JCのこと。。。
改めて、記録というか… 記述というか… きちんと文章に残したくて 記します。
2009年1月。 前の前の冬。
PC越しに1枚の写真を見ました。
その写真には、冷たい部屋の中にいる1匹の茶色い大きな犬が写っていました。
何もかも諦めたような表情。どこを見ているのか?どこを見てよいのか?わからない瞳。
写真の撮影場所は、某愛護センター。
そして、その犬の 命の期限 は 限られ、迫られていました。
「 この写真を見なければよかった 」 正直、思いました。
でも、そう思う反面、
「 もしかしたら、誰かが この仔を何とか助けてくれるかもしれない 」 と思いながらも同時に
「 一時預かりでも、我が家で この仔をなんとか出来ないだろうか?」
と 無意識に思っていたのだと思います。
そして数日後の2月1日。
その仔は 医療ケアを終え、“一時預かり”として 我が家へ来たのでした。
名前は、先代のゴールデン:KC(ケーシー)から一文字とって JC(ジェイク)と付けました。
我が家での初めての生活に 恐る恐る ビクビクしながら、いじらしいほど頑張っていました。
緊張して、横になって休むことも出来ず、ずっと立っていました。
それでも、何週間… 何ヶ月か経つと 少しずつ慣れてきて、お散歩を楽しむようになりました。
無理のない表情豊かな自然体のJCが現れてきました。
レスキューされた仔達は、心も身体も傷ついている仔が多く 持病のある仔もいます。
残念ながら、JCにも病気がありました。
レスキュー直後の医療ケアで 口元に悪性腫瘍(メラノーマ)が発見されていたのです。
すぐに切除手術をし、再発を防ぐ為の手段を選択しました。
“ 術後1年以内に再発しなければ 転移の可能性は低くなる。なくなる。”
その言葉を信じて 1年。
強運のJCは、奇跡的にも 再発せず、乗り切ってくれました。
それでも神様は意地悪で、次から次へと JCに病気を連れてきました。
昨年、尿崩症の疑い。 そして今年、心臓の病気:三尖弁閉鎖不全症。。。
走るために生まれてきたようなJCに 走るな! とでもいわんばかりの心臓の病気。
悔しくて 悔しくて・・・。
一時預かりとして、我が家へ来たJC。
何度か 希望者さんからの お話もありました。
とても良いお話もきました。
JCが まだ若く、持病もなければ 話は別かもしれません。
でも、お互いの条件や 当時のJCの体調などから難しい状況判断でした。
心を鬼にして送り出すことが、JCにとっての幸せなのか?
それとも、このまま環境を変えないことが幸せなのか?
同時に、“JCを我が家に正式に受け入れること = いつかJCを看取ること”
ということも考えました。
犬を飼う, ペットを飼う ということは、その仔の命を預からせてもらうという事。
いつか 看取るということ。
簡単なことではない。安易な気持ちでは出来ない。
その大きな器を、私には持つことができるか?
そんなことを ずっと考えていました。
そして 今年の夏頃、JCを正式に我が家へ譲渡させて頂くことを決断しました。
どんなことがあっても守ろう。守れる。 という自信がついたのかもしれません。
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この決断が正しかったのか そうでなかったのか、それは今はわかりません。
でも、寒い冬の冷たいセンターの部屋の中にいた 痩せ細った茶色い犬が、
今 こうして もう一度 ヒトを信じて、寝そべっている姿を見ていると・・・
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ありがとう。JC。
そして、JCを受け入れてくれた ZORRO。
JCを慕うようになった Ronnie。
ありがとう。。。
そして、A.L.I.S 代表:金木さん。Kさん。
レスキュー直後の手続きでお世話になったDママさん。 スタッフの皆様。
改めて… ありがとうございました。