には利用価値がある為、すぐには殺されないだろうという予測の行動だった。
本拠地の特定と中和剤のレシピの入手。これを砥信が請け負ったのだ。

もともと、砥信は有富たちに信用されていなかったのか?明日の実行場所までは知らされていなかった。
どこでどう革命を起こす気なのか。



とりあえず第177支部に戻り、自分が知り得た情報をみんなに話す。

ディフュージョンゴーストという能力は、ジャーニーの髪を媒体にしてAIM拡散力場を仮想充填化し操る。
それはまるで木山の時のよう。
本来、遠隔操作はいっぺんにたくさんは動かせない筈。
だが、ジャーニーの能力は物質かする際に、簡単な命令を与える事が出来るのだ。
それならば確かにテロは可能。

手っ取り早いのはジャーニーの居場所を突き止めて止める事。
しかし、砥信ですら場所を知らないため、フェブリを使って特定しようとしても掴めるのはテロを起こされてから。


「この件に関しては、警備員は一歩も動けないじゃん」

ここまで情報を集めれば動いて貰えると思っていた警備員は無理と言われてしまった美琴達。
それどころか、黄泉川は謹慎させられていた。
現在は小萌先生の所にいた。
とにかく美琴達を心配する黄泉川。



「ありました!」

やっと会場内に搬入したコンテナの数を突き止めた初春。
最近起こった停電も、コンテナを
そこに飛び込んでくる婚后たち。
彼女もまた、父親の力を借りて大凡の数を特定し、さらに協力を蒼いでいたのだ。

「「少なくとも2万体以上!!」」

しかも、ちゃんとした手続きを経て搬入されているので、ここで手を出したら逆に自分達が掴まってしまう。
打つ手なしなのか?完全に後手に回っている自分達。

「奴らは本気で・・・準備をしてきたんだ」

自然と暗い表情になる美琴。

「フェブリを助けたい。ジャーニーも、布束も助けたい。
でもね、みんなも危険に晒したくないって思ってる。
これって、やっぱりワガママかな?」


婚后が何か話しかけようとするが、割り込むように美琴にそんな顔して欲しくないと言う佐天。
そして黒子も同意する。固法も。初春も。婚后達も。

「全てが終わって、みんなが笑顔になるという事はハッピーエンドの条件ですもの」

その言葉に美琴は当麻のあの言葉を再び思い出す。

「これは、私の夢だわ」

ここにいるみんなと一緒に!

すると、目覚めたフェブリにジャーニーを助ける為に一緒に来てくれる?と頼む美琴。
その言葉に嬉しそうな顔になるフェブリ。



「お姉さま」

寮監対策をしていた2人。
バレたら一緒に謝りましょう!と言う美琴に、以前摘んでおいた四つ葉のクローバーを手渡す黒子。

「とっても御利益のある品ですのよ」

ありがとうと受け取る美琴。
その美琴はどうやら妹達にも助けを請う事にしたみたいで・・・



いよいよ、夜が明けた。
有富たちとの決戦の日。

有富達も感慨深そうに夜明けを迎えた。
ジャーニーの用意も万端。

「私の罪は消えはしない。
それでも・・今、私の出来る事を」


janie



決戦前の最後の決を取った有富は言う。

「はじめよう、僕らのサイレントパーティを」



「砥信がね、選んでくれたの」

フェブリも妹たちと同様、砥信の事を笑顔で教えてくれた。そんな彼女を見て美琴も笑顔になる。

「さぁ、時間ね」



いよいよ、ジャーニーの力が一斉にパワードスーツを動かし始める。
しかし、4か所それぞれにみんなが待機。

「あ!あっち」

フェブリがジャーニーを察知する。
そんなフェブリの口に突っ込んだのが最後の飴。
とにかくみんなで笑顔になれるように。フェブリを抱き上げ向かう。

a group1

「さぁ、行くわよ!!」




いよいよ、戦いが!
無事、双子と砥信を助け出し、みんなで笑顔で戻れるのか?

相変わらずラストに向けて盛り上げてくれます!
正直、有富達の気持ちも理解できるし、彼らもなんか学園都市の被害者とも思えるのですが、それでも自分達の事しか考えていないのは確か。
美琴の願いが当麻の願いと重なって、今それは仲間達の願いとなって。

いっけーーーっ!!!




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Last updated  2013.09.22 16:46:06
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