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ふらりかずたま ひとり言 

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2017年02月22日
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カテゴリ:旅行・山関係
母ちゃんの会社は毎年2月~4月が繁忙期で土曜出勤です。今年は、建国記念日の3連休はお休みになりました。
ゴルフに行くと言っていた母ちゃんが、前々日に急な発熱に襲われてゴルフを断念しましたが、翌10日には熱も下がり、元気に出勤、バリバリと仕事をこなしました。その逞しさ、その根性には感心させられます。
そして、私のスマホにLINEのメッセージが…。
なぜか茨城県北部の常陸太田市まで蕎麦を食べに行きたいとのこと。

11日に日帰りツアーを「計画」しました。
行程イメージは、蕎麦~袋田の滝~日帰り温泉~常陸牛ディナー。蕎麦だけは「慈久庵」という店に決めて、あとは成り行き任せ。ミニ旅行とは言え、わが家にとっては滅多にない行動パターンです。


不思議なたたずまいの「慈久庵」

当日の第一目標は「常陸秋蕎麦」。めざす店は茨城県北部・奥久慈の里にある「慈久庵(じきゅうあん)」。店主の小川さんは“孤高の名人”と呼ばれています。
焼き畑農法で自ら蕎麦を栽培し、蕎麦の管理から調理、接客に至るまで一人でこなしています。収穫された玄蕎麦を冷温貯蔵して、年間通じて香り豊かな蕎麦を提供するこだわりよう。
営業日は金曜、土曜、日曜、月曜日。営業時間は11時30分から14時30分まで(蕎麦がなくなれば時間前でも終了)。店内は4~5人がけのテーブルが5卓、つまり6番目のお客さんからは待合席で待機するわけで、少し出遅れると2時間待ちは当たり前、4時間待ったというコメントもありました。

口コミを信じて、とにかく一番で入店すべく常磐道をひた走り。家から店まで135キロあります。ところが、ナビが誤作動したのか、「目的地付近です」と示されたのは山の中。車を降りて見回しても民家はありません。ナビは更に500メートルくらい山中を指しています。
改めて、携帯で場所を特定し、ナビ上でその場所を指定して再スタート。2キロほどズレた場所でした。それでも、「慈久庵」には開店1時間以上も前に一番乗り。
茅葺屋根に洋風の建物。それなのに、違和感が全くない和モダンに惹かれます。


見事な継ぎ手の天井。席から調理場を臨む

定時の20分前くらいに「どうぞ」の声がかかりました。
無愛想な店主が、「スリッパに履き替えて、手前の席から座ってください」とボソリ。
外で待っていた5組が入店し、それぞれの席へ。一巡目は17名です。
店主は一人ですから、案内が終われば注文を取り、急いで調理場へ移動して、順番に作っていくのですが、メニューは多くないとは言え、5組17人がバラバラに頼むのですから、結構分散します。


葱天せいろ大盛=2250円、鴨せいろ大盛=2350円。この価格でも納得

私は、葱の天ぷら付きせいろ。母ちゃんは鴨せいろ。2番目の2人組の青年が頼んだコース物で手間取るのか、出てくるまでに40分くらいかかりました。

葱天は、地場産の長葱を短冊状に切ってカラッと揚げてあり、それにオーストラリア産岩塩を振りかけて食します。「うまい! 箸が止まらん」
蕎麦は、名人がこだわり抜いた逸品。ほのかな香りと透き通るような十割蕎麦。喉越しもすっきり。鴨汁は母ちゃんの担当で「これまで食べた鴨汁の中で一番おいしい」と。
値段は高くて量が少なく、待ち時間も長い「慈久庵」ですが、名は空しくは伝わりません。素晴らしい蕎麦をいただきました。


飾り気のない、どちらかというと雑な盛り付け。でも味は抜群

お勘定のとき、母ちゃんが「とてもおいしかったです」と声をかけると、「ありがとうございました」と答えてくれた小川店主の笑顔が、とても素敵でした。

私たちは、どこの蕎麦屋さんでも一気に食べてパッと立ちます。この日も10分少々で立ちましたが、待合席には既に5、6組が待っていて、外のベンチにもお客さんが座っていました。今日は、何時間くらい待つんでしょう。





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最終更新日  2017年02月22日 02時50分19秒
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