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カテゴリ:完全帰国後
今日読んだのは、
『イラク戦争と自衛隊派遣』 森本敏 編、 東洋経済新報社、2004年4月 です。 遅ればせながら読んだ、という感じですが、 外交・安全保障に興味があってイラク戦争をきちんと理解したい人には 多角的に分析してあり、かつ非常にまとまっているいい本だと思いました。 自分用のメモとして、一番参考になったと思うことを書き出しておきます。 35~38ページ 米国の二度における冷戦後の安全保障戦略の変更 9・11同時多発テロ後に起きた変更は大きく4点 1)脅威を基礎として構成されてきた戦略から、能力を基礎とした戦略とそのための戦闘態勢への再編。 2)米国本土の安全保障に重点を置いている。 3)抑止戦略の変更(先制攻撃もありうる)。 4)核戦略の変更(MADや不拡散からCounter-proliferation対抗不拡散へ)。 121~129ページ イラクにおける大規模戦争が終結するまでの作戦で見えたこと 1)「衝撃と畏怖(Shock and Owe)」戦略は成功したのか 国家指導層への衝撃が成功したのではなく、 敵国主力部隊を突破し包囲したことで、 イラク陸軍部隊に「衝撃と畏怖」を与えた。 2)精密誘導兵器を用いた新しい戦い方はどのようなものになるか ネットワークを中心とした戦い方により、「情報優勢」を獲得し、 精密誘導兵器の大量使用により、敵を圧倒した。 3)海兵隊の内陸作戦はどこまで有効か 海兵隊は陸軍部隊と同じく内陸作戦ができ、海兵隊は 抵抗勢力が存在する市街地を制圧しうることが証明された。 が、海兵隊のもっとも特別な能力である水陸両用船能力が無用の長物と化してしまう。 4)特殊作戦部隊の運用はどこまで有効か クルド勢力に依存する形ではあるが、敵国舞台を捕捉し撃破することが 可能になった。統合化された戦力のネットワークの重要な部分となって、 地上戦の表舞台へ出てきた観がある。 5)イラク戦争で実証できなかったことは何か デジタル化師団(第四歩兵師団)の実力、米軍の市街戦の能力、 核・生物・科学兵器環境下の作戦能力。 6)問題点と限界の存在 「勝ちすぎた陸軍」。流血を最小にして大勝利を勝ち取った 陸軍を投入する条件は、政治的にさらに厳しくなるのではないか? これだけ書いて感じたのは、難しすぎるね(苦笑)。 特に、前後の文脈がないと何かいているのか良くわからん。 まあ、僕のメモですのでお許しを。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年11月04日 23時11分55秒
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